ユーティリティは、ロングアイアンの代わりとして多くのゴルファーに愛用される「お助けクラブ」のはずなのに、「なぜかユーティリティだけ右に飛んでしまう…」と悩んでいませんか。フェアウェイウッドやドライバーは問題ないのに、ユーティリティを持つと決まってスライスやプッシュアウトが出るという方は少なくありません。その原因は、単一ではなくスイングの癖、クラブの特性、そして構え方など、複数の要因が複雑に絡み合っています。
この記事では、なぜユーティリティが右に出るのか、その根本的な原因を徹底的に解明します。具体的には、スライスを引き起こすスイングの問題点から、見落としがちなシャフトや重心といったクラブの特性、さらには即効性のある鉛を使ったチューニング方法まで、多角的な視点から解説します。この記事を最後まで読めば、あなたの悩みの原因が明確になり、明日からの練習で試せる具体的な修正方法が身につくはずです。
- なぜフェースが開くのか、そのメカニズムから解説します。
- アイアンやドライバーなど、他のクラブで右に出る原因との違いも明らかにします。
- すぐに試せる鉛の貼り方や、シャフト選びのポイントも紹介します。
- 体の開きや振り遅れを防ぎ、安定したショットを打つためのコツがわかります。
ちょっと待って!そのレッスン、本当にプロが原因ですか?
実は、上達しない一番の原因は「プロの質」より「あなたとの相性」かもしれません。
遠回りしないために、まずは自分に合う環境を知ることが大切です。
なぜユーティリティーが右に出る?5つの主な原因と即効対策

ユーティリティが右に曲がってしまう悩みは、多くのゴルファーが経験します。このセクションでは、その現象の背後にある主な原因を解き明かし、すぐに試せる対策をご紹介します。スイングの基本的な誤解から、他のクラブとの比較まで、あなたの「なぜ?」に答えていきます。
- ゴルフで初心者が右に飛ぶのはフェースが開くから
- スライスするならハンドファーストを見直そう
- スライスの根本原因は体の開き
- アイアンが右に出る主な原因は振り遅れ
- フェアウェイ ウッドが右に出るならボール位置をチェック
- フェアウェイウッドで右に出る原因は払い打ちの意識
- ドライバーが右に出る原因は体の軸ブレの可能性大
- アイアンショットが右に出る原因はインパクト時の手元の浮き
- フェースが開くとボールにスライス回転がかかるため
ゴルフで初心者が右に飛ぶのはフェースが開くから

ゴルフを始めたばかりの初心者がボールが右に飛ぶ最も一般的な原因は、インパクトの瞬間にクラブのフェースが開いて(ターゲット方向より右を向いて)ボールに当たってしまうことです。これがすべての右へのミスの根本的な出発点となります。
フェースが開いた状態でボールを捉えると、ボールには右回転、いわゆる「スライス回転」がかかります。この回転によってボールは空気抵抗を受けて、飛行中に右へ大きくカーブしていきます。なぜフェースが開いてしまうのか、その理由は様々です。
初心者のうちは、まずボールをまっすぐ飛ばすことよりも、クラブのフェース面を意識することから始めるのが大切です。テークバックからトップ、そしてインパクトまで、フェースがどこを向いているのかを常に確認する練習をすることで、フェースコントロールの感覚が養われ、右へのミスは着実に減っていきます。
スライスするならハンドファーストを見直そう

ユーティリティでスライスに悩んでいる場合、良かれと思って意識している「ハンドファースト」が原因かもしれません。ハンドファーストとは、インパクト時に手元がボールよりもターゲット方向へ先行している状態を指し、アイアンショットでは基本とされています。しかし、この意識が強すぎると、逆効果になることがあります。
特にユーティリティのようなソール(クラブの底面)が広いクラブでは、過度なハンドファーストはフェースを開かせる直接的な原因となります。手元を前に出しすぎると、クラブヘッドが適切にターンする(返る)時間がなくなり、開いたままボールに当たってしまうのです。
この問題を解決するためには、「ヘッドを走らせる」という感覚を身につけることが重要です。手元を前に出し続けるのではなく、インパクトゾーンで手首を柔らかく使い、クラブヘッドを自然に解放(リリース)してあげるイメージです。
ハンドファーストは重要ですが、それはあくまで結果として生まれる形です。意識しすぎることでスイングが硬くなり、スライスを助長している可能性を疑ってみましょう。
スライスの根本原因は体の開き

ユーティリティで頑固なスライスが出る場合、その根本原因はスイング中の「体の開き」にある可能性が非常に高いです。体の開きとは、ダウンスイングからインパクトにかけて、胸や肩がターゲット方向へ早く向きすぎてしまう動きのことを指します。
早くボールを打ちたい、遠くへ飛ばしたいという意識が強いと、上半身、特に利き手側の肩が前に突っ込むような形になりがちです。上半身が先行して回転してしまうと、腕とクラブは体の後ろに取り残された「振り遅れ」の状態になります。この状態でインパクトを迎えると、クラブフェースは開いたままボールに当たり、結果としてボールにスライス回転がかかってしまうのです。
この「体の開き」を抑えるためには、下半身と上半身の捻転差を保ったままダウンスイングを開始することが重要です。
練習場では、自分の体の正面にクラブがあることを確認しながら、ゆっくりとしたハーフスイングを繰り返すのが効果的です。体の開きを抑えることができれば、クラブが正しい軌道で下りてくるようになり、スライスは劇的に改善されるでしょう。
アイアンが右に出る主な原因は振り遅れ

アイアンショットが右に真っ直ぐ飛び出す「プッシュアウト」や、右に曲がるスライスが出る場合、その主な原因は「振り遅れ」です。振り遅れとは、ダウンスイングで体の回転スピードに対して、腕やクラブの振りが追いついていない状態を指します。
特にアマチュアゴルファーは、飛距離を出そうと力んでしまい、腰を早く回しすぎる傾向があります。下半身や体幹が先行しすぎると、腕とクラブが体の後ろに取り残され、結果としてフェースが開いたままインパクトを迎えることになります。
対策方法
振り遅れを解消するには、腕と体の一体感を高めることが不可欠です。練習方法としては、両脇にタオルやヘッドカバーを挟んでスイングするドリルが非常に効果的です。物を落とさないように振ることで、腕が体から離れなくなり、自然と体と腕が同調したスイングが身につきます。
また、トップからの切り返しで一瞬「間」を作る意識を持つことも大切です。焦って打ちに行かず、下半身リードでゆったりとダウンスイングを開始することで、クラブが正しいプレーンに乗って下りてくる時間を確保でき、振り遅れを防ぐことができます。アイアンで右へのミスが多い方は、まずこの「振り遅れ」を疑ってみてください。
フェアウェイ ウッドが右に出るならボール位置をチェック

フェアウェイウッドで打ったボールが右に飛んでしまう場合、スイングそのものよりも、アドレス時の「ボールの位置」が原因であるケースが非常に多く見られます。フェアウェイウッドはアイアンより長く、ドライバーより短いため、適切なボール位置が分かりにくく、ミスを誘発しやすいクラブです。
ボールの位置が適切でないと、スイング軌道が乱れ、フェースが開いて当たりやすくなります。
フェアウェイウッドの正しいボール位置
基本的な目安は、「左足のかかとの内側線上」からボール1〜2個分右に置いた位置です。ドライバーよりは内側、アイアンよりは左側、と覚えると良いでしょう。ただし、これはあくまで目安であり、使用するクラブの番手や個人のスイングタイプによって最適な位置は微妙に異なります。
練習場で、ボールの位置を半個分ずつ左右にずらしながら打ち、どの位置が最も安定してまっすぐ飛ぶかを確認する作業が非常に重要です。スイングを大きく変える前に、まずはアドレスの基本であるボールの位置を見直してみてください。それだけで、右へのミスが劇的に改善される可能性があります。
フェアウェイウッドで右に出る原因は払い打ちの意識

フェアウェイウッドが右に出てしまう原因の一つに、「払い打つ」という意識が強すぎることが挙げられます。「フェアウェイウッドはソールを滑らせるように払い打つ」というレッスンは一般的で、決して間違いではありません。しかし、この意識が過剰になると、すくい打ちの動きを誘発し、結果として右へのミスにつながることがあります。
「払い打つ」を意識しすぎると、以下のような動きが出やすくなります。
正しい「払い打ち」のイメージ
フェアウェイウッドの正しい打ち方は、厳密にはレベルブロー(水平な軌道)か、非常に緩やかなダウンブローです。クラブヘッドが最下点を迎える直前、もしくは最下点でボールを捉えるイメージが理想です。
この感覚を掴むためには、「ボールの手前にある芝を少しだけ削る」くらいの意識でスイングするのが効果的です。ボールだけをクリーンに拾おうとするのではなく、緩やかな入射角でクラブヘッドをボールにコンタクトさせることを目指します。
ティーアップして打つ練習も有効です。地面スレスレの低いティーアップでボールを打つことで、すくい打ちの動きが矯正され、自然なレベルブローが身につきます。払い打つ意識が、ボールをすくい上げる動きになっていないか、一度見直してみましょう。
ドライバーが右に出る原因は体の軸ブレの可能性大

ドライバーショットが右に曲がる、あるいは右に真っ直ぐすっぽ抜ける場合、スイング中の「体の軸ブレ」、特に「スウェー」が大きな原因となっている可能性が高いです。スウェーとは、バックスイングで体が右に、ダウンスイングで体が左に流れてしまう動きを指します。
ダウンスイング時に頭や腰がターゲット方向に突っ込んでしまうと、体の軸が左に傾きます。すると、相対的に腕とクラブは体の後ろに取り残される形となり、深刻な「振り遅れ」を引き起こします。ドライバーはクラブの中で最も長いため、少しの軸ブレでもヘッドの遅れは大きくなり、フェースが開いたままインパクトを迎える確率が格段に上がってしまうのです。
修正ドリル「ベタ足スイング」
スウェーを防ぐ最も効果的な練習の一つが「ベタ足スイング」です。インパクトの瞬間まで、右足のかかとを地面につけたままスイングすることを意識します。右足を早く蹴り上げてしまうと、体が左に流れやすくなります。右足かかとを地面につけておくことで、下半身が安定し、体の軸をキープしたまま回転する感覚を養うことができます。
ドライバーは遠くへ飛ばしたい気持ちが強くなるクラブですが、その気持ちが力みとなり、軸ブレを誘発します。安定したドライバーショットのためには、まず土台である体の軸を安定させることが不可欠です。
アイアンショットが右に出る原因はインパクト時の手元の浮き

アイアンショットが右に飛んでしまう場合、インパクトの瞬間に「手元が浮いてしまう」癖が原因かもしれません。手元が浮くとは、アドレスで構えたときの位置よりも、インパクト時に両手が体から離れ、高い位置を通ってしまう現象を指します。
手元が浮き上がると、クラブのヘッド側(トゥ)が下がり、根本側(ヒール)が浮き上がります。この動きによってクラブフェースは自然と右を向いてしまい、ボールはターゲットの右方向へ飛び出しやすくなります。いわゆる「シャンク」も、この手元の浮きが原因で起こることが多いミスです。
また、ボールの少し先に目標物(例えば、ボールの飛球線上にコインなど)を置き、それを打つつもりでスイングする練習も有効です。これにより、インパクトで終わらず、その先までしっかりと振り抜く意識が生まれ、体の起き上がりと手元の浮きを抑制できます。アイアンの精度を高めるには、インパクトゾーンでの手元の高さを安定させることが非常に重要です。
フェースが開くとボールにスライス回転がかかるため

これまで様々な右へ飛ぶ原因を解説してきましたが、そのすべての根底にある物理的な原理は、「フェースが開いて当たることで、ボールにスライス回転がかかる」という点に集約されます。なぜフェースが開くとスライス回転がかかるのか、そのメカニズムを理解することは、ミスを修正する上で非常に重要です。
インパクトの瞬間、クラブフェースがターゲットラインに対してスクエア(真っ直ぐ)ではなく、開いて(右を向いて)いると想像してください。この状態でクラブヘッドがボールに衝突すると、ボールはフェース面に対して垂直方向に打ち出されると同時に、フェースの面上で滑るように接触します。
この「滑り」によって、ボールには時計回りの回転、つまりスライス回転が与えられます。飛行中のボールは、この回転によって「マグヌス効果」という揚力を受けます。回転方向に対して、ボールの右側では空気の流れが速くなり、左側では遅くなります。気圧は流速が速いほど低くなるため、ボールの右側の気圧が下がり、左側の気圧が上がることで、ボールは気圧の低い右方向へと押し出されるように曲がっていくのです。
スイング軌道との関係
さらに、スイング軌道が「アウトサイドイン」の場合、このスライス回転はより顕著になります。クラブがボールを外から内へ「カット」するように打つため、フェースが開いていると、さらに強烈な横回転がボールに与えられます。
つまり、ボールが右に曲がるのは、インパクト時のフェースの開きとスイング軌道の組み合わせによって発生する物理現象なのです。この原理を理解し、いかにしてインパクトでフェースをスクエアに戻すかを考えることが、スライス克服への第一歩となります。

「あるある…」と頷いているあなたへ。
実は問題の本質は、プロ個人よりも「あなたの目的」と「レッスンのスタイル」が合っていないことかもしれません。
ユーティリティーが右に出る悩み解決!クラブ別の原因と選び方

スイングだけでなく、使っているクラブそのものが右へのミスを誘発している可能性もあります。特にユーティリティは、セッティングの流れで見落とされがちなクラブです。このセクションでは、鉛を使った簡単なチューニングから、シャフトや重心といった少し専門的な視点まで、クラブに起因する問題とその解決策を探ります。
- ユーティリティでスライスするなら鉛をヒール側に貼ると捕まりが改善する
- 重心距離が長いモデルはヘッドが返りにくい
- ユーティリティですらいするのはシャフトが軽すぎると手打ちになりやすいから
- ドライバーで右に出るのはシャフトが硬すぎるとフェースが戻らないから
- アイアンが右に低く出るのはダウンブローが強すぎるサイン
ユーティリティでスライスするなら鉛をヒール側に貼ると捕まりが改善する

ユーティリティでスライスやプッシュアウトが止まらない場合、スイング改造には時間がかかりますが、即効性のある対策として「鉛(リードテープ)」によるクラブチューニングが非常に有効です。特に、ボールの捕まりを良くしたい場合は、ヘッドの「ヒール側(シャフト寄り)」に鉛を貼るのが定石です。
なぜヒール側に鉛を貼ると効果があるのでしょうか。それは、ヘッドの重心位置が変わるからです。
ヘッドのヒール側に重さを加えることで、重心がシャフト軸線に近づきます。重心がシャフトに近くなると、スイング中のヘッドターンがしやすくなり、インパクトでフェースが返りやすくなります。つまり、今まで開き気味に当たっていたフェースが、スクエアに戻りやすくなることで、ボールの捕まりが改善され、スライスが軽減されるのです。
逆に、引っ掛け(左へのミス)に悩んでいる場合は、ヘッドの「トゥ側(先端側)」に鉛を貼ることで、ヘッドの返りを抑制し、捕まりすぎるのを抑える効果があります。
スイングだけでなく、クラブを少し調整するだけで悩みは解決することがあります。手軽に試せる鉛チューニングは、その第一歩として非常におすすめです。
重心距離が長いモデルはヘッドが返りにくい

ユーティリティで右へのミスが多い原因として、クラブヘッドの「重心特性」、特に「重心距離」が影響している場合があります。重心距離とは、シャフトの中心線の延長線から、ヘッドの重心までの距離を指します。
この重心距離が「長い」モデルは、一般的にヘッドの操作性が穏やかで、直進性が高いとされる一方、スイング中にフェースがターンしにくい(返りにくい)という特性があります。そのため、自分で積極的にフェースを返すタイプのスイングをするゴルファーや、元々スライス傾向のあるゴルファーが重心距離の長いモデルを使うと、インパクトでフェースが開きやすく、右へのミスが出やすくなるのです。
重心距離による特性の違い
重心距離 | 特性 | 相性の良いゴルファー |
---|---|---|
長い | ・ヘッドが返りにくい ・直進性が高い ・左へのミス(引っ掛け)が出にくい | ・フッカー(左へのミスが多い人) ・体の回転で打つボディーターンタイプ |
短い | ・ヘッドが返りやすい ・操作性が高い ・ボールが捕まりやすい | ・スライサー(右へのミスが多い人) ・リストターンを積極的に使うタイプ |
特に、海外ブランドのユーティリティや、上級者向けモデルの中には、左へのミスを嫌うゴルファーのために、意図的に重心距離を長く設計しているものがあります。もしあなたが、アイアンは問題ないのにユーティリティだけが右に飛ぶ、という悩みを抱えているなら、今使っているクラブが重心距離の長いモデルである可能性が考えられます。
クラブを買い替える際には、単にブランドや見た目だけでなく、「ボールが捕まりやすい」「重心距離が短め」といった性能をうたっているモデルを試打してみると、悩みが嘘のように解決することがあります。自分のスイングタイプとクラブの特性がマッチしているか、一度見直してみる価値は十分にあります。
ユーティリティですらいするのはシャフトが軽すぎると手打ちになりやすいから

ユーティリティでスライスが出る意外な原因として、シャフトの「重さ」が合っていない、特に「軽すぎる」ケースが挙げられます。軽いシャフトは振りやすく、ヘッドスピードが上がるといったメリットがありますが、デメリットも存在します。
軽すぎるシャフトを使うと、クラブ全体の重さを感じにくくなるため、体の回転を使わずに腕の力だけでクラブを振る、いわゆる「手打ち」になりやすくなります。手打ちになると、スイング軌道が不安定になり、体の外側からクラブが下りてくる「アウトサイドイン軌道」を誘発します。この軌道はスライスの典型的な原因です。
また、クラブが軽いとダウンスイングでタメが作りにくく、打ち急いでしまう傾向も強まります。その結果、上半身が開いてしまい、振り遅れてフェースが開いたままインパクトを迎えてしまうのです。
シャフト重量の適正化(重量フロー)
クラブセッティング全体で、シャフトの重さがスムーズに流れているか(重量フロー)を確認することが非常に重要です。一般的に、クラブは短いものほど重く、長いものほど軽くなるのが理想とされています。
もし、お使いのドライバーのシャフトが50g台なのに、ユーティリティにも同じ50g台や60g台の軽いシャフトが入っている場合、それがスライスの原因となっている可能性があります。軽すぎてクラブが暴れ、安定したインパクトができていないのかもしれません。
適切な重さのシャフトは、スイング中にクラブの存在を感じさせ、自然な体の回転を促してくれます。もし心当たりがあるなら、一度ゴルフショップなどで現在よりも10g〜20g重いシャフトを試打してみることをお勧めします。
ドライバーで右に出るのはシャフトが硬すぎるとフェースが戻らないから

ドライバーショットが右に飛んでしまう原因が、シャフトの「硬さ(フレックス)」にあることも少なくありません。特に、自分のヘッドスピードに対して「硬すぎる」シャフト(オーバースペック)を使っている場合、右へのミスが出やすくなります。
シャフトは、ダウンスイングのタメによって「しなり」、インパクトに向かってその「しなり」が元に戻ろうとします。この「しなり戻り」の動きが、ヘッドを加速させ、フェースをスクエアに戻すのを助けてくれます。
しかし、シャフトが硬すぎると、ダウンスイングで十分にしならせることができません。そのため、しなり戻りの恩恵を受けられず、インパクトでフェースがスクエアに戻りきらないまま、開いた状態でボールに当たってしまうのです。一生懸命振っているのにボールが捕まらず、右に弱々しく飛んでいくのは、この典型的な症状です。
多くのゴルファーは、見栄や「ハードな方が格好いい」というイメージから、自分には硬すぎるシャフトを選んでしまう傾向があります。しかし、安定して飛距離を出すためには、自分のヘッドスピードに合わせて、シャフトが適切にしなってくれる硬さのものを選ぶことが絶対条件です。
もし、上記のような症状に心当たりがあれば、現在使っているシャフトのフレックス(S、SR、Rなど)よりも一段階、あるいは二段階柔らかいものを試してみてください。シャフトが仕事をしてくれる感覚が分かり、楽に振ってもボールが捕まるようになるはずです。適切な硬さのシャフトは、右へのミスを減らすための強力な武器になります。
アイアンが右に低く出るのはダウンブローが強すぎるサイン

アイアンで打ったボールが、低く、力なく右方向に飛び出してしまうミスに悩んでいませんか。この症状は、多くの場合、「ダウンブロー」の意識が強すぎることが原因です。ダウンブローは、アイアンショットの基本であり、ボールをクリーンに捉えるために必要な動きですが、何事もやりすぎは禁物です。
ダウンブローを過剰に意識すると、クラブを鋭角に、上から下に打ち込みすぎる動きになります。この動きが強すぎると、以下のような問題が発生します。
- フェースが開く: クラブを上から打ち込む意識が強いと、手元が前に出すぎる「ハンドファースト」の度合いも強くなります。これにより、インパクトでフェースが開いたままボールに当たってしまいます。
- インサイドアウト軌道が強まる: 体を右に傾けてボールを上から潰そうとすると、スイング軌道が極端なインサイドアウトになりがちです。開いたフェースとインサイドアウト軌道の組み合わせは、ボールを右に押し出す「プッシュアウト」の典型的な原因です。
- ロフトが立ちすぎる: クラブを鋭角に入れると、インパクトでロフトが立ちすぎるため、ボールが必要以上に低く飛び出してしまいます。
正しいダウンブローのイメージ
理想的なダウンブローとは、地面に突き刺すような鋭角な軌道ではなく、「緩やかな角度でヘッドが下降している最中にボールを捉える」動きです。ボールの先のターフが薄く取れるのが良いダウンブローの証です。
もしアイアンで「低く、右へ」のミスが多いなら、一度ダウンブローの意識をリセットし、もっとボールを横から払うような、緩やかな軌道を意識して練習してみてください。それだけで、球の高さと方向性が安定してくるはずです。
総括:ユーティリティーが右に出る原因と対策の総チェック

この記事では、ユーティリティが右に出てしまう様々な原因と、その具体的な対策について詳しく解説してきました。最後に、今回の内容の重要なポイントをまとめます。
これらのポイントを参考に、ご自身のスイングやクラブセッティングを見直し、練習に取り組んでみてください。原因を正しく理解し、適切な対策を行えば、ユーティリティは必ずあなたの強力な武器になるはずです。
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