「テーラーメイドのP790って、歴代モデルがあるけど、どれが自分に合うんだろう…」「デザインは文句なしにカッコいいけど、実際の飛距離性能はどうなの?一部で『P790 アイアン 飛ばない』って評価も聞くけど、本当のところは…?」
ゴルフクラブ選び、特に人気モデルであるテーラーメイド P790 アイアンとなると、こんな性能への期待と疑問が尽きませんよね。その気持ち、よく分かります。見た目はアスリートモデルのようでもありながら、中空構造を持つこのアイアンの真価はどこにあるのでしょうか。
この記事では、そんなあなたの悩みを解決するため、TaylorMade(テーラーメイド)の大人気アイアン、P790のスペックを徹底的にレビュー&解説します。P790の基本的な設計思想(中空構造、ヘッド素材、タングステンウェイト配置)から始まり、歴代モデル(アイアン 2017 / 2019 / 2021 / 2023)の比較と進化のポイント、そして多くの方が抱く「P790 アイアンの特徴は?打感は軟鉄鍛造に近い?」という疑問に、テクノロジー(スピードフォームAIR、薄肉フェース、貫通型スピードポケット)の側面から答えます。
さらに、多くの方が迷う永遠のテーマ「P770とP790 どっちがいい?」についても、ヘッド形状、ソール幅、ロフト設定、操作性、寛容性といった明確な違いを示しながら、それぞれのゴルファーへの適性を考察します。
「P790の飛距離は7番アイアンでどれくらいですか?」という具体的なパフォーマンス(ボール初速、弾道の高さ、スピン量)や、「飛ばない」という噂の真相(シャフトとの相性やヘッドスピードとの関係性)、P790のライバルとなる他メーカーのアイアンとの比較情報、ツアーでの使用プロ、番手ごとの詳細なロフト角・ライ角・長さ(インチ)、実際のユーザー評価(打感、寛容性、デザイン)、お得な中古クラブ情報(価格相場、選び方の注意点)、そして最新モデル(New P790 / 2025年モデル?)の発売情報まで、P790に関するあなたが知りたいスペックとデータを網羅して紹介します。
この記事を最後まで読めば、あなたにとって最適なP790 アイアンセット(番手構成:ロングアイアンからPWまで)が見つかり、スペックに対する疑問も解消されるはずです。さあ、テクノロジーとデザインが融合したP790の世界を探求し、あなたのゴルフを進化させる一本を見つけましょう。
- P790アイアンの歴代モデルスペック比較
- P770との違いと選び方のポイント
- P790の飛距離性能と特徴の詳細解説
- 中古情報と最新2025年モデルの展望
テーラーメイド P790 スペックの全貌

- 【徹底解説】テーラーメイド P790 スペック詳細 – 飛距離と寛容性の秘密
- P790基本概要:人気の理由とは?
- アイアン 2017/2019/2021/2023を比較
- P790 アイアンの特徴は?
- ロフト角の詳細
- P790の飛距離はどれくらいですか?
- 飛ばないって本当?
【徹底解説】テーラーメイド P790 スペック詳細 – 飛距離と寛容性の秘密
テーラーメイド P790 アイアンのスペックは、アスリートモデルのような洗練されたデザインの中に、最新テクノロジーを凝縮することで、「驚異的な飛距離性能」と「見た目以上の寛容性」、そして中空構造とは思えない「心地よい打感」を高次元でバランスさせています。これにより、向上心のあるアベレージゴルファーから上級者まで、幅広い層のゴルファーの要求に応えるパフォーマンスを実現する人気アイアンとなっています。
その高性能を支えるスペック上の理由は、テーラーメイド独自の設計思想と先進テクノロジーの融合にあります。
- 進化した中空構造と充填剤: ヘッド内部は中空構造ですが、軽量な充填剤「スピードフォームAIR」を採用(2021年モデル以降)。これによりフェースの反発をサポートしつつ、余剰重量を生み出し、打感と打音を向上させています。
- 番手別設計の薄肉フェース: 素材には鍛造L字型クロモリ鋼(#4-#7)などを採用した薄肉フェースを搭載。これによりボール初速を最大化し、飛距離性能に大きく貢献します。番手ごとにフェースの厚みや設計を最適化しています。
- 低重心化と寛容性向上のタングステンウェイト: ヘッド内部のソール側やトゥ側に、高比重のタングステンウェイトを戦略的に配置。これにより重心(CG)位置を低く、深く設定し、寛容性(ミスヒットへの強さ)と安定性、適切な弾道の高さを確保しています。最新モデルほどタングステンの重量や配置が最適化されています。
- 貫通型スピードポケット: ソール部分にはテーラーメイドお馴染みの「貫通型スピードポケット」を搭載。特にフェース下部でのヒット時のボールスピード低下を抑制し、スイートエリアを拡大する効果があります。
これらの要素が複合的に作用することで、P790は「見た目はシャープ、中身はやさしい」という、多くのゴルファーが求めるスペックを実現しているのです。
実際のスペックを見てみましょう。ここでは人気の最新モデル(2023年)を例に挙げ、比較情報も交えて解説します。
■ テーラーメイド New P790 アイアン (2023) 標準スペック例
番手 | ロフト角(°) | ライ角(°) | 長さ(インチ) | バランス(S) | 標準シャフト例 (N.S.PRO 950GH neo) | ヘッド素材/フェース素材 |
---|---|---|---|---|---|---|
#4 | 19.0 | 61.0 | 38.75 | D1 | スチール (S) | 軟鉄8620 + タングステン / クロモリ鋼4140 |
#5 | 21.0 | 61.5 | 38.25 | D1 | スチール (S) | 軟鉄8620 + タングステン / クロモリ鋼4140 |
#6 | 23.5 | 62.0 | 37.75 | D1 | スチール (S) | 軟鉄8620 + タングステン / クロモリ鋼4140 |
#7 | 26.5 | 62.5 | 37.25 | D1 | スチール (S) | 軟鉄8620 + タングステン / クロモリ鋼4140 |
#8 | 30.5 | 63.0 | 36.75 | D2 | スチール (S) | 軟鉄8620 + タングステン / 軟鉄8620 |
#9 | 35.0 | 63.5 | 36.25 | D2 | スチール (S) | 軟鉄8620 + タングステン / 軟鉄8620 |
PW | 40.0 | 64.0 | 35.75 | D2 | スチール (S) | 軟鉄8620 / 軟鉄8620 |
AW | 45.0 | 64.0 | 35.75 | D3 | スチール (S) | 軟鉄8620 / 軟鉄8620 |
注: 上記は日本仕様の標準スペックの一例です。シャフトやカスタムにより数値は異なります。バランスは目安です。
■ 歴代P790 vs New P790 (2023) 7番アイアン ロフト角比較
モデル | 発売年 | 7番ロフト(°) | 主な進化・特徴 |
---|---|---|---|
初代 P790 | 2017 | 30.5 | 中空構造アイアンの人気を確立 |
2代目 P790 | 2019 | 30.5 | スピードフォーム改良、タングステン増量による重心最適化 |
3代目 P790 | 2021 | 30.5 | 軽量「スピードフォームAIR」採用、フェース薄肉化、打感向上 |
New P790 | 2023 | 26.5 | AIによる重心設計、打感・安定性の更なる向上、ストロングロフト化 |
注目ポイント: 最新の2023年モデルでは、7番で26.5度と大幅にロフトが立ち、より飛距離性能を重視した設計へと進化しています。
■ P790 (2023) vs P770 (2023) スペック比較ハイライト
項目 | P790 (2023) | P770 (2023) |
---|---|---|
ヘッドサイズ | 中〜やや大きめ、安心感のある形状 | コンパクトで操作性重視のデザイン |
ソール幅 | 標準〜やや広め | 標準〜やや狭め |
7番ロフト角 | 26.5° (ストロング) | 30.0° (P770も2023でストロング化傾向だがP790より寝ている) |
重心設計 | 低・深重心寄り(飛距離・寛容性) | やや浅重心寄り(操作性・スピンコントロール) |
主なターゲット | アベレージ〜上級者、飛距離を求める | 中級者〜上級者、操作性・打感を求める |
比較ポイント: P790はP770よりもロフトが立っており、ヘッドもやや大きめでソール幅も広いため、飛距離性能と寛容性で優位性があります。一方、P770はよりコンパクトで操作性に優れています。
このようにテーラーメイド P790のスペックは、歴代モデルを通じて飛距離性能と寛容性を進化させ続けており、最新モデルではそれがより顕著になっています。中空構造、タングステンウェイト、薄肉フェースといったテクノロジーが、そのパフォーマンスを支えています。
ただし、ロフト設定やヘッド形状はモデルによって異なるため、ご自身のスキルレベルや求める弾道、飛距離、操作性に合わせて、P770などの他シリーズとも比較し、試打やフィッティングを通じて最適なスペック(シャフト、フレックス、ライ角含む)を選択することが、スコアアップへの近道となるでしょう。ショップで相談したり、GDOなどのレビューを参考にしたりするのも有効です。
P790基本概要:人気の理由とは?
テーラーメイド P790 アイアンが多くのゴルファーから絶大な支持を得ている理由は、「見た目のカッコよさ」と「高い性能(飛距離と寛容性)」を見事に両立している点にあります。
このアイアンは「中空構造の飛び系アスリートアイアン」というカテゴリーに属します。プロや上級者が好みそうなシャープなヘッド形状でありながら、内部構造の工夫により、アマチュアでも飛距離を出しやすく、ミスヒットにも強いという特徴を持っています。
この「見た目」と「性能」のギャップが、上級者からスコアアップを目指す中級者、さらにはカッコいいクラブを使いたいアベレージゴルファーまで、幅広い層の心を掴んでいます。
人気の秘密をまとめると、以下の点が挙げられます。
- アスリートモデルのようなシャープなデザイン
- 中空構造と充填剤(SpeedFoam™ / Air)による高い飛距離性能と寛容性
- ソフトで心地よい打感と打音
- 幅広いゴルファー層に対応できる性能バランス
- 継続的なモデルチェンジによる技術革新と信頼性
特に、テーラーメイド独自の「中空構造」技術と、ヘッド内部の充填剤「SpeedFoam™」およびその進化版「SpeedFoam™ Air」が、P790の性能を決定づける重要な要素です。これにより、飛距離、寛容性、打感といったゴルファーが求める多くの要素を高次元で満たしています。
まさに、現代のアイアンテクノロジーとゴルファーのニーズが融合した、人気が出るべくして出たアイアン、それがP790なのです。
アイアン 2017/2019/2021/2023を比較

P790は数年ごとにモデルチェンジを重ね、進化し続けています。ここでは、主要な歴代モデル、アイアン 2017/2019/2021/2023を比較し、それぞれの特徴と進化のポイントを見ていきましょう。
モデル年式 | 主な特徴・テクノロジー | 進化のポイント | 7番ロフト角 |
---|---|---|---|
2017 | ・初代モデル ・鍛造中空構造 ・SpeedFoam™ 初搭載 ・軟鉄(8620)ボディ + クロモリ鋼(4140)フェース ・タングステンウェイト内蔵 | 飛び系アスリートアイアンの先駆け。デザインと性能で人気を博す。 | 30.5度 |
2019 | ・SpeedFoam™ 継続 ・7%薄肉化クロモリ鋼フェース ・タングステン増量&低重心化 ・貫通型スピードポケット™ (#3-#7) | 初代から飛距離と寛容性を向上。よりミスに強く。 | 30.5度 |
2021 | ・新開発 SpeedFoam™ Air (69%軽量化) ・8620カーボンスチールフェース ・最適化タングステン配置 (低重心化) ・スイートエリア設計見直し | 軽量充填剤で寛容性と打感が大幅向上。デザインもシャープに。 | 30.5度 |
2023 | ・SpeedFoam™ Air 継続 (内部見直し) ・AI番手別最適設計 (FLTD CG™) ・最適化タングステン配置 ・貫通型スピードポケット™ (#3-#7) | 番手ごとに性能を最適化。打感・打音も向上。完成度が高い。 | 30.5度 |
表を見ると、P790が一貫して「飛距離」と「寛容性」、そして「フィーリング」の向上を目指してきたことがわかります。特に2021年モデルでの「SpeedFoam™ Air」採用は大きな転換点でした。軽量化により生まれた余剰重量をタングステンウェイトなどに再配分し、寛容性と打感を大幅に向上させました。
2023年モデルではAI技術を導入し、番手ごとに最適な重心設計(FLTD CG™)を実現。ロングアイアンは上がりやすく、ショートアイアンはコントロールしやすく、より洗練された性能を手に入れました。
どのモデルを選ぶかは、予算や求める性能、デザインの好みによります。古いモデルでも基本性能は高く、新しいモデルほど最新技術の恩恵を受けられます。この比較表を参考に、ご自身のニーズに合ったP790を見つけてください。
P790 アイアンの特徴は?

「P790 アイアンの特徴は?」という疑問にお答えします。P790がなぜこれほど高く評価されるのか、その秘密は搭載されている先進テクノロジーにあります。主な特徴を見ていきましょう。
テクノロジー | 概要と効果 |
---|---|
鍛造中空構造 | ヘッド内部を空洞化し、重量を外周に配分。慣性モーメント(MOI)を高め、ミスヒット時のヘッドのブレを抑制(寛容性向上)。 |
SpeedFoam™ / SpeedFoam™ Air | 中空内部に充填される軽量素材。フェースの反発をサポートしつつ、ソフトで心地よい打感・打音を実現。Airはさらに軽量化され、低重心化と寛容性向上に貢献。 |
タングステンウェイト | 比重の重いタングステンをヘッド内部(主にソール側)に配置。重心を低く深く設計し、高弾道と寛容性を向上。モデルごとに配置を最適化(FLTD CG™など)。 |
薄肉フェース | 高強度素材(クロモリ鋼やカーボンスチール)を使用し、フェースを薄く設計。反発性能を高め、ボール初速を向上(飛距離アップ)。 |
貫通型スピードポケット™ | フェース下部に設けられた溝構造。フェース下部でのミスヒット時に、たわみを促進しボール初速の低下を抑制。トップ気味のミスにも強い。 |

これらのテクノロジーが複合的に機能することで、P790は「高い飛距離性能」「優れた寛容性」「心地よい打感」という、多くのゴルファーが求める要素を高次元でバランスさせています。
特に「SpeedFoam™ Air」の採用は、P790の性能を大きく引き上げた要因の一つです。これにより、より多くの重量をタングステンウェイトとして戦略的に配置できるようになり、さらなる低重心化と寛容性の向上、そしてフィーリングの改善を実現しました。
P790の魅力は、これらのテクノロジーが集約された結果なのです。
ロフト角の詳細
アイアン選びで重要なスペックの一つがロフト角です。P790が「飛ぶ」と言われる理由の一つも、このロフト角設定にあります。
P790シリーズは、一般的に「ストロングロフト設計」を採用しています。これは、同じ番手でも従来のアイアンよりロフト角を小さく(立てて)設計することで、ボールを低く強く打ち出し、飛距離を伸ばすことを意図したものです。
興味深いことに、歴代P790の7番アイアンのロフト角は、初代(2017)から2023年モデルまで一貫して「30.5度」です。これは、単にロフトを立てるだけでなく、他のテクノロジーとの組み合わせで最適な弾道と飛距離バランスを追求した結果と言えます。(※最新の2025年モデルは30.0度)
それでも、30.5度(または30.0度)という数値は、クラシックなアイアン(7番で34度前後)と比較すると、かなりストロングです。約1番手分ロフトが立っているため、従来のアイアンからP790に替えると、同じ番手でも明らかに飛距離が伸びるケースが多いのです。
参考として、2023年モデルの主な番手のロフト角を見てみましょう。
番手 | #4 | #5 | #6 | #7 | #8 | #9 | PW | AW (Opt) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロフト角 (度) | 21.0 | 23.5 | 26.5 | 30.5 | 35.0 | 40.0 | 45.0 | 50.0 |
このロフト設定を見ると、番手間の飛距離差をしっかり出せるように調整されていることがわかります。特にPWが45度と比較的ストロングなため、ウェッジのセッティングを考える際には、このPWのロフト角を基準に、AWやSWのロフトを選ぶ必要があります。
P790を選ぶ際は、このストロングロフト設計を理解しておくことが重要です。「飛ぶ」魅力は大きいですが、自分の狙いたい距離に対して適切な高さとスピン量で打てるか、試打で確認することをおすすめします。
P790の飛距離はどれくらいですか?
最も気になる質問、「P790の飛距離はどれくらいですか?」にお答えします。結論から言うと、P790は「非常に飛距離性能が高い」アイアンです。
もちろん、ゴルファーのスイングや使用ボールによって飛距離は変動しますが、P790が飛ぶ理由は明確です。
- ストロングロフト設計: 前述の通り、従来のアイアンよりロフトが立っているため、同じ番手でも飛距離が出やすいです(例:7番で30.5度 or 30.0度)。
- 先進テクノロジー: 中空構造、薄肉フェース、SpeedFoam™/Air、貫通型スピードポケット™などが組み合わさり、高いボール初速を生み出します。特にミスヒット時でも初速が落ちにくいのが特徴です。
多くの試打データやレビューでは、P790は同ロフト帯の他のアイアンと比較しても、ボール初速が出やすい傾向が見られます。これが、ロフト角以上の飛距離を生む要因の一つと考えられます。
具体的な目安として、ヘッドスピード40m/s前後のアマチュアゴルファーがP790の7番アイアンを打った場合、キャリーで160ヤード~170ヤード程度という声が多く聞かれます。もちろん個人差はありますが、現在お使いのアイアンより1番手以上飛距離が伸びる可能性は十分にあります。
この飛距離アップは、スコアメイクにおいて大きな武器となります。今まで届かなかった距離を狙えたり、より短い番手で楽にグリーンを狙えるようになるでしょう。
ただし、注意点として、飛距離が出る分、番手間の飛距離ギャップ(特にショートアイアンからウェッジへの繋がり)をしっかり把握し、管理する必要があります。PW以下のウェッジセッティングが重要になります。
まとめると、P790はストロングロフトと先進技術により、クラストップレベルの飛距離性能を提供します。アイアンの飛距離不足に悩む方、楽に飛ばしたい方にとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
飛ばないって本当?

P790は「飛ぶ」と評判ですが、稀に「飛ばない」という声も聞かれます。これは一体どういうことでしょうか?その理由として考えられる点をいくつか挙げてみましょう。
- 期待値とのギャップ: 「ものすごく飛ぶ」という前評判を聞き、実際に試打すると「思ったほどでは…」と感じるケース。特に元々飛距離が出る人や、既にストロングロフトのアイアン使用者は、劇的な変化を感じにくい場合があります。
- スイングとのミスマッチ: P790はレベル~ダウンブローでボールを捉えると性能を発揮しやすい設計です。極端なアッパーブローやすくい打ちだと、性能を引き出せず飛距離が出ない可能性があります。
- シャフトとのミスマッチ: 自分のスイングタイプやヘッドスピードに合わないシャフト(重さ、硬さ、キックポイント)を使用すると、エネルギーが効率よく伝わらず、飛距離ロスや弾道の不安定さに繋がります。
- 打感・打音の好み: P790は比較的ソフトで落ち着いた打感です。弾き感の強い打感を好む人には物足りなく感じ、「しっかり当たった感じがしない=飛ばない」という印象を持つ可能性があります。
- クラブの状態(中古品など): 稀ですが、中古品でスペックが改造されていたり、偽物だったりする可能性もゼロではありません。信頼できる店舗での購入が重要です。
結論として、「飛ばない」という声は、P790自体の性能が低いという意味ではなく、上記のような要因が複合的に絡んでいる場合が多いと考えられます。クラブのポテンシャルは非常に高いですが、誰にでも、どんな状況でも最大限の飛距離が出るわけではありません。
重要なのは、購入前に必ず試打を行い、自分のスイングや感覚に合うか、期待する飛距離が出るかを確認することです。自分にマッチすれば、P790は強力な武器になるはずです。
テーラーメイド P790 スペック比較と評価

- P770とP790どっちがいい?
- P790のライバルとなる競合モデル
- アイアンとしてのP790の評価
- 使用プロは誰?
- 中古の相場と注意点
- 2025年モデル登場!その進化とは?
P770とP790どっちがいい?

テーラーメイド Pシリーズで永遠のテーマとも言える「P770とP790どっちがいい?」。どちらも高性能な中空アイアンですが、コンセプトとターゲット層に違いがあります。比較して、あなたに合うのはどちらか見極めましょう。
比較項目 | P790 | P770 |
---|---|---|
カテゴリー | プレーヤーズディスタンス | プレーヤーズ |
ターゲット層 | 中級者~上級者 (幅広い) | 上級者 (操作性重視) |
ヘッドサイズ | やや大きめ | コンパクト |
トップブレード/ソール幅 | やや厚め/広め | 薄め/狭め |
オフセット | やや多め | 少なめ |
重視性能 | 飛距離・寛容性 | 操作性・フィーリング |
寛容性 | 高い | P790よりややシビア |
打感 | ソフト+弾き感 | ソリッド、芯を感じやすい |
7番ロフト角 (例) | 30.5度 / 30.0度 | 33度 |
P790は「プレーヤーズディスタンスアイアン」として、飛距離性能と寛容性を重視しつつ、シャープな見た目を両立。ヘッドサイズはやや大きめで安心感があり、ミスヒットにも比較的強いです。幅広いゴルファーが扱いやすいモデルです。
P770は「プレーヤーズアイアン」として、よりコンパクトなヘッド形状が特徴。操作性に優れ、ボールをコントロールしたい上級者に向いています。打感もよりソリッドで、芯で捉えた感覚を重視するプレーヤーに好まれます。寛容性はP790に比べてやや劣ります。
ロフト角も異なり、同じ番手ならP790の方が飛距離が出ます。
どちらを選ぶべきか?
- P790がおすすめ: 飛距離とやさしさを最優先したい。ミスヒットへの強さが欲しい。幅広いレベルのゴルファー。
- P770がおすすめ: 操作性を重視し、ボールを操りたい。シャープな見た目とソリッドな打感が好み。アイアンの精度を高めたい上級者。
兄弟モデルながら性格は異なります。最終的には、両方を試打して、構えやすさ、弾道、打感など、ご自身の感覚に合う方を選ぶのがベストです。
P790のライバルは?競合モデル紹介

P790は非常に人気がありますが、他のメーカーにも魅力的な競合モデルが存在します。「P790のライバルは?」という疑問にお答えし、主な競合モデルを比較紹介します。P790と同じ「飛び系アスリートアイアン」や「中空構造アイアン」のカテゴリーでよく比較されるモデルです。
モデル名 (メーカー) | カテゴリー/構造 | P790との比較ポイント |
---|---|---|
キャロウェイ APEX / APEX PRO | プレーヤーズディスタンス / 鍛造中空 | コンセプトが非常に近い最有力ライバル。性能バランス、打感共に良好。 |
タイトリスト T200 | プレーヤーズディスタンス / 中空・複合 | P790よりややシャープで操作性寄り。タイトリストらしいソリッド感。 |
スリクソン ZX5 Mk II | プレーヤーズディスタンス / 鍛造・複合 | ソフトな打感が特徴。P790とターゲット層が近い直接競合。 |
ピン i530 | 中空飛び系 | P790同様の中空構造。ピン独自の打感と寛容性。 |
ミズノ JPX923 FORGED / Mizuno Pro 245 | クロモリ鍛造 / 複合 (Pro 245は中空) | ミズノならではの打感。JPXはやや寛容性、Proはよりシャープ。 |
コブラ KING FORGED TEC | 中空・複合 | スタイリッシュなデザイン。飛距離と寛容性のバランスが良い。 |
これらのモデルは、それぞれ独自のデザイン、テクノロジー、フィーリングを持っています。
例えば、キャロウェイ APEXシリーズは、P790と非常に似た技術構成と性能バランスを持ち、最後まで比較検討されることが多いです。タイトリスト T200は、より操作性を求めるゴルファーに、スリクソン ZX5 Mk IIはソフトな打感を重視するゴルファーに人気があります。
P790の強みは、SpeedFoam™/Airによる独特のフィーリング、モデルチェンジごとの着実な進化、幅広い層に受け入れられるデザインと性能バランスの良さと言えます。
しかし、どのモデルが一番かはゴルファー次第です。P790を検討する際は、これらのライバルモデルも試打し、自分のスイングや好みに最も合う一本を見つけることを強くおすすめします。
アイアンとしてのP790の評価
実際にアイアンとしてのP790の評価はどうなのでしょうか?多くのプロやアマチュアゴルファーからの声をもとに、良い点と気になる点をまとめました。
【高く評価される点】
- 圧倒的な飛距離性能: 「楽に飛距離が伸びた」「1番手以上飛ぶ」という声が多数。スコアアップに直結する大きなメリット。
- 高い寛容性: 「見た目よりやさしい」「ミスヒットに強い」と評価。中空構造や低重心設計がアマチュアのミスを助ける。
- 心地よい打感・打音: 「中空なのにソフト」「SpeedFoam™ Airでさらに向上」という声が多い。ただし好みは分かれる部分。
- 洗練されたデザイン: 「構えやすい」「カッコいい」「所有感を満たす」と外観も高評価。
【気になる点として挙げられること】
- 価格: 最新モデルは高価。高性能ゆえだが、予算的に厳しいと感じる人も。中古市場も選択肢。
- スピン性能: ストロングロフトのため、グリーンで止まりにくいと感じるケースも。硬いグリーンやスピン重視の上級者は注意が必要。(※最新モデルでは改善傾向)
- 操作性: 直進性が高い反面、P770などと比較すると意図的にボールを曲げるのはやや難しい。
総じて、P790は多くのゴルファーから高く評価されており、「買って後悔しないアイアン」の代表格と言えます。いくつかの注意点はあるものの、それを上回るメリットを持つ、非常に魅力的なアイアンです。
使用プロは誰?

「これだけ人気のP790、使用プロは誰がいるの?」と気になる方もいるでしょう。P790はプロの要求に応える性能を持っていますが、使用状況には特徴があります。
結論から言うと、トッププロがフルセットでP790を使用するケースは稀です。P790は「プレーヤーズディスタンスアイアン」であり、多くのトッププロはより操作性を重視したマッスルバック(P7MB)やハーフキャビティ(P7MC)をメインに使用する傾向があります。
しかし、ロングアイアン(#3, #4, #5)に限定してP790やP790 UDI(ユーティリティアイアン)を組み込むプロは少なくありません。これは、ロングアイアンに求められる「上がりやすさ」「飛距離」「寛容性」をP790が満たしているからです。いわゆる「コンボセット」での使用例ですね。
過去にはジェイソン・デイ選手などがロングアイアンで使用。ローリー・マキロイ選手やダスティン・ジョンソン選手などもテストや特定のコースで使用したことがあります。最近ではアダム・ロング選手などが使用者リストに挙がることがあります。
女子プロ(LPGAなど)では、男子プロよりもフルセットで使用する選手が多い可能性があります。P790の飛距離性能と寛容性が、よりアドバンテージになりやすいためです。
ただし、プロのセッティングは契約や調子、コースによって頻繁に変わるため、現時点での確実な使用状況を把握するのは困難です。
重要なのは、P790がツアーレベルでも選択肢に入るほどの性能(飛距離、寛容性、打感)を持っているという事実です。プロの使用有無に関わらず、アマチュアにとっては非常に魅力的な性能を持つアイアンと言えるでしょう。
中古の相場と注意点

高性能なP790ですが、新品は価格がネックになることも。そこで賢く手に入れる選択肢となるのが中古市場です。ここでは、中古の相場と注意点について解説します。
【中古相場の目安(6本セット)】
- 2017年モデル: 3万円台後半~5万円台。最も手頃。
- 2019年モデル: 5万円台~7万円台。性能と価格のバランスが良い。
- 2021年モデル: 7万円台~9万円台以上。SpeedFoam™ Air搭載で人気が高く、価格も高め。
- 2023年モデル: 9万円台~定価近く。流通量が少なく高価。
※上記はあくまで目安です。状態、シャフト、セット内容で大きく変動します。
【中古購入時の注意点】
- 状態確認: フェース、ソール、ネックの傷や状態を写真や現物でしっかりチェック。
- シャフト確認: 純正かカスタムか、種類、硬さ、重さが自分に合うか確認。リシャフト歴もチェック。
- グリップ状態: 消耗度合いを確認。交換が必要ならその費用も考慮。
- セット内容確認: 番手の構成(例:#5-PW、#4含むか、AW有無など)を確認。
- スペック確認: ライ角やロフト角が調整されていないか確認。
- 偽物に注意: 極端に安いもの、信頼性の低い出品者には注意。信頼できるショップでの購入が安心。
中古品は一点物です。状態が良く、自分に合うスペックのものがお得に見つかることもあります。注意点をしっかり押さえて、賢くP790を手に入れましょう。
2025年モデル登場!その進化とは?

ついに登場した待望のP790 2025年モデル!単なるアップデートにとどまらない、驚くべき進化を遂げています。そのポイントを見ていきましょう。
【主な進化ポイント】
- 新素材「4340M フォージドフェース」: 従来比で強度が20%向上。これによりフェースの更なる薄肉化が可能になり、ボール初速がアップ(飛距離向上)。
- スイートエリアが最大24%拡大: 新フェースの効果で、オフセンターヒット時の寛容性が劇的に向上。ミスヒットにさらに強くなりました。
- 進化した「FLTD CG™デザイン」: AIによる番手別最適設計がさらに進化。内部タングステン重量・配置を最適化し、各番手に求められる性能(ロング:飛ばしやすさ、ミドル:狙いやすさ、ショート:止まりやすさ)をより高いレベルで実現。
- ショートアイアンのスピン性能向上: FLTD CG™に加え、AWではフェース素材も変更し、グリーンでの「止まりやすさ」が向上。「飛ぶけど止まらない」という悩みを解消。
- 洗練されたヘッド形状: 構えやすくなったトップライン、抜けの良いソール形状とリーディングエッジにより、ショットの安定性が向上。
- フィーリングの追求: 新フェース、最適化されたSPEEDFOAM™ AIR、番手別設計により、心地よい打音と打感をさらに向上。
スペック面では、7番ロフト30.0度、PW44度と飛距離性能は維持しつつ、わずかに寝かせる調整が入りました。標準シャフトも最新のものがラインナップされています。
2025年モデル P790は、飛距離、寛容性、打感、操作性、デザインの全てにおいて前モデルを凌駕する進化を遂げました。特にスイートエリア拡大とショートアイアンのスピン性能向上は、多くのゴルファーにとって大きなメリットとなるはずです。「Pシリーズの中でもダントツで飛距離派」「寛容性重視」の方に、まさに最適なアイアンと言えるでしょう。
総括:テーラーメイド P790 スペックの要点

この記事では、テーラーメイド P790 スペックについて、基本概要から最新モデルまで、様々な角度から掘り下げてきました。最後に、P790アイアンを理解する上での重要なポイントを再確認しましょう。
テーラーメイド P790は、技術の粋を集めた高性能アイアンであり、多くのゴルファーのゴルフライフを豊かにする可能性を秘めています。この記事が、あなたのアイアン選びの一助となれば幸いです。
この記事を読んで、テーラーメイド P790 アイアンの魅力やスペックについて、理解が深まったのではないでしょうか?
次は、ぜひその性能を実際に体感してみてください。スペックを知ることは重要ですが、最終的にはご自身のフィーリングが決め手となります。
お近くのゴルフショップや試打会でP790を手に取り、納得の一本を見つけてください。あなたにとって最高のゴルフ体験が待っているはずです!