ユーティリティーで何番を選べば良いか、クラブセッティングで悩んでいませんか?フェアウェイウッドの飛距離とアイアンの操作性を兼ね備えた便利なクラブですが、3番や4番、5番、6番といった番手ごとの飛距離やロフト角(角度)の違いが分かりにくく、特に初心者の方はどの番手を選べば良いか迷いがちです。
また、「最初の1本だけ買うなら何番がおすすめ?」「5番アイアンと比べてどっちが飛ぶの?」「3番ユーティリティ(3U)と5番ウッド(5W)はどっちが良い?」といった、具体的な疑問を持つ方も多いでしょう。クラブ選びの基準として、多くのメーカーが加盟する日本ゴルフ用品協会の情報を参考にするのも一つの手ですが、最終的には自分に合った一本を見つけることがスコアアップの鍵となります。
この記事では、そんなユーティリティーの番手選びの悩みを根本から解決します。番手ごとの飛距離の目安から、初心者におすすめの番手、フェアウェイウッドやアイアンとの徹底比較まで、あなたのレベルと目的に合った最適な1本を見つけるための全てのポイントを、分かりやすく丁寧に解説します。
- 初心者におすすめのユーティリティーの番手が明確にわかる
- 番手やロフト角ごとの正確な飛距離の目安がわかる
- 自分に合ったユーティリティーの選び方の基本が完全に理解できる
- フェアウェイウッドやアイアンとの違いと、賢い使い分け方がわかる
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ユーティリティーは何番がおすすめ?初心者のための選び方

ユーティリティーの番手選びは、多くのゴルファー、特に初心者の方が最初にぶつかる壁の一つです。しかし、いくつかの基本的なポイントさえ押さえれば、自分にぴったりの一本を迷わず選ぶことができます。このセクションでは、ユーティリティー選びの結論から、その理由となる選び方の基本までを詳しく解説します。
- ユーティリティは何番がおすすめ?結論は4番か5番から試すのがおすすめ
- 初心者はロフト22~25度の番手が扱いやすい
- まず1本だけなら汎用性の高い4番が最適
- 選び方の基本は番手より「ロフト」を重視
- 番手の角度は3~4度差で均等な飛距離の階段を作る
- 5番アイアンが苦手な人に特におすすめなユーティリティー
- もう一つの重要ポイント!シャフトの選び方で見逃せない2つのこと
ユーティリティは何番がおすすめ?結論は4番か5番から試すのがおすすめ

ユーティリティー選びで迷ったら、まず結論からお伝えします。初心者の方が最初の1本を選ぶなら、4番ユーティリティー(4U)または5番ユーティリティー(5U)から試すのが最もおすすめです。
なぜなら、この2つの番手は多くのアマチュアゴルファーが苦手とする「残り170ヤード前後」の距離をやさしくカバーしてくれる、非常に実用性の高いクラブだからです。フェアウェイウッドでは大きすぎる、でもアイアンでは届かない、といった絶妙な距離で絶大な効果を発揮します。
具体的には、4番ユーティリティーはロフト角が22度前後、5番ユーティリティーは25度前後に設計されていることが多く、これはボールを高く上げやすい「やさしさ」の境界線ともいえる角度です。これ以上ロフトが立った(数字が小さい)番手になると、ある程度のヘッドスピードがないとボールが上がりにくくなり、逆に難しく感じてしまうことがあります。
まずはこの「4番」か「5番」を基準に考え、自分のアイアンセットとの繋がりや、どの距離を最もやさしく打ちたいかを考慮して選ぶのが、失敗しないユーティリティー選びの第一歩です。
初心者はロフト22~25度の番手が扱いやすい

「4番か5番がおすすめ」という話と密接に関わるのが、クラブの「ロフト角」です。初心者の方がユーティリティーを選ぶ際に最も意識すべきなのは、実は番手の数字よりもこのロフト角であり、具体的には22度から25度の範囲にある番手を選ぶことが、扱いやすさに直結します。
ロフト角とは、クラブフェースの傾斜のことで、この角度が大きいほどボールは高く上がりやすくなります。初心者の場合、ボールが十分に上がらない「トップ」や、地面を叩いてしまう「ダフリ」といったミスが出やすいですが、ロフト角が22度以上あるユーティリティーは、クラブ自体の性能でボールを上げてくれるため、こうしたミスを大幅に軽減してくれます。
逆に、ロフト角が20度を下回るような3番ユーティリティーなどは、飛距離性能は高いものの、ボールを上げるためには相応のパワーと技術が求められます。そのため、まずはやさしくボールが上がる22度~25度の範囲から選び、安定して打てるようになってから、必要に応じて他の番手を検討するのが上達への近道です。
まず1本だけなら汎用性の高い4番が最適

「ユーティリティーを試してみたいけれど、いきなり何本も揃えるのは…」と考える方も多いでしょう。その場合、まず「1本だけ」選ぶとしたら、最も汎用性が高く、多くの場面であなたの助けとなるのは4番ユーティリティー(ロフト角22度前後)です。
4番ユーティリティーが「最適」と言える理由は、そのバランスの良さにあります。
- 適度な飛距離性能:アマチュア男性の平均的なヘッドスピード(40m/s前後)で約180〜190ヤードを狙え、長いパー4のセカンドショットや、パー5の2打目で距離を稼ぎたい場面で非常に役立ちます。
- 高い操作性:フェアウェイウッドに比べてシャフトが短いためミートしやすく、方向性も安定させやすいです。フェアウェイだけでなく、少し長めのラフからでも振り抜きやすいというメリットもあります。
- グリーンを狙える弾道:ボールが上がりやすく、グリーンに落ちてからある程度止まってくれる高さの弾道を打ちやすいのも特徴です。これは、ただ距離を稼ぐだけでなく、直接グリーンを狙っていくクラブとしても使えることを意味します。
飛距離、安定性、そしてグリーンを狙う能力。この3つのバランスが最も優れているのが4番ユーティリティーです。まさに「お助けクラブ」として、あなたのゴルフを様々な状況でサポートしてくれる、最初の1本にふさわしいクラブと言えるでしょう。
選び方の基本は番手より「ロフト」を重視

これまでも触れてきましたが、ユーティリティー選びで最も重要な、そして絶対に覚えておくべき基本が、番手の数字よりも「ロフト角」を重視するということです。
なぜなら、同じ「4番」という表記でも、メーカーやモデルによってロフト角が21度だったり23度だったりと、設計がバラバラなのが現状だからです。例えば、A社の4番とB社の4番では、飛距離が10ヤード以上違うということも珍しくありません。
番手の数字だけで選んでしまうと、「持っている5番アイアンと飛距離が変わらない」「フェアウェイウッドとの飛距離差が大きすぎて、間の距離を打つクラブがない」といったセッティングの失敗に繋がってしまいます。
そうならないために、必ずクラブヘッドのソール(底面)やネック部分に記載されているロフト角の数字を確認する癖をつけましょう。自分のクラブセッティング全体の流れを考え、飛距離のギャップをきれいに埋めてくれる「ロフト角」のユーティリティーを選ぶこと。これが、ユーティリティー選びで成功するための絶対的なルールです。
番手の角度は3~4度差で均等な飛距離の階段を作る

「ロフト角で選ぶ」という基本を理解したら、次は具体的にどのくらいの角度を選べば良いかを考えます。理想的なクラブセッティングの鍵は、クラブ間のロフト角の角度を3〜4度差にすることで、均等な飛距離の階段を作ることです。
一般的に、ロフト角が4度変わると、飛距離は約10〜15ヤード変化します。この「飛距離の階段」が均等にできていれば、「残り165ヤード」といった中途半端な距離でも、迷わず最適なクラブを選択することができます。
このように、番手の数字に惑わされず、ロフト角という「角度」を基準に3〜4度ずつの間隔を意識することで、どんな距離でも自信を持って対応できる、戦略的なクラブセッティングを構築することができます。
5番アイアンが苦手な人に特におすすめなユーティリティー

数あるユーティリティーの中でも、特に5番ユーティリティー(5U)は、多くのアマチュアゴルファーが壁と感じる「5番アイアン」が苦手な人に特におすすめです。
5番アイアンは、ある程度の飛距離が求められる一方で、ボールをしっかり捉えて高く上げるのが難しいクラブです。少しでも芯を外すと飛距離が極端に落ちたり、右に大きく曲がってしまったりと、ミスが出やすい番手でもあります。
5番ユーティリティーは、そんな5番アイアンの悩みをすべて解決してくれる存在です。
比較項目 | 5番ユーティリティー(5U) | 5番アイアン(5I) |
---|---|---|
ヘッド形状 | ウッド型で重心が深い | 薄いブレード形状で重心が高い |
ボールの上がりやすさ | ◎ 非常に上がりやすい | △ 技術が必要 |
ミスへの強さ | ◎ スイートエリアが広く寛容 | × ミスにシビア |
平均飛距離 | ○ アイアンより約10ヤード飛ぶ | – 基準 |
主なメリット | 楽に高弾道が打て、飛距離も安定 | 操作性が高く、ラインが出しやすい |
もしあなたが「コースで5番アイアンを持つと、なぜか緊張してしまう…」と感じているなら、ぜひ一度5番ユーティリティーを試してみてください。ゴルフが驚くほど簡単になり、スコアメイクが格段に楽になるはずです。人気モデルも多く、自分に合った一本が見つかりやすいのも魅力です。
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もう一つの重要ポイント!シャフトの選び方で見逃せない2つのこと

ユーティリティーを選ぶ際、ロフト角に注目することは非常に重要ですが、それと同じくらい大切なのが「シャフト選び」です。せっかくヘッドの性能が良くても、自分に合わないシャフトを選んでしまうと、タイミングが合わずミスショットの原因になったり、クラブの本来の性能を全く引き出せなかったりします。失敗しないためには、最低でも「重さ」と「硬さ」という2つのポイントを確認することが不可欠です。
まず「重さ」ですが、これは今お使いのアイアンセットからの流れを意識するのが基本です。例えば、アイアンに少し重めのスチールシャフト(110g前後)を使っている方が、ユーティリティーで極端に軽いカーボンシャフト(40g台)を使うと、スイングの感覚が大きく変わってしまい、手打ちになりやすくなります。一般的には、「フェアウェイウッドよりは重く、アイアンよりは少し軽い」重量帯を選ぶと、クラブセッティング全体でスムーズなスイングがしやすくなります。
次に「硬さ(フレックス)」です。これは主にヘッドスピードに合わせて選びます。多くのメーカーでは、柔らかい方から順にL(レディース)、A、R(レギュラー)、SR(スティッフレギュラー)、S(スティッフ)、X(エキストラスティッフ)といった表記があります。一般的な男性アマチュアゴルファー(ヘッドスピード40m/s前後)であれば「R」や「SR」が目安になりますが、これもメーカーによって基準が異なります。可能であれば試打をして、タイミングよく振り抜けると感じる硬さを見つけるのが理想です。
結論として、最高の1本を見つけるためには、ロフト角で飛距離の階段を作ると同時に、シャフトの「重さ」と「硬さ」にも目を向けて、自分のスイングに最適なモデルを選ぶことがスコアアップへの確実な道筋となります。

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ユーティリティーは何番を入れる?番手別飛距離とクラブ比較

ユーティリティー選びの基本を理解したところで、次により具体的な番手ごとの飛距離や、多くのゴルファーが悩むフェアウェイウッドやアイアンとの比較について深掘りしていきます。自分のゴルフスタイルや解決したい課題に合わせて、最適な番手を見つけるための参考にしてください。
- 4番の飛距離はHS40m/sで185ヤードが目安
- 5番の飛距離はHS40m/sで175ヤードが目安
- 3番は飛距離を最優先したいゴルファー向け
- 6番は飛び系アイアンとの隙間を埋めるのに有効
- ユーティリティは3番と4番のどちらがいいですか? 飛距離の3番か、安定性の4番かで選ぶ
- 5番アイアンと5番ユーティリティどっちが飛ぶ? UTの方が平均10ヤード飛ぶのが一般的
- 3Uと5Wどっちが飛ぶ? 飛距離は5W、操作性は3Uに軍配
- 7Wと4Uどっちが打ちやすい? とにかく優しさを求めるなら7Wがおすすめ
4番の飛距離はHS40m/sで185ヤードが目安

汎用性が高く人気の4番ユーティリティー(4U)ですが、その飛距離はゴルファーのヘッドスピード(HS)によって大きく変わります。アマチュア男性の平均であるヘッドスピード40m/sの場合、その飛距離は約185ヤードが目安となります。
もちろんこれはキャリー(ボールが空中を飛ぶ距離)とラン(着地してからの転がり)を含めたトータル飛距離の目安であり、使用するボールやコースのコンディションによっても変動します。より正確に自分の飛距離を把握するために、ヘッドスピード別の目安も参考にしてください。
ヘッドスピード別 4番ユーティリティー(ロフト22度)の飛距離目安
ヘッドスピード | 飛距離(キャリー) | 飛距離(トータル) |
---|---|---|
38m/s | 約160ヤード | 約175ヤード |
40m/s | 約170ヤード | 約185ヤード |
42m/s | 約180ヤード | 約195ヤード |
45m/s | 約190ヤード | 約210ヤード |
【分析と考察】
この表からわかるように、ヘッドスピードが2m/s変わるだけで、トータル飛距離は10ヤードも変化します。自分のヘッドスピードがわからない方は、ゴルフショップや練習場の計測器で一度測ってみることを強くおすすめします。自分の数値を正確に知ることが、クラブセッティングを最適化する上で非常に重要です。4Uは、特に180ヤード前後のパー3や、長いミドルホールのセカンドショットで非常に頼りになる一本です。
5番の飛距離はHS40m/sで175ヤードが目安

4番ユーティリティーよりもボールが上がりやすく、より安定性を重視したいゴルファーに人気の5番ユーティリティー(5U)。ヘッドスピード40m/sの場合、その飛距離は約175ヤードが目安です。4Uとは約10ヤードの差があり、この差がクラブセッティングの「階段」となります。
5Uは、4Uよりもロフト角が約3度寝ている(大きい)ため、キャリーが出やすく、グリーン上でボールを止めやすいという特徴があります。そのため、砲台グリーンやピンが手前に切ってあるような状況でも、積極的にグリーンを狙っていくことができます。
ヘッドスピード別 5番ユーティリティー(ロフト25度)の飛距離目安
ヘッドスピード | 飛距離(キャリー) | 飛距離(トータル) |
---|---|---|
38m/s | 約155ヤード | 約165ヤード |
40m/s | 約165ヤード | 約175ヤード |
42m/s | 約175ヤード | 約185ヤード |
45m/s | 約185ヤード | 約195ヤード |
【分析と考察】
5Uは、ミドルアイアンでは距離が足りないけれど、4Uやフェアウェイウッドでは大きすぎる、というアマチュアゴルファーが最も遭遇する場面で活躍します。特に、5番アイアンや6番アイアンに苦手意識があるゴルファーにとっては、スコアを5打縮める可能性を秘めた魔法のクラブになり得ます。安定して170ヤード前後をキャリーで狙えるクラブが一本あるだけで、ゴルフの組み立て方が劇的に変わるでしょう。
3番は飛距離を最優先したいゴルファー向け

ユーティリティーの中でも最もロフトが立っている3番ユーティリティー(3U)は、アマチュア男性で200ヤード以上の飛距離を狙える、飛距離を最優先したいゴルファー向けのクラブです。
ロフト角は19度〜21度前後に設定されていることが多く、フェアウェイウッド(FW)の5番や7番に近い飛距離性能を持っています。しかし、FWよりもシャフトが短く操作性が高いため、狭いホールのティーショットで方向性を重視したい場合や、FWが苦手なゴルファーが距離を稼ぎたい場面で強力な武器となります。
3番ユーティリティーの特性
3Uを使いこなすにはある程度のパワーと技術が必要ですが、ドライバーの調子が悪い日のティーショットや、長いパー5のセカンドショットで大きなアドバンテージを生み出してくれます。自分のゴルフスタイルが攻撃的で、飛距離にアドバンテージを求めるなら、挑戦する価値のある一本です。
6番は飛び系アイアンとの隙間を埋めるのに有効

6番ユーティリティー(6U)は、一見すると中途半端な番手に思えるかもしれません。しかし、近年のゴルフクラブの進化、特に「飛び系アイアン」の普及によって、その重要性が増しています。6Uは、この飛び系アイアンが生み出す飛距離の隙間を埋めるのに非常に有効なクラブです。
飛び系アイアンは、飛距離を出すためにアイアンのロフト角を極端に立たせているのが特徴です。例えば、最新のアイアンセットでは5番アイアンのロフト角が22度、6番が25度、というモデルも珍しくありません。
ここで活躍するのが6番ユーティリティー(ロフト角26度〜28度前後)です。5番アイアン(22度)と4番ユーティリティー(22度)の間に、ちょうど良い飛距離の階段を作ってくれます。もしあなたが飛び系アイアンを使っていて、「160〜170ヤードの距離が中途半端で困る」と感じているなら、6Uがその悩みを解決してくれるかもしれません。
ユーティリティは3番と4番のどちらがいいですか? 飛距離の3番か、安定性の4番かで選ぶ

3番と4番のユーティリティー、どちらをセッティングに入れるべきか。これは多くの中級者以上が悩む問題です。結論から言うと、これは「飛距離」を優先するなら3番、「安定性」と「汎用性」を優先するなら4番、という選択になります。
どちらが自分に合っているかを判断するために、両者の特性を比較してみましょう。
比較項目 | 3番ユーティリティー(3U) | 4番ユーティリティー(4U) |
---|---|---|
ロフト角(目安) | 19度~21度 | 21度~23度 |
飛距離性能 | 高い(200ヤード以上) | 十分(185ヤード前後) |
弾道の高さ | 低め | 中高弾道 |
やさしさ | 難易度高め | 比較的やさしい |
グリーンでの止まりやすさ | ランが多い | ある程度止まる |
主な用途 | ティーショット、FWの代わり | 長いセカンドショット、パー3 |
推奨ヘッドスピード | 42m/s以上 | 38m/s以上 |
自分のゴルフで何を最も重視するかを考えることが、最適な選択への近道です。両方試打してみて、より自分のイメージに近い弾道が出る方を選ぶのが最も確実な方法と言えるでしょう。
5番アイアンと5番ユーティリティどっちが飛ぶ? UTの方が平均10ヤード飛ぶのが一般的

同じ「5番」という数字がついていますが、5番アイアンと5番ユーティリティーでは、どちらが飛ぶのでしょうか。答えは明確で、一般的には5番ユーティリティー(5U)の方が平均して10ヤードほど遠くに飛びます。
同じロフト角(例えば25度)で設計されていたとしても、飛距離に差が生まれるのには、クラブの構造に明確な理由があります。
- 重心の深さの違い
ユーティリティーはウッド型でヘッドに厚みがあり、重心が深く、低い位置にあります。これにより、インパクト時にボールがフェースの上を滑るように当たり、スピン量が減って打ち出し角が高くなります。結果として、キャリーが出て飛距離が伸びるのです。一方、アイアンはヘッドが薄く重心が高いため、同じように打つのは困難です。 - ヘッドの反発性能
ユーティリティーのフェースは、アイアンに比べて反発性能の高い素材や構造で作られていることが多く、ボール初速が上がりやすくなっています。これも飛距離アップに繋がる大きな要因です。 - シャフトの長さ
モデルにもよりますが、一般的にユーティリティーの方がアイアンよりもわずかにシャフトが長く設計されており、ヘッドスピードが上がりやすい傾向があります。
これらの理由から、「やさしさ」だけでなく「飛距離性能」においても、5Uは5番アイアンを上回ります。アイアンの飛距離に伸び悩んでいる方は、ユーティリティーに持ち替えるだけで、今まで届かなかった距離に楽々届くようになる可能性が高いです。
3Uと5Wどっちが飛ぶ? 飛距離は5W、操作性は3Uに軍配

クラブセッティングにおける永遠のテーマの一つ、「3番ユーティリティー(3U) vs 5番ウッド(5W)」。ロフト角が近く、飛距離も似ているため、どちらを選ぶべきか非常に悩ましい問題です。総合的に判断すると、純粋な最大飛距離では5W、ボールの捕まりや扱いやすさといった操作性では3Uに軍配が上がります。
どちらがあなたのゴルフを助けてくれるのか、詳細な比較で見ていきましょう。
比較項目 | 5番ウッド(5W) | 3番ユーティリティー(3U) |
---|---|---|
ヘッド体積 | 大きい | 小さい |
シャフト長 | 長い | 短い |
最大飛距離 | 優れる | 飛びやすい |
ボールの上がりやすさ | 非常に上がりやすい | 上がりやすい |
操作性・捕まり | つかまりにくい | 優れる |
ミスへの強さ(寛容性) | 高い | 高い |
得意なライ | ティーアップ、良いフェアウェイ | フェアウェイ、浅いラフ、傾斜地 |
得意なクラブがドライバーなら5W、アイアンなら3Uが合いやすい、とも言われます。あなたのプレースタイルと、どんな状況で使いたいかを明確にすることが、賢い選択の鍵となります。
7Wと4Uどっちが打ちやすい? とにかく優しさを求めるなら7Wがおすすめ

ロフト角21度〜22度付近で競合する「7番ウッド(7W)」と「4番ユーティリティー(4U)」。どちらも「やさしいクラブ」として知られていますが、「打ちやすさ」の質が異なります。もしあなたが、とにかくミスを減らし、楽にボールを上げたいという「究極のやさしさ」を求めるなら、7番ウッド(7W)がおすすめです。
7Wは、4Uよりもヘッドが大きく、重心が深く、シャフトも少し長いのが特徴です。これらの要素が組み合わさることで、圧倒的なボールの上がりやすさとミスヒットへの強さを生み出します。
結論として、フェアウェイなど良いライから、とにかく高弾道でグリーンを狙いたい、スライスに悩んでいる、というゴルファーには7Wが最高の武器になります。一方で、ラフからのショットも想定し、アイアンのようにシャープに振り抜きたい、操作性を重視したい、というゴルファーには4Uが適しています。
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買ったら終わりじゃない!ユーティリティーの正しい打ち方と練習法

- UTの基本は「払い打ち」。アイアンとウッドの中間をイメージ
- 苦手克服!トップ・ダフリを防ぐ具体的な練習ドリル
UTの基本は「払い打ち」。アイアンとウッドの中間をイメージ
ユーティリティーを上手く使いこなすための最も重要なコツは、「払い打ち」をマスターすることです。このクラブは、アイアンのように地面に打ち込むのでも、フェアウェイウッドのようにすくい上げるのでもなく、そのちょうど中間のイメージで、地面の芝をソールで滑らせるように打つのが正解です。
なぜなら、ユーティリティーはソール幅が広く設計されており、上から打ち込むと地面に刺さってしまい(ダフリ)、逆に下からあおるように打つとボールの頭を叩いてしまう(トップ)というミスが出やすい構造だからです。
具体的な打ち方のポイントは3つあります。まずボールの位置は、スタンスの中央よりもボール1個分ほど左足寄りに置きます。ドライバーほど左ではなく、7番アイアンより少し左、というイメージです。
次にアドレスでは、ハンドファースト(手がボールより前に出ること)になりすぎず、グリップエンドが自分のおへそを指すくらいを意識して、自然な「Y字」を作りましょう。そして最も大切なスイングでは、体重移動を過度に行わず、体の回転を意識して、ほうきで地面を「サッ」と掃くように振り抜きます。インパクトで無理にボールを上げようとする動きは一切不要です。クラブのロフトが、自然とボールを高く上げてくれます。
まとめると、ユーティリティー上達の鍵は「打ち込まず、すくい上げず、静かに払う」という意識にあります。この「払い打ち」の感覚を身につけることで、ユーティリティーはどんなライからでもあなたを助けてくれる、最も頼りになるクラブへと変わるでしょう。
苦手克服!トップ・ダフリを防ぐ具体的な練習ドリル
ユーティリティーで多発しがちな「トップ」や「ダフリ」のミスは、効果的な練習ドリルを反復することで克服できます。これらのミスの根本的な原因は、ボールを無理に上げようとする「すくい打ち」や、逆にアイアンのように鋭角に「打ち込みすぎる」スイング軌道にあります。ここでは、その軌道を矯正し、安定したインパクトを身につけるための2つの簡単なドリルをご紹介します。
一つ目は、トップの矯正に効果的な「超低ティーアップ打ちドリル」です。やり方は非常にシンプルで、練習場のマットで、数ミリだけボールが浮くくらいの極端に低いティーアップをしてボールを打ちます。
トップが多い人は、ボールの下をクラブが通ってしまい、ティーだけを打ってしまうはずです。ボールだけをクリーンに打てるようになるまで繰り返すことで、自然とクラブヘッドが地面と平行に動く「レベルブロー(払い打ち)」の軌道が身につきます。最初はハーフスイングから始め、慣れてきたらフルスイングで行いましょう。
二つ目は、ダフリの改善に役立つ「ボールの先にコインを置くドリル」です。ボールの飛球線方向、ボールから15cmほど先にコインやマーカーなどの目印を置きます。そして、ボールを打った後に、その目印も一緒に飛ばすようなイメージでスイングします。
ダフリがちな人は、ボールの手前でヘッドが地面に落ちてしまうため、目印にクラブが届きません。このドリルを続けることで、インパクトゾーンが長くなり、クラブヘッドが最下点を過ぎてからボールに当たる「ダウンブロー」の正しい動きが身につきます。
これらの地道なドリルを練習に取り入れることで、ミスの原因となるスイング軌道が根本から改善され、コースでも自信を持ってユーティリティーを振り抜けるようになります。
ユーティリティーの番手選びに関するよくある質問(Q&A)

- Qユーティリティーは何本くらい入れるのが一般的?
- A
ユーティリティーをセッティングに何本入れるべきか、という問いに絶対の正解はありませんが、一般的には2本〜3本を入れているアマチュアゴルファーが多いです。重要なのは本数そのものではなく、自分のクラブセッティング全体の「飛距離の隙間」をきれいに埋められているかどうかです。多くのゴルファーが苦手とするロングアイアンや、距離の打ち分けが難しいショートウッドの代わりとして、必要な本数を加えるのが基本的な考え方になります。
例えば、5番ウッド(ロフト18度)の下と、6番アイアン(ロフト28度)の上に大きな飛距離のギャップがある場合、その間を埋めるために4番ユーティリティー(22度)と6番ユーティリティー(26度)の2本を入れる、といったセッティングが考えられます。また、フェアウェイウッドが苦手で、アイアンが得意なゴルファーであれば、3番、4番、5番と3本のユーティリティーで170〜200ヤード以上をカバーする、という選択肢もあります。
結論として、まずは自分のクラブセッティングと各番手の飛距離を正確に把握することから始めましょう。そして、どうしても埋められない「苦手な距離」や「クラブ間のギャップ」を、ユーティリティーで戦略的に補うことが、スコアメイクへの賢い近道です。
- Qレディース(女性)の番手選びの目安はありますか?
- A
女性ゴルファーがユーティリティーを選ぶ際は、男性以上に「ボールの上がりやすさ」を最優先することが大切です。一般的に女性は男性に比べてヘッドスピードが緩やかなため、ロフト角が立った(数字が小さい)番手だと、ボールが十分に上がらず飛距離をロスしてしまう傾向があります。そのため、5番(ロフト25度前後)や6番(ロフト28度前後)といった、ロフト角が比較的大きい番手から試してみるのがおすすめです。
飛距離の目安としては、5番ユーティリティーで120〜140ヤード、6番ユーティリティーで110〜130ヤードあたりを楽に打てるようになると、セカンドショットの選択肢が格段に広がります。また、シャフトの硬さは、女性専用に設計された「L(レディース)」フレックスを選ぶのが基本です。軽くて柔らかいシャフトは、非力な方でもしなやかにスイングでき、クラブの性能を最大限に引き出してくれます。
ユーティリティーは、女性のゴルフを大きく変えてくれる魔法のクラブです。これまで2打では届かなかったパー4のグリーンが狙えるようになったり、長いパー3を克服できたりと、ゴルフがもっと楽しくなるはずです。まずはボールが楽に上がる「やさしい番手」を選び、スコアアップへの大きな一歩を踏み出しましょう。
- Q中古でユーティリティーを選ぶときの注意点は?
- A
中古のユーティリティーは、新品に比べて費用を抑えられる大きなメリットがありますが、購入前にはいくつか注意すべき点があります。安さに惹かれて安易に選んでしまうと、「思っていた性能と違う」「すぐに使えなくなった」といった失敗に繋がりかねません。特にチェックしてほしい3つのポイントを解説します。
- フェース面の溝の状態:最も重要なのが、ボールと直接コンタクトするフェース面です。溝がすり減ってツルツルになっていると、ボールに適切なスピンがかからず、弾道が安定しません。特に中央部分の溝がはっきりと残っているか、指で触って確認しましょう。
- シャフトの純正状態:前の所有者が自分好みにシャフトを交換(リシャフト)している場合があります。特にシャフトとヘッドを繋ぐネック部分に不自然な接着跡がないか確認しましょう。純正ではないシャフトは、性能が大きく変わる可能性があるため、初心者の方にはあまりおすすめできません。
- グリップの消耗度:グリップは消耗品ですが、あまりにツルツル滑る状態だと、交換費用(1,500円〜)が別途かかってしまいます。握ってみて、まだ粘り気があるか、ひび割れがないかを確認し、交換が必要かどうかも含めて価格を判断しましょう。
結論として、中古品を選ぶ際は、これらのポイントを自分の目でしっかりと確認することが大切です。もし可能であれば、購入前に試打をさせてもらい、振り心地や弾道を確かめるのが最も確実で安心な方法と言えるでしょう。
総括:ユーティリティーは何番を選ぶべきか総括

ここまで、ユーティリティーの番手選びについて、基本的な考え方から具体的な飛距離、他のクラブとの比較まで詳しく解説してきました。最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。
この記事でわかること
ユーティリティーは、あなたの苦手な距離を克服し、ゴルフをより楽しく、戦略的にしてくれる最高の相棒です。この記事を参考に、あなたにぴったりのユーティリティーを見つけて、次のラウンドで自己ベスト更新を目指しましょう!