タイトリストのゴルフクラブに搭載されている「カチャカチャ」機能、正式名称SureFit®ホーゼルシステム。ドライバーやフェアウェイウッドの性能を自分好みにカスタマイズできる便利な機能ですが、「タイトリスト スリーブ 表の見方がよくわからない」「どう調整すればいいの?」「自分の持っているシャフトは他のヘッドにも使える?」といった疑問をお持ちではありませんか?
特に、ゴルフクラブの調整には、弾道を変えるためのSureFit®パフォーマンスガイド(調整チャート)の見方や、どのクラブ間でシャフトを使い回せるかを示す「タイトリスト スリーブ 互換表」の理解が不可欠です。調整方法を間違えると、かえってパフォーマンスを落としてしまう可能性もあります。
この記事では、そんなタイトリスト スリーブ 表に関するあらゆる疑問に答えます。まず、多くの方が気になる「スリーブの互換性」について、包括的な互換表を用いて詳しく解説します。その上で、SureFit®チャートの基本的な読み解き方(右利き・左利き、クラブタイプ別の違いを含む)、具体的なポジション選択の考え方、設定変更がもたらす効果、カチャカチャの基本的な使い方と手順、GT3モデルの重心調整機能(SureFit® CGトラック)を含めた調整方法、ユーティリティでの活用法まで、分かりやすく解説します。
さらに、他社(キャロウェイ スリーブ調整)との比較も行います。この記事を最後まで読めば、タイトリストのスリーブ調整機能と互換性をマスターし、あなたのゴルフを次のレベルへと引き上げるヒントが見つかるはずです。
- タイトリストのドライバー、FW、UT間のスリーブ互換性が一目でわかる
- SureFit®チャート(パフォーマンスガイド)の正しい見方(左右・クラブ別)
- 希望の弾道に合わせたスリーブポジションの選び方
- SureFit®ホーゼル(カチャカチャ)の正しい調整手順
- GT3などの重心調整機能との組み合わせ方
タイトリストのスリーブ互換表:SureFit®調整と互換性を徹底解説

- タイトリスト スリーブ互換性完全チェック:歴代モデル対応情報
- SureFit®チャートの基本と読み解き方(左右・クラブタイプ別)
- ポジション選択の考え方:弾道調整の第一歩
- 設定変更がもたらす効果:ロフト・ライ角の影響
- カチャカチャ機能の基本的な使い方と手順
- カチャカチャ機能調整の効果を最大化するコツ
- 目的別おすすめセッティング:ドロー/フェード/高弾道
- GT3モデルの調整方法とおすすめポジション(SureFit® CGトラック)
- スリーブの調整機能のユーティリティでの活用法と設定例
- 左利き(レフティ)ゴルファー向け注意点
タイトリストのスリーブ互換性完全チェック:歴代モデル対応情報

タイトリスト スリーブの互換性について、「自分の持っているシャフトは他のヘッドにも使えるのか?」という疑問は多くの方が持つポイントです。上の包括的な「SureFit®ホーゼル互換性チャート」を見れば、その答えが一目でわかります。
このチャートは、クラブの種類(ドライバー、フェアウェイメタル、ユーティリティメタル)ごとに、どのモデル間でスリーブに互換性があるかを示しています。縦軸と横軸のモデル名が交差するマスに赤い点(●)があれば「互換性あり」、線(ー)や空白なら「互換性なし」を意味します。
チャート上部を見ると、GT, TSR, TSi, TS, 917, 915, 913, 910 D2/D3 の主要モデル間では、基本的にスリーブの互換性があることがわかります。ただし、VG3ドライバー(2018/2016/2014)はこれらのモデルとは互換性がありません。
チャート中央部を見ると、GT, TSR, TSi, TS, 917, 915, 913 のフェアウェイメタル間では、多くの場合互換性があります。ただし、チャート下の注釈にある通り、これらのモデルは「910フェアウェイメタル」用のスリーブとは互換性がありません。また、VG3フェアウェイメタル(2018/2016/2014)とも互換性がありません。
チャート下部を見ると、ユーティリティはドライバーやフェアウェイウッドに比べて互換性が限定的です。TSR, TSi, TS2/TS3, 913 H/Hd, 818H/816H の間では互換性がありますが、VG3ユーティリティメタル(2018/2016/2014)は、チャートに記載されている他の主要モデルとは互換性がありません。
最も重要な点は、たとえ同じシリーズ(例:GT)であっても、「ドライバー用」「フェアウェイウッド用」「ユーティリティ用」のスリーブは、それぞれ形状や挿入長が異なるため、基本的に互換性がないということです。ドライバーのシャフトをユーティリティに使う、といったことはできません。
チャート下の注釈にもある通り、「SureFit®ホーゼルは右用・左用共通です。」つまり、右利き用と左利き用で同じスリーブを使用できます。ただし、後述する調整チャートの見方は左右で異なります。
モデルチェンジなどにより互換性情報が変わる可能性もあるため、最も確実なのはタイトリスト公式サイトで最新のSureFit®互換性チャートを確認することです。中古シャフトなどを購入する際は、必ず対応モデルを確認するようにしましょう。
SureFit®チャートの基本と読み解き方(左右・クラブタイプ別)
スリーブの互換性を確認したら、次は実際に弾道を調整するための「SureFit®パフォーマンスガイド」、通称「SureFit®チャート」の見方を理解しましょう。これはポジションによってロフト角・ライ角がどう変わるかを示す図です。
重要なのは、クラブの種類(ドライバー/FW vs ユーティリティ)や、利き手(右打ち vs 左打ち)によって、参照すべきチャートや見方が異なる点です。
まず、GTドライバーとフェアウェイメタルで使用するチャートです。右打ち用と左打ち用で標準ポジションと左右の調整方向が異なります。
▼ 右打用 (標準: A・1)

▼ 左打用 (標準: D・4)

【読み方】標準ポジションから見て、
- 上下の矢印:弾道の高さ(上へ行くと高く、下へ行くと低い)
- 左右の矢印:左右の曲がり(右打ちは左へ行くとドロー、右へ行くとフェード。左打ちは逆)
ロフト角は±1.5°、ライ角は±1.5°の範囲で調整可能です(※ポジションにより数値は異なります)。
次に、GTユーティリティメタルで使用するチャートです。ドライバー/FW用とは調整範囲が異なります。
▼ 右打用 (標準: A・1)

▼ 左打用 (標準: D・4)

【読み方】基本的な見方はドライバー/FW用と同じですが、調整範囲が異なります。
- 上下の矢印:弾道の高さ(上へ行くと高く、下へ行くと低い)
- 左右の矢印:左右の曲がり(右打ちは左へ行くとドロー、右へ行くとフェード。左打ちは逆)
ロフト角は±2°、ライ角は±2°の範囲で調整可能です(※ポジションにより数値は異なります)。
ご自身のクラブと利き手に合った正しいチャートを参照することが、適切な調整の第一歩です。取扱説明書や公式サイトで必ず確認しましょう。
ポジション選択の考え方:弾道調整の第一歩

正しいSureFit®チャートを確認したら、いよいよポジション選択です。基本は、あなたの「現在の弾道の悩み」や「打ちたい理想の弾道」に合わせてポジションを選びます。
標準ポジション(右打ちA1、左打ちD4)を基準に、チャートの矢印に従って考えます。
例えば、右打ちの方が「もっと高く打ち出して、スライス(右への曲がり)を抑えたい」なら、標準のA1から見て左上方向のポジション(例:D3, C3など)が候補になります。自分の目指す弾道をイメージし、チャート上で対応するポジションを探しましょう。
設定変更がもたらす効果:ロフト・ライ角の影響

SureFit®ホーゼルによる設定変更は、主に「ロフト角」と「ライ角」という2つの数値を変化させ、弾道に影響を与えます。
SureFit®ホーゼルは、このロフト角とライ角を16通りに組み合わせることで、「高く打ち出してつかまえたい」「低く抑えてフェードさせたい」といった、より細かな弾道コントロールを可能にしています。
カチャカチャ機能の基本的な使い方と手順

タイトリスト スリーブ 調整、通称「カチャカチャ」の調整手順は、専用のトルクレンチがあれば簡単に行えます。
- 緩める (ステップ1&2): まず、ヘッドのソール部分にあるネジ(スクリュー)の星型ネジ穴に専用レンチをしっかり差し込みます。レンチを反時計回りに4~5回転ほど回して、SureFit®リング(ヘッド側の部品)が自由に動くくらいホーゼルを緩めます。(完全に外しても問題ありません)
- ポジション変更 (ステップ3): シャフトをヘッドから少し引き抜き、シャフト側の「スリーブ」に刻印された数字(1~4)と、ヘッド側の「リング」に刻印されたアルファベット(A~D)を確認します。ヘッド側ホーゼル裏にある調整ドット(印)に、使いたいパフォーマンスガイド(チャート)で選んだセッティングの数字とアルファベットが隙間なく合うように、スリーブとリングをそれぞれ回転させて合わせます。
- 挿入して締める: 正しいポジションに合わせたら、シャフトをヘッドにしっかりと奥まで差し込みます。最後に、専用レンチを使ってネジを時計回りに締めます。締め付ける際は、レンチから「カチッ」という音がするまでしっかりと締めてください。これが適正トルクの合図です。
【注意点】締め付けが不十分だとプレー中に緩む危険性があります。逆に締めすぎは破損の原因になるため、「カチッ」音を目安にしてください。また、ゴルフ規則上、ラウンド中の調整は認められていないため、プレー開始前に設定を完了させましょう。
カチャカチャ機能調整の効果を最大化するコツ

タイトリストのカチャカチャ調整機能(SureFit®ホーゼル)は強力なツールですが、その効果を最大限に引き出すには、単にポジションを変えるだけでなく、いくつかの重要なコツがあります。やみくもに設定を変えるのではなく、目的を持って計画的に試すことが成功への近道です。
まず、自分の現在の弾道やスイングの特徴、悩みを具体的に把握しましょう。「打ち出し角が低い」「スピン量が多すぎる」「スライスが大きい」など、具体的な改善点を明確にします。可能であれば、練習場の弾道測定器などで現状の数値を把握しておくと、調整後の変化が分かりやすくなります。
SureFit®ホーゼルで調整できるのは主に「ロフト角」と「ライ角」です。それぞれの変更が弾道にどう影響するかを再確認しましょう。
- ロフト角:打ち出し角、スピン量、そしてつかまり具合(ロフト増→つかまりやすく、ロフト減→つかまりにくい傾向)に影響します。
- ライ角:インパクト時のフェース向きに影響し、左右の曲がり(つかまり具合)を調整します(アップライト→つかまりやすく、フラット→つかまりにくい ※右利きの場合)。
どのポジションがどのような数値変化をもたらすかは、必ずクラブに合った正しいSureFit®チャートで確認してください。
調整は、標準ポジション(右A1/左D4)から始めるのが基本です。そこから、目的(例:スライス改善なら、つかまりやすい方向へ)に合わせて、チャート上で隣接するポジションなど、少しずつ変更して試しましょう。いきなり大きく変えると、変化についていけず混乱する可能性があります。
そして最も重要なのが、変更したら必ず練習場で実際に打ち、弾道の変化を確認することです。自分の感覚(フィーリング)だけでなく、実際の弾道(高さ、曲がり幅)や、可能なら弾道測定器のデータ(打ち出し角、スピン量、左右ブレなど)を見て、客観的に効果を判断しましょう。
基本となる最適なセッティングが見つかったら、コース状況(例:風が強い日は少し低めに、など)に応じて一時的に微調整することも有効です。ただし、繰り返しになりますがラウンド中の調整はルール違反なので、プレー前に設定を済ませておく必要があります。
調整には、必ずタイトリスト専用のトルクレンチを使用してください。締め付けが緩いとプレー中にヘッドが動いて危険ですし、逆に締めすぎると破損の原因になります。「カチッ」という音がするまで、適正なトルクで締め付けることが非常に重要です。
焦らず、目的意識を持って段階的に調整し、データと感覚の両方で効果を確認する。これが、カチャカチャ機能の効果を最大限に引き出すための最も確実な方法と言えるでしょう。もし迷ったら、信頼できる専門家(クラブフィッターなど)に相談するのも良い選択肢です。
目的別おすすめセッティング:ドロー/フェード/高弾道

SureFit®ホーゼルを使えば、様々な弾道を意図的に作り出すことが可能です。ここでは代表的な目的別のおすすめセッティング(ポジション)の考え方を、右打ちの場合を例に紹介します。(左打ちの場合は左右の考え方が逆になります)
これらはあくまで目安です。実際の調整範囲(±1.5°か±2°かなど)はクラブタイプによって異なります。ロフト角とライ角の組み合わせで、より細かな調整が可能ですので、自分のスイングと求める弾道に合わせて試打で確認してください。ださい。
GT3モデルの調整方法とおすすめポジション(SureFit® CGトラック)

タイトリストのGT3ドライバーやGT3フェアウェイメタルは、SureFit®ホーゼル(スリーブ調整)に加えて、「SureFit® CGトラック」システムを搭載しています。これにより、クラブヘッドの重心位置を5段階で調整し、弾道をニュートラル、フェード、ドローに微調整することが可能です。
このCGトラックは、ヘッド後方にある溝に沿ってウェイトを移動させる仕組みです。
さらに、装着するウェイト自体の重さを変えることも可能です。上の「Sure Fit WEIGHT OPTIONS」表にあるように、標準ウェイト(GT3ドライバーならRED 8g STD)から、より重いもの(例: BLUE 12g)や軽いもの(例: GREEN 4g)に交換することで、クラブの総重量やスイングバランス、重心深度(弾道の高さやスピン量に関わる)を調整できます。
おすすめの調整手順としては、まずSureFit®ホーゼル(スリーブ)で基本的な弾道の高さと左右の曲がり幅を大まかに調整し、その後SureFit® CGトラックのウェイト位置やつかうウェイトの重さで、つかまり具合や振り心地を微調整するという流れが良いでしょう。この2つの機能を組み合わせることで、より個々のゴルファーに最適化されたセッティングを見つけることができます。
スリーブの調整機能のユーティリティでの活用法と設定例

タイトリスト スリーブ 調整機能(SureFit®ホーゼル)は、GTユーティリティメタルなど、一部のユーティリティ(ハイブリッド)クラブにも搭載されています。ユーティリティでの調整は、主に以下の目的で活用されます。
基本的な調整方法やSureFit®チャートの見方はドライバー/FWと同様ですが、前述の通り、GTユーティリティはドライバー/FWとは調整範囲や参照すべきチャートが異なります。必ずお使いのユーティリティに対応した正しいパフォーマンスガイドを確認して調整しましょう。
スリーブを調整するときの 左利き(レフティ)ゴルファー向け注意点

タイトリストのSureFit®ホーゼルは、左利き(レフティ)のゴルファーも問題なく利用できます。互換性チャートの注釈にもあった通り、スリーブ自体は右利き用と左利き用で共通です。特別な部品は必要ありません。
ただし、調整時にSureFit®パフォーマンスガイド(チャート)を見る際には、以下の点に注意が必要です。
ロフト角に関する上下方向の調整(高く/低く)の考え方は、右利きでも左利きでも同じです。左利きの方は、標準ポジションと左右の調整方向の解釈の違いを理解しておけば、SureFit®ホーゼルを効果的に活用できます。
タイトリストのスリーブ互換表:他社(キャロウェイ)比較

- キャロウェイ スリーブ調整方法 (OptiFit) の概要と比較
キャロウェイのスリーブ調整方法 (OptiFit) の概要と比較

ゴルフクラブの調整機能はタイトリストだけではありません。主要メーカーの一つであるキャロウェイも、「OptiFitホーゼル」という独自の調整システムを採用しています。タイトリストのSureFit®との違いを知っておくと、クラブ選びの参考になるかもしれません。
タイトリスト SureFit® との比較表
特徴 | タイトリスト SureFit® ホーゼル | キャロウェイ OptiFit ホーゼル |
---|---|---|
調整システム | スリーブ(1-4)とリング(A-D)の組み合わせ | 2つのリング(コグ)の回転 |
調整ポジション数 | 16通り | 8通り (ロフト4段階 x ライ角2段階) |
調整方法 | チャート参照型(弾道が視覚的に分かりやすい) | リング刻印合わせ(直感的) |
ライ角調整 | 4段階(モデルにより±1.5° or ±2°) | 2段階 (N:標準, D:アップライト) |
互換性 (Dr/FW) | 基本的に互換性なし | 近年の多くのモデルで兼用可能 (※要確認) |
互換性 (UT) | Dr/FWとは互換性なし。UT間も限定的 | Dr/FWとは互換性なし。UT間も限定的 |
左利き用 | 右用と共通スリーブ。チャートの見方が左右反転 | 右用と左用でスリーブが異なる場合あり。ロフト表示が逆転する場合あり |
どちらのシステムが良いかは一概には言えません。調整の細かさ(特にライ角)や弾道をイメージしやすいチャートを好むならタイトリスト、シンプルな操作性やDR/FW間のシャフト互換性を重視するならキャロウェイ、といった選択肢が考えられます。左利きの方はスリーブの仕様の違いもポイントです。最終的にはクラブ全体の性能や好みで選ぶのが良いでしょう。
まとめ:タイトリストのスリーブ互換表で理想の弾道を見つける

この記事では、「タイトリスト スリーブ 表」について、互換性チャートの見方から、SureFit®パフォーマンスガイドを使った調整方法、注意点まで詳しく解説してきました。最後に重要なポイントをまとめます。
タイトリストのスリーブ調整機能は、正しく理解して使えば、あなたのゴルフパフォーマンスを向上させる強力な武器になります。この記事を参考に、ぜひSureFit®システムを活用し、あなただけの理想の弾道を手に入れてください。
最適なクラブセッティングを見つけるプロセスもゴルフの楽しみの一つです。この記事が、あなたのクラブ調整の助けとなれば幸いです。ぜひ練習場で試してみてください!