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ユーティリティーが右に出る原因は?7つの直し方でスライス克服

夕暮れのゴルフコースで、ゴルファーが打ったゴルフボールが光り輝く軌跡を描きながら飛んでいく様子。
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ユーティリティは、ロングアイアンの代わりとして多くのゴルファーに愛用される「お助けクラブ」のはずなのに、「なぜかユーティリティだけ右に飛んでしまう…」と悩んでいませんか。フェアウェイウッドやドライバーは問題ないのに、ユーティリティを持つと決まってスライスやプッシュアウトが出るという方は少なくありません。その原因は、単一ではなくスイングの癖、クラブの特性、そして構え方など、複数の要因が複雑に絡み合っています。

この記事では、なぜユーティリティが右に出るのか、その根本的な原因を徹底的に解明します。具体的には、スライスを引き起こすスイングの問題点から、見落としがちなシャフトや重心といったクラブの特性、さらには即効性のある鉛を使ったチューニング方法まで、多角的な視点から解説します。この記事を最後まで読めば、あなたの悩みの原因が明確になり、明日からの練習で試せる具体的な修正方法が身につくはずです。

この記事のポイント
  • なぜフェースが開くのか、そのメカニズムから解説します。
  • アイアンやドライバーなど、他のクラブで右に出る原因との違いも明らかにします。
  • すぐに試せる鉛の貼り方や、シャフト選びのポイントも紹介します。
  • 体の開きや振り遅れを防ぎ、安定したショットを打つためのコツがわかります。

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なぜユーティリティーが右に出る?5つの主な原因と即効対策

夕日のゴルフ場で、笑顔の男性が打ったゴルフボールが青い空に舞い上がっている。

ユーティリティが右に曲がってしまう悩みは、多くのゴルファーが経験します。このセクションでは、その現象の背後にある主な原因を解き明かし、すぐに試せる対策をご紹介します。スイングの基本的な誤解から、他のクラブとの比較まで、あなたの「なぜ?」に答えていきます。

  • ゴルフで初心者が右に飛ぶのはフェースが開くから
  • スライスするならハンドファーストを見直そう
  • スライスの根本原因は体の開き
  • アイアンが右に出る主な原因は振り遅れ
  • フェアウェイ ウッドが右に出るならボール位置をチェック
  • フェアウェイウッドで右に出る原因は払い打ちの意識
  • ドライバーが右に出る原因は体の軸ブレの可能性大
  • アイアンショットが右に出る原因はインパクト時の手元の浮き
  • フェースが開くとボールにスライス回転がかかるため

ゴルフで初心者が右に飛ぶのはフェースが開くから

V.Sの文字を挟んで、左側ではティーに置かれたゴルフボールとクラブを構える手、右側では地面に置かれたアイアンクラブを握る手が写されたゴルフの比較画像。

ゴルフを始めたばかりの初心者がボールが右に飛ぶ最も一般的な原因は、インパクトの瞬間にクラブのフェースが開いて(ターゲット方向より右を向いて)ボールに当たってしまうことです。これがすべての右へのミスの根本的な出発点となります。

フェースが開いた状態でボールを捉えると、ボールには右回転、いわゆる「スライス回転」がかかります。この回転によってボールは空気抵抗を受けて、飛行中に右へ大きくカーブしていきます。なぜフェースが開いてしまうのか、その理由は様々です。

  • 握り方(グリップ)の問題: 左手を上から被せすぎない「ウィークグリップ」だと、インパクトでフェースが開きやすくなります。
  • スイング軌道の問題: クラブが体の外側から内側へと抜ける「アウトサイドイン軌道」になると、ボールをこするように打ってしまい、スライス回転がかかりやすくなります。
  • 体の使い方の問題: 体の回転が早すぎて腕の振りが追いつかない「振り遅れ」の状態になると、フェースが開いたままインパクトを迎えてしまいます。

初心者のうちは、まずボールをまっすぐ飛ばすことよりも、クラブのフェース面を意識することから始めるのが大切です。テークバックからトップ、そしてインパクトまで、フェースがどこを向いているのかを常に確認する練習をすることで、フェースコントロールの感覚が養われ、右へのミスは着実に減っていきます。

スライスするならハンドファーストを見直そう

夕焼けのゴルフコースで、真剣な表情のゴルファーがボールを打ち、土が舞い上がっている瞬間。

ユーティリティでスライスに悩んでいる場合、良かれと思って意識している「ハンドファースト」が原因かもしれません。ハンドファーストとは、インパクト時に手元がボールよりもターゲット方向へ先行している状態を指し、アイアンショットでは基本とされています。しかし、この意識が強すぎると、逆効果になることがあります。

特にユーティリティのようなソール(クラブの底面)が広いクラブでは、過度なハンドファーストはフェースを開かせる直接的な原因となります。手元を前に出しすぎると、クラブヘッドが適切にターンする(返る)時間がなくなり、開いたままボールに当たってしまうのです。

この問題を解決するためには、「ヘッドを走らせる」という感覚を身につけることが重要です。手元を前に出し続けるのではなく、インパクトゾーンで手首を柔らかく使い、クラブヘッドを自然に解放(リリース)してあげるイメージです。

対策ドリル:

  1. 両足を揃えて立ち、小さな振り幅でボールを打ちます。
  2. このとき、手元を固定するのではなく、インパクト後にクラブヘッドが左腕を追い越していく感覚を意識します。
  3. ヘッドが自然にターンし、ボールが捕まる感覚が出てきたら、徐々にスタンスを広げて通常のショットに近づけていきます。

ハンドファーストは重要ですが、それはあくまで結果として生まれる形です。意識しすぎることでスイングが硬くなり、スライスを助長している可能性を疑ってみましょう。

スライスの根本原因は体の開き

晴れたゴルフコースで、男性ゴルファーがゴルフクラブをスイングしている様子。

ユーティリティで頑固なスライスが出る場合、その根本原因はスイング中の「体の開き」にある可能性が非常に高いです。体の開きとは、ダウンスイングからインパクトにかけて、胸や肩がターゲット方向へ早く向きすぎてしまう動きのことを指します。

早くボールを打ちたい、遠くへ飛ばしたいという意識が強いと、上半身、特に利き手側の肩が前に突っ込むような形になりがちです。上半身が先行して回転してしまうと、腕とクラブは体の後ろに取り残された「振り遅れ」の状態になります。この状態でインパクトを迎えると、クラブフェースは開いたままボールに当たり、結果としてボールにスライス回転がかかってしまうのです。

この「体の開き」を抑えるためには、下半身と上半身の捻転差を保ったままダウンスイングを開始することが重要です。

修正のポイント:

  • 切り返しの意識: トップの位置から、いきなり肩や腕から振り下ろすのではなく、まず左足を踏み込む、あるいは左腰を少しだけ切る意識でダウンスイングを始動させます。
  • 胸を右に向けたまま: インパクトのギリギリまで、胸がボールの方向、あるいは少し右を向いているくらいのイメージを保ちます。
  • 腕と体の一体感: 両脇を軽く締めて、腕と体が同調して回転する感覚を養います。腕だけでクラブを振る「手打ち」になると、体の開きを誘発します。

練習場では、自分の体の正面にクラブがあることを確認しながら、ゆっくりとしたハーフスイングを繰り返すのが効果的です。体の開きを抑えることができれば、クラブが正しい軌道で下りてくるようになり、スライスは劇的に改善されるでしょう。

アイアンが右に出る主な原因は振り遅れ

緑豊かなゴルフコースで、男性ゴルファーがボールを打ち、芝生とボールが空中に飛び散っている瞬間です。

アイアンショットが右に真っ直ぐ飛び出す「プッシュアウト」や、右に曲がるスライスが出る場合、その主な原因は「振り遅れ」です。振り遅れとは、ダウンスイングで体の回転スピードに対して、腕やクラブの振りが追いついていない状態を指します。

特にアマチュアゴルファーは、飛距離を出そうと力んでしまい、腰を早く回しすぎる傾向があります。下半身や体幹が先行しすぎると、腕とクラブが体の後ろに取り残され、結果としてフェースが開いたままインパクトを迎えることになります。

振り遅れの主な原因

  • 過度なボディーターン: 飛ばしたい意識から、腰や肩を必要以上に速く回転させてしまう。
  • 手打ち: 体の回転を使わずに腕の力だけでクラブを振ろうとすると、ダウンスイングで腕が体から離れ、振り遅れやすくなる。
  • 切り返しのタイミング: トップからの切り返しで力んでしまい、上半身から打ちにいってしまう。

対策方法
振り遅れを解消するには、腕と体の一体感を高めることが不可欠です。練習方法としては、両脇にタオルやヘッドカバーを挟んでスイングするドリルが非常に効果的です。物を落とさないように振ることで、腕が体から離れなくなり、自然と体と腕が同調したスイングが身につきます。

また、トップからの切り返しで一瞬「間」を作る意識を持つことも大切です。焦って打ちに行かず、下半身リードでゆったりとダウンスイングを開始することで、クラブが正しいプレーンに乗って下りてくる時間を確保でき、振り遅れを防ぐことができます。アイアンで右へのミスが多い方は、まずこの「振り遅れ」を疑ってみてください。

フェアウェイ ウッドが右に出るならボール位置をチェック

ゴルフコースの芝生の上で、黒いズボンと白いゴルフシューズを履いたプレイヤーがゴルフクラブを構え、手前に3つのゴルフボールが置かれている。

フェアウェイウッドで打ったボールが右に飛んでしまう場合、スイングそのものよりも、アドレス時の「ボールの位置」が原因であるケースが非常に多く見られます。フェアウェイウッドはアイアンより長く、ドライバーより短いため、適切なボール位置が分かりにくく、ミスを誘発しやすいクラブです。

ボールの位置が適切でないと、スイング軌道が乱れ、フェースが開いて当たりやすくなります。

  • ボールが右足寄りすぎる場合: ボールが右にあると、クラブヘッドが最下点を迎える前にインパクトすることになります。これにより、スイング軌道が極端な「インサイドアウト」になりやすく、フェースが開いたままボールを右に押し出す「プッシュアウト」の原因となります。
  • ボールが左足寄りすぎる場合: ドライバーと同じような感覚でボールを左に置きすぎると、体がボールに追いつこうとして早く開いてしまいます。その結果、クラブが外側から入る「アウトサイドイン軌道」になり、ボールにスライス回転がかかり、右に大きく曲がってしまいます。

フェアウェイウッドの正しいボール位置
基本的な目安は、「左足のかかとの内側線上」からボール1〜2個分右に置いた位置です。ドライバーよりは内側、アイアンよりは左側、と覚えると良いでしょう。ただし、これはあくまで目安であり、使用するクラブの番手や個人のスイングタイプによって最適な位置は微妙に異なります。

練習場で、ボールの位置を半個分ずつ左右にずらしながら打ち、どの位置が最も安定してまっすぐ飛ぶかを確認する作業が非常に重要です。スイングを大きく変える前に、まずはアドレスの基本であるボールの位置を見直してみてください。それだけで、右へのミスが劇的に改善される可能性があります。

フェアウェイウッドで右に出る原因は払い打ちの意識

逆光の夕焼けが美しいゴルフコースで、男性がドライバーでゴルフボールを打っている瞬間。

フェアウェイウッドが右に出てしまう原因の一つに、「払い打つ」という意識が強すぎることが挙げられます。「フェアウェイウッドはソールを滑らせるように払い打つ」というレッスンは一般的で、決して間違いではありません。しかし、この意識が過剰になると、すくい打ちの動きを誘発し、結果として右へのミスにつながることがあります。

「払い打つ」を意識しすぎると、以下のような動きが出やすくなります。

  • 体重が右足に残る: ボールを上げようとして、インパクトで体重が右足に残り、体の軸も右に傾きます。
  • すくい打ち: クラブヘッドを下から上への軌道で入れようとするため、フェースが開いたままインパクトしやすくなります。
  • 体の開き: 右肩が下がり、上半身が開く動きが助長され、振り遅れからスライスが出ます。

正しい「払い打ち」のイメージ
フェアウェイウッドの正しい打ち方は、厳密にはレベルブロー(水平な軌道)か、非常に緩やかなダウンブローです。クラブヘッドが最下点を迎える直前、もしくは最下点でボールを捉えるイメージが理想です。

この感覚を掴むためには、「ボールの手前にある芝を少しだけ削る」くらいの意識でスイングするのが効果的です。ボールだけをクリーンに拾おうとするのではなく、緩やかな入射角でクラブヘッドをボールにコンタクトさせることを目指します。

ティーアップして打つ練習も有効です。地面スレスレの低いティーアップでボールを打つことで、すくい打ちの動きが矯正され、自然なレベルブローが身につきます。払い打つ意識が、ボールをすくい上げる動きになっていないか、一度見直してみましょう。

ドライバーが右に出る原因は体の軸ブレの可能性大

夕暮れのゴルフコースで、男性がゴルフスイングをして芝が飛び散っている様子。

ドライバーショットが右に曲がる、あるいは右に真っ直ぐすっぽ抜ける場合、スイング中の「体の軸ブレ」、特に「スウェー」が大きな原因となっている可能性が高いです。スウェーとは、バックスイングで体が右に、ダウンスイングで体が左に流れてしまう動きを指します。

ダウンスイング時に頭や腰がターゲット方向に突っ込んでしまうと、体の軸が左に傾きます。すると、相対的に腕とクラブは体の後ろに取り残される形となり、深刻な「振り遅れ」を引き起こします。ドライバーはクラブの中で最も長いため、少しの軸ブレでもヘッドの遅れは大きくなり、フェースが開いたままインパクトを迎える確率が格段に上がってしまうのです。

軸ブレ(スウェー)をチェックする方法

  • アドレス時に、右足の外側にキャディバッグなどを置きます。
  • バックスイングで右腰がそのバッグに触れたり、押したりするようであれば、スウェーしています。
  • 同様に、左足の外側に物を置き、ダウンスイングで体が流れすぎていないかチェックします。

修正ドリル「ベタ足スイング」
スウェーを防ぐ最も効果的な練習の一つが「ベタ足スイング」です。インパクトの瞬間まで、右足のかかとを地面につけたままスイングすることを意識します。右足を早く蹴り上げてしまうと、体が左に流れやすくなります。右足かかとを地面につけておくことで、下半身が安定し、体の軸をキープしたまま回転する感覚を養うことができます。

ドライバーは遠くへ飛ばしたい気持ちが強くなるクラブですが、その気持ちが力みとなり、軸ブレを誘発します。安定したドライバーショットのためには、まず土台である体の軸を安定させることが不可欠です。

アイアンショットが右に出る原因はインパクト時の手元の浮き

夕焼けのゴルフ場で、男性がゴルフボールを打ち、ボールと土が宙に舞い上がっている様子。

アイアンショットが右に飛んでしまう場合、インパクトの瞬間に「手元が浮いてしまう」癖が原因かもしれません。手元が浮くとは、アドレスで構えたときの位置よりも、インパクト時に両手が体から離れ、高い位置を通ってしまう現象を指します。

手元が浮き上がると、クラブのヘッド側(トゥ)が下がり、根本側(ヒール)が浮き上がります。この動きによってクラブフェースは自然と右を向いてしまい、ボールはターゲットの右方向へ飛び出しやすくなります。いわゆる「シャンク」も、この手元の浮きが原因で起こることが多いミスです。

手元が浮く主な理由

  1. 前傾姿勢の崩れ: ダウンスイングからインパクトにかけて、アドレスで作った前傾角度をキープできず、体が起き上がってしまう。
  2. ボールとの距離が近すぎる: アドレスでボールに近づきすぎていると、窮屈さから無意識に手元を浮かせてスペースを作ろうとしてしまいます。
  3. 腕の力み: 腕の力だけでクラブを振ろうとすると、遠心力に負けて手元が浮きやすくなります。

修正のためのドリル
効果的なのは、壁を使ったシャドースイングです。

  • 壁にお尻をつけたままアドレスの姿勢をとります。
  • スイング中、常にお尻が壁から離れないように意識して、ゆっくりと素振りを繰り返します。
  • これにより、前傾姿勢をキープする感覚が身につきます。

また、ボールの少し先に目標物(例えば、ボールの飛球線上にコインなど)を置き、それを打つつもりでスイングする練習も有効です。これにより、インパクトで終わらず、その先までしっかりと振り抜く意識が生まれ、体の起き上がりと手元の浮きを抑制できます。アイアンの精度を高めるには、インパクトゾーンでの手元の高さを安定させることが非常に重要です。

フェースが開くとボールにスライス回転がかかるため

これまで様々な右へ飛ぶ原因を解説してきましたが、そのすべての根底にある物理的な原理は、「フェースが開いて当たることで、ボールにスライス回転がかかる」という点に集約されます。なぜフェースが開くとスライス回転がかかるのか、そのメカニズムを理解することは、ミスを修正する上で非常に重要です。

インパクトの瞬間、クラブフェースがターゲットラインに対してスクエア(真っ直ぐ)ではなく、開いて(右を向いて)いると想像してください。この状態でクラブヘッドがボールに衝突すると、ボールはフェース面に対して垂直方向に打ち出されると同時に、フェースの面上で滑るように接触します。

この「滑り」によって、ボールには時計回りの回転、つまりスライス回転が与えられます。飛行中のボールは、この回転によって「マグヌス効果」という揚力を受けます。回転方向に対して、ボールの右側では空気の流れが速くなり、左側では遅くなります。気圧は流速が速いほど低くなるため、ボールの右側の気圧が下がり、左側の気圧が上がることで、ボールは気圧の低い右方向へと押し出されるように曲がっていくのです。

スイング軌道との関係
さらに、スイング軌道が「アウトサイドイン」の場合、このスライス回転はより顕著になります。クラブがボールを外から内へ「カット」するように打つため、フェースが開いていると、さらに強烈な横回転がボールに与えられます。

  • フェースの向き: ボールの打ち出し方向を決定する主な要因。
  • スイング軌道: ボールの曲がり幅を決定する主な要因。

つまり、ボールが右に曲がるのは、インパクト時のフェースの開きとスイング軌道の組み合わせによって発生する物理現象なのです。この原理を理解し、いかにしてインパクトでフェースをスクエアに戻すかを考えることが、スライス克服への第一歩となります。

筆者アイコン

「あるある…」と頷いているあなたへ。
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ユーティリティーが右に出る悩み解決!クラブ別の原因と選び方

ゴルフシミュレーションルームで、年配の男性が若い男性にゴルフクラブについてアドバイスしており、多数のゴルフクラブとシミュレーション画面が見えます。

スイングだけでなく、使っているクラブそのものが右へのミスを誘発している可能性もあります。特にユーティリティは、セッティングの流れで見落とされがちなクラブです。このセクションでは、鉛を使った簡単なチューニングから、シャフトや重心といった少し専門的な視点まで、クラブに起因する問題とその解決策を探ります。

  • ユーティリティでスライスするなら鉛をヒール側に貼ると捕まりが改善する
  • 重心距離が長いモデルはヘッドが返りにくい
  • ユーティリティですらいするのはシャフトが軽すぎると手打ちになりやすいから
  • ドライバーで右に出るのはシャフトが硬すぎるとフェースが戻らないから
  • アイアンが右に低く出るのはダウンブローが強すぎるサイン

ユーティリティでスライスするなら鉛をヒール側に貼ると捕まりが改善する

人の指が、光沢のあるゴルフドライバーのフェースから保護フィルムを丁寧に剥がしている。

ユーティリティでスライスやプッシュアウトが止まらない場合、スイング改造には時間がかかりますが、即効性のある対策として「鉛(リードテープ)」によるクラブチューニングが非常に有効です。特に、ボールの捕まりを良くしたい場合は、ヘッドの「ヒール側(シャフト寄り)」に鉛を貼るのが定石です。

なぜヒール側に鉛を貼ると効果があるのでしょうか。それは、ヘッドの重心位置が変わるからです。
ヘッドのヒール側に重さを加えることで、重心がシャフト軸線に近づきます。重心がシャフトに近くなると、スイング中のヘッドターンがしやすくなり、インパクトでフェースが返りやすくなります。つまり、今まで開き気味に当たっていたフェースが、スクエアに戻りやすくなることで、ボールの捕まりが改善され、スライスが軽減されるのです。

鉛の貼り方と注意点

  • 貼る場所: ユーティリティヘッドのソール(底面)の、ヒール(シャフトに近い)側に貼ります。
  • : まずは1g〜2g程度の少量から試してみましょう。ゴルフ用の鉛は通常0.5g単位で調整できます。わずかな重さでも弾道は大きく変わることがあります。
  • フィーリングの変化: 鉛を貼ると、クラブの総重量とスイングバランスが変わります。振り心地も変化するため、貼りすぎるとかえって振り遅れの原因になることもあります。少しずつ試しながら、自分にとって最適な重さを見つけることが重要です。

逆に、引っ掛け(左へのミス)に悩んでいる場合は、ヘッドの「トゥ側(先端側)」に鉛を貼ることで、ヘッドの返りを抑制し、捕まりすぎるのを抑える効果があります。
スイングだけでなく、クラブを少し調整するだけで悩みは解決することがあります。手軽に試せる鉛チューニングは、その第一歩として非常におすすめです。

重心距離が長いモデルはヘッドが返りにくい

2つのゴルフクラブのヘッドが並べられ、それぞれのフェースに重心(CGc)の調整範囲や打撃時の慣性モーメントの方向性を示す図が描かれています。

ユーティリティで右へのミスが多い原因として、クラブヘッドの「重心特性」、特に「重心距離」が影響している場合があります。重心距離とは、シャフトの中心線の延長線から、ヘッドの重心までの距離を指します。

この重心距離が「長い」モデルは、一般的にヘッドの操作性が穏やかで、直進性が高いとされる一方、スイング中にフェースがターンしにくい(返りにくい)という特性があります。そのため、自分で積極的にフェースを返すタイプのスイングをするゴルファーや、元々スライス傾向のあるゴルファーが重心距離の長いモデルを使うと、インパクトでフェースが開きやすく、右へのミスが出やすくなるのです。

重心距離による特性の違い

重心距離特性相性の良いゴルファー
長い・ヘッドが返りにくい
・直進性が高い
・左へのミス(引っ掛け)が出にくい
・フッカー(左へのミスが多い人)
・体の回転で打つボディーターンタイプ
短い・ヘッドが返りやすい
・操作性が高い
・ボールが捕まりやすい
・スライサー(右へのミスが多い人)
・リストターンを積極的に使うタイプ

特に、海外ブランドのユーティリティや、上級者向けモデルの中には、左へのミスを嫌うゴルファーのために、意図的に重心距離を長く設計しているものがあります。もしあなたが、アイアンは問題ないのにユーティリティだけが右に飛ぶ、という悩みを抱えているなら、今使っているクラブが重心距離の長いモデルである可能性が考えられます。

クラブを買い替える際には、単にブランドや見た目だけでなく、「ボールが捕まりやすい」「重心距離が短め」といった性能をうたっているモデルを試打してみると、悩みが嘘のように解決することがあります。自分のスイングタイプとクラブの特性がマッチしているか、一度見直してみる価値は十分にあります。

ユーティリティですらいするのはシャフトが軽すぎると手打ちになりやすいから

左右の手が、それぞれ「HUMAN INPUT」と「GLOBAL OUTPUT」と書かれた銀色の棒の端を握り、中央で向かい合わせている。

ユーティリティでスライスが出る意外な原因として、シャフトの「重さ」が合っていない、特に「軽すぎる」ケースが挙げられます。軽いシャフトは振りやすく、ヘッドスピードが上がるといったメリットがありますが、デメリットも存在します。

軽すぎるシャフトを使うと、クラブ全体の重さを感じにくくなるため、体の回転を使わずに腕の力だけでクラブを振る、いわゆる「手打ち」になりやすくなります。手打ちになると、スイング軌道が不安定になり、体の外側からクラブが下りてくる「アウトサイドイン軌道」を誘発します。この軌道はスライスの典型的な原因です。

また、クラブが軽いとダウンスイングでタメが作りにくく、打ち急いでしまう傾向も強まります。その結果、上半身が開いてしまい、振り遅れてフェースが開いたままインパクトを迎えてしまうのです。

シャフト重量の適正化(重量フロー)
クラブセッティング全体で、シャフトの重さがスムーズに流れているか(重量フロー)を確認することが非常に重要です。一般的に、クラブは短いものほど重く、長いものほど軽くなるのが理想とされています。

重量フローの目安

  • ドライバー: 50g台
  • フェアウェイウッド: 60g台
  • ユーティリティ: 70g台
  • アイアン: 90g台(スチールの場合)

もし、お使いのドライバーのシャフトが50g台なのに、ユーティリティにも同じ50g台や60g台の軽いシャフトが入っている場合、それがスライスの原因となっている可能性があります。軽すぎてクラブが暴れ、安定したインパクトができていないのかもしれません。

適切な重さのシャフトは、スイング中にクラブの存在を感じさせ、自然な体の回転を促してくれます。もし心当たりがあるなら、一度ゴルフショップなどで現在よりも10g〜20g重いシャフトを試打してみることをお勧めします。

ドライバーで右に出るのはシャフトが硬すぎるとフェースが戻らないから

男性ゴルファーが異なる2つのゴルフスイングの姿勢を見せており、それぞれの動きを青とオレンジの矢印で示している画像。

ドライバーショットが右に飛んでしまう原因が、シャフトの「硬さ(フレックス)」にあることも少なくありません。特に、自分のヘッドスピードに対して「硬すぎる」シャフト(オーバースペック)を使っている場合、右へのミスが出やすくなります。

シャフトは、ダウンスイングのタメによって「しなり」、インパクトに向かってその「しなり」が元に戻ろうとします。この「しなり戻り」の動きが、ヘッドを加速させ、フェースをスクエアに戻すのを助けてくれます。

しかし、シャフトが硬すぎると、ダウンスイングで十分にしならせることができません。そのため、しなり戻りの恩恵を受けられず、インパクトでフェースがスクエアに戻りきらないまま、開いた状態でボールに当たってしまうのです。一生懸命振っているのにボールが捕まらず、右に弱々しく飛んでいくのは、この典型的な症状です。

オーバースペックの兆候

  • ボールが上がりにくく、弾道が低い。
  • 捕まらずに右に抜けるスライスやプッシュアウトが多い。
  • 芯に当たった感じがしない、打感が硬い。
  • 振り心地が重く、振っていて疲れる。

多くのゴルファーは、見栄や「ハードな方が格好いい」というイメージから、自分には硬すぎるシャフトを選んでしまう傾向があります。しかし、安定して飛距離を出すためには、自分のヘッドスピードに合わせて、シャフトが適切にしなってくれる硬さのものを選ぶことが絶対条件です。

もし、上記のような症状に心当たりがあれば、現在使っているシャフトのフレックス(S、SR、Rなど)よりも一段階、あるいは二段階柔らかいものを試してみてください。シャフトが仕事をしてくれる感覚が分かり、楽に振ってもボールが捕まるようになるはずです。適切な硬さのシャフトは、右へのミスを減らすための強力な武器になります。

アイアンが右に低く出るのはダウンブローが強すぎるサイン

男性ゴルファーがショットを打った直後、ボールが空中にあり、芝生が勢いよく飛び散っている瞬間。

アイアンで打ったボールが、低く、力なく右方向に飛び出してしまうミスに悩んでいませんか。この症状は、多くの場合、「ダウンブロー」の意識が強すぎることが原因です。ダウンブローは、アイアンショットの基本であり、ボールをクリーンに捉えるために必要な動きですが、何事もやりすぎは禁物です。

ダウンブローを過剰に意識すると、クラブを鋭角に、上から下に打ち込みすぎる動きになります。この動きが強すぎると、以下のような問題が発生します。

  1. フェースが開く: クラブを上から打ち込む意識が強いと、手元が前に出すぎる「ハンドファースト」の度合いも強くなります。これにより、インパクトでフェースが開いたままボールに当たってしまいます。
  2. インサイドアウト軌道が強まる: 体を右に傾けてボールを上から潰そうとすると、スイング軌道が極端なインサイドアウトになりがちです。開いたフェースとインサイドアウト軌道の組み合わせは、ボールを右に押し出す「プッシュアウト」の典型的な原因です。
  3. ロフトが立ちすぎる: クラブを鋭角に入れると、インパクトでロフトが立ちすぎるため、ボールが必要以上に低く飛び出してしまいます。

正しいダウンブローのイメージ
理想的なダウンブローとは、地面に突き刺すような鋭角な軌道ではなく、「緩やかな角度でヘッドが下降している最中にボールを捉える」動きです。ボールの先のターフが薄く取れるのが良いダウンブローの証です。

修正のための考え方

  • 「上から叩く」のではなく、「ボールの先の芝を削る」イメージを持つ。
  • ボールを右足寄りに置きすぎていないかチェックする。ボールを右に置くと、ダウンブローの軌道は自然と鋭角になります。
  • フィニッシュまでしっかり振り抜くことを意識し、インパクトでスイングを止めない。

もしアイアンで「低く、右へ」のミスが多いなら、一度ダウンブローの意識をリセットし、もっとボールを横から払うような、緩やかな軌道を意識して練習してみてください。それだけで、球の高さと方向性が安定してくるはずです。

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総括:ユーティリティーが右に出る原因と対策の総チェック

スイング中の男性ゴルファーと、その周りに日本語テキストが書かれた複数の円形アイコンが配置されたゴルフコースの画像。

この記事では、ユーティリティが右に出てしまう様々な原因と、その具体的な対策について詳しく解説してきました。最後に、今回の内容の重要なポイントをまとめます。

  • すべての右へのミスは、インパクトでフェースが開くことから始まります。
  • 飛ばしたい意識が体の開きを誘発し、振り遅れてフェースが開く最大の原因です。
  • 特にユーティリティでは、手元を前に出しすぎる意識がスライスを助長します。
  • ボールが右すぎても左すぎても、正しいスイング軌道を妨げ、右へのミスにつながります。
  • 特にドライバーでは、軸がブレることで深刻な振り遅れが発生します。
  • インパクトで体が起き上がると手元が浮き、フェースが開いてしまいます。
  • なぜフェースが開くとスライスするのか、その原理を知ることが修正の第一歩です。
  • スライスにはヒール側に鉛を貼ることで、ヘッドの返りを助け、捕まりを改善できます。
  • 重心距離が長いクラブはヘッドが返りにくく、スライサーには不向きな場合があります。
  • 軽すぎるシャフトは手打ちを誘発します。クラブ全体の重量の流れを整えましょう。
  • 硬すぎるシャフトはしなり戻りが使えず、フェースが開く原因になります。
  • アイアンで右に低く出るのは、ダウンブローが強すぎるサインかもしれません。
  • ユーティリティは払い打つ意識が、フェアウェイウッドではすくい打ちを誘発することがあります。
  • あなたのミスは、これらの要因が複数絡み合って起きている可能性があります。
  • スイング、クラブ、アドレスのすべてを見直し、総合的に対策を講じることが上達への最短ルートです。

これらのポイントを参考に、ご自身のスイングやクラブセッティングを見直し、練習に取り組んでみてください。原因を正しく理解し、適切な対策を行えば、ユーティリティは必ずあなたの強力な武器になるはずです。

参考
スキルアップ
この記事を書いた人
フェアウェイ伯爵

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