練習しているのに、なぜかアイアンショットが左右に散らばってしまう…。そんな悩みの原因は、スイング以前に「アドレス」にあるかもしれません。特に、ボールの行方を9割決めるとも言われるインパクト時のフェースの向きは、その準備段階であるアドレスで正しくセットすることが極めて重要です。アドレス極めることができれば日本ゴルフ用品協会が言う「ゴルフをみんなのスポーツへ」を実現できるはずです。
多くの方が「スクエアに構えているつもり」でも、実はクラブの構造的な特性を見落とし、ミスショットの種を蒔いてしまっているケースが少なくありません。アイアンのアドレスで正しいフェースの向きを理解することは、安定したショットへの最も確実な近道と言えるでしょう。
この記事では、多くのアマチュアゴルファーが陥りがちな「フェースの向き」に関する誤解を解き、科学的な根拠に基づいた正しい基本を徹底解説します。7番アイアンを基準とした構え方から、ショートアイアンでプロが実践する少し被せるテクニック、スライスを矯正するためのフェースのかぶせ方、そしてドライバーとの違いまで、あらゆる疑問にお答えします。
さらに、スイング軌道との関係性や、正しい向きを体で覚えるための便利な練習道具もご紹介。最後まで読めば、あなたのアドレスは見違えるように変わり、狙った方向へボールを運ぶ自信が手に入るはずです。
- 多くが誤解するリーディングエッジ基準ではなく、クラブの構造に基づいた本当のスクエアな構え方を解説します。
- フェースの向きからボール位置、グリップまで、プロが実践するアドレスの重要項目を網羅的にチェックできます。
- 基本となる7番アイアンから、ショートアイアン、ドライバーまで、クラブの特性に合わせた最適なフェースの向きがわかります。
- フェースを「かぶせる」「開く」といった応用技術の目的と正しい方法、そして正しい向きを習得するためのおすすめ練習道具を紹介します。
ちょっと待って!そのレッスン、本当にプロが原因ですか?
実は、上達しない一番の原因は「プロの質」より「あなたとの相性」かもしれません。
遠回りしないために、まずは自分に合う環境を知ることが大切です。
アイアンのアドレスで超重要なフェースの向き|正しい基本と9つのチェックポイント

アイアンショットの精度を高める上で、アドレスにおけるフェースの向きは最も重要な要素の一つです。ここでは、ショットの成否を分ける基本原則と、プロも実践する9つの具体的なチェックポイントを詳しく解説します。
- 正しい向きは「スクエア」が絶対条件
- フェイスの正しい向きの真実|リーディングエッジ基準は間違い
- 構え方の基本はハンドファーストを意識すること
- ショットの成否を決める9つのチェックポイント
- 正しいボール位置は番手ごとに変えるのが正解
- アイアンのフェースの向きで7番がスイング作りの基準になる理由
- ショートアイアンはを少し被せ気味に構えるのがプロの技
正しい向きは「スクエア」が絶対条件

この画像が示すように、ボールの打ち出し方向は物理法則によって決まります。アイアンショットを安定させるためのフェースの向き、その絶対的な答えはインパクトの瞬間に「スクエア」に目標方向へ向いていることです。
ゴルフスイングにおいて「Dプレーン理論」という考え方があります。これは、「ボールが最初に飛び出す方向はインパクト時のフェースの向きで決まり、その後のボールの曲がり方はスイング軌道とフェースの向きの差によって決まる」というものです。つまり、どれだけ素晴らしいスイングをしても、インパクトでフェースが開いて(右を向いて)いればボールは右に飛び出し、閉じて(左を向いて)いれば左に飛び出してしまうのです。
多くのアマチュアゴルファーは、ボールが曲がる原因をスイング軌道だけに求めがちですが、まずはインパクトでフェースをスクエアに戻すことが大前提となります。そして、その理想的なインパクトを再現するための準備段階が「アドレス」です。アドレスで正しくフェースをスクエアにセットできていれば、スイング中に多少のブレがあっても、インパクトでスクエアに戻ってくる確率が格段に高まります。逆に、アドレスの時点でフェースの向きがずれていれば、スイングでそれを補正するような複雑な動きが必要になり、ショットが不安定になる大きな原因となります。
フェイスの正しい向きの真実|リーディングエッジ基準は間違い

このアイアンヘッドのイラストが示す通り、多くの方が誤解しているポイントがここにあります。では、アドレスにおける「スクエア」とは、具体的にどこを基準にすれば良いのでしょうか。多くのアマチュアは、クラブフェースの一番下の刃の部分である「リーディングエッジ」を目標に対して直角に合わせようとします。しかし、これはアイアンの構造上、実はフェースが「開いた」状態になりやすい、大きな落とし穴なのです。
ほとんどのアイアンには、シャフトの中心線よりもリーディングエッジが少し後方に引っ込んでいる「オフセット(グースネック)」という設計が施されています。これは球の捕まりを良くするための工夫ですが、この構造のためにリーディングエッジを基準にすると、フェース全体はわずかに右を向いてしまうのです。
真のスクエアな向きとは、リーディングエッジではなく、クラブヘッドの先端(トゥ)とシャフトの付け根(ネック)を結んだ仮想の直線、あるいは一番上のライン(トップブレード)を目標ラインに合わせることです。この方法で構えると、リーディングエッジは目標よりもわずかに左を向くように見えます。そのため、多くのゴルファーは「フェースがかぶっている」「左に飛びそう」と感じて不安になるかもしれません。しかし、この「かぶって見える」状態こそが、インパクトでフェースが開く動きを相殺し、スクエアに戻すための正しい準備なのです。
構え方の基本はハンドファーストを意識すること

この構えが示すように、アイアンの正しいフェースの向きは、手元の位置と密接に関連しています。アイアンショットの基本は、ボールを上から打ち込む「ダウンブロー」です。この軌道を実現するために不可欠なのが、アドレスでグリップがボールよりも目標方向に先行する「ハンドファースト」の形です。
ハンドファーストに構えることで、クラブ本来のロフト角よりも少し立った状態でインパクトを迎え、ボールを強く押し込むことができます。これにより、飛距離が出て、適切なスピンのかかった力強い弾道が生まれます。逆に、手がボールの真上や右側にある「ハンドレイト」の構えでは、クラブヘッドをすくい上げる動きになりやすく、トップやダフリのミスを誘発します。
では、どの程度のハンドファーストが適切なのでしょうか。その普遍的な目安となるのが、グリップエンド(グリップの端)が常に左足の付け根の内側を指すように構えることです。これは、ドライバーを除くほぼ全てのクラブに共通する基本です。この形を意識するだけで、自然と正しい体重配分と前傾姿勢が促され、フェースの向きも安定します。アドレスでこの形を作れていれば、スイング中も体の回転でクラブをリードしやすくなり、理想的なダウンブローでのインパクトが格段にやさしくなります。
ショットの成否を決める9つのチェックポイント

完璧なアドレスは一朝一夕には身につきません。正しいフェースの向きは、アドレス全体が調和して初めて完成します。ここでは、あなたのショットを安定させるための9つの重要なチェックポイントをリストアップしました。練習の際に一つずつ確認してみてください。
- フェース面の向き: まずは最重要項目です。遠くの目標を直接狙うのではなく、ボールの数センチ先に落ち葉や色の違う芝などの「スパット」を見つけ、そこにフェースを(トゥとネックを結んだラインで)正確に合わせます。近くの目標に合わせる方が、格段に精度が上がります。
- グリップ: フェースをコントロールする唯一の接点です。左手のナックルが2つ見える程度の「スクエアグリップ」を基本にしましょう。強く握りすぎると手首の動きが硬くなるので注意が必要です。
- ハンドファースト: グリップエンドが左足付け根の内側を指しているか確認します。これにより、自然なダウンブローの準備が整います。
- ボール位置: クラブの番手によって変わります。基本は、ショートアイアンはスタンス中央、番手が長くなるにつれてボール1個分ずつ左足寄りに置いていきます。
- スタンス幅: 肩幅を基準とし、ショートアイアンはやや狭く、ミドル、ロングと長くなるにつれて少しずつ広くします。広すぎると体の回転がしにくくなります。
- 前傾姿勢: 背筋を伸ばしたまま、股関節からお辞儀をするように上体を傾けます。膝は軽く曲げる程度で、棒立ちや腰の丸まりはNGです。
- アライメント: 両足、膝、腰、肩のラインが、目標ラインと平行になっているか確認します。初心者は右肩が前に出やすいので特に注意が必要です。
- 体重配分: 基本は左右均等(5:5)です。つま先寄りやかかと寄りに偏りすぎないよう、足裏全体で地面を感じましょう。
- ライ角(トゥの浮き): ソールを地面にべったりつけると、スイング中にフェースが開きやすくなります。ヘッドの先端(トゥ)側がコイン1〜2枚分わずかに浮くように構えるのが正解です。
正しいボール位置は番手ごとに変えるのが正解

この写真が示すように、正しいフェースの向きをアドレスで実現するためには、ボールを置く位置が極めて重要です。すべてのアイアンでボールを同じ位置に置いてしまうと、クラブの長さやライ角の違いに対応できず、ミスショットの原因となります。番手ごとに最適なボール位置にセットすることで、各クラブの性能を最大限に引き出し、安定したインパクトを迎えることができます。
基本的な考え方は、スイング軌道の最下点を基準にボールを置くということです。アイアンショットはダウンブローで捉えるため、最下点の少し手前(右側)にボールがあるのが理想です。そして、クラブが長くなるほどスイングアークが大きくなり、最下点の位置が少し左足寄りにずれていきます。
この原則に基づいた、番手ごとのボール位置の目安は以下の通りです。
まずはこの基本を覚え、ご自身のスイングに合わせて微調整していくことが上達への近道です。
アイアンのフェースの向きで7番がスイング作りの基準になる理由

多くのゴルフレッスンで「まずは7番アイアンから」と言われるように、このクラブはスイング作りの基準点となります。それは、アイアンセットの中で長さ、重さ、ロフト角といったスペックがちょうど中間に位置し、ゴルフスイングの基本的な要素が最も凝縮されているクラブだからです。
7番アイアンで正しいアドレスとフェースの向きをマスターできれば、その感覚を基準に、他の番手へ応用していくことが非常に容易になります。
まずは7番アイアンで、これらの基本を徹底的に体に染み込ませましょう。それが、アイアンショット全体を安定させるための最も確実な一歩となります。
ショートアイアンはを少し被せ気味に構えるのがプロの技

基本をマスターした先には、より実践的なテクニックが存在します。特に、グリーンを正確に狙うショートアイアンやウェッジでは、多くの上級者やプロが意図的にフェースをわずかに「被せ気味(クローズ)」に構えることがあります。これは、左へのミスを恐れるアマチュアには意外に思えるかもしれませんが、クラブの構造とスイングの物理法則に基づいた合理的な技術なのです。
なぜショートアイアンを被せるのか?
その理由は、ショートアイアンの構造的特徴にあります。ショートアイアンは他のクラブに比べてシャフトが短く、ライ角がアップライト(シャフトが地面に対して垂直に近い角度)に設計されています。このため、ダウンブローでボールを捉えにいくと、インパクトでフェースが開きやすい(右を向きやすい)という特性があるのです。
特に、ボールをクリーンに捉えようと体の回転が先行すると、手が前に出てフェースの戻りが遅れ、ボールがターゲットの右に飛び出す「プッシュアウト」のミスが出やすくなります。
そこで、アドレスの段階であらかじめフェースを1〜2度ターゲットより左に向けておく(被せておく)ことで、インパクトでフェースが開く動きを相殺し、結果的にスクエアな状態でボールを捉えることができるのです。これは、意図的に左に引っ掛けるための構えではなく、あくまでインパクトでスクエアに戻すための準備と考えるのが正しい理解です。このテクニックを使いこなせると、ショートアイアンでの方向性が劇的に安定し、ピンをデッドに狙えるようになります。

「あるある…」と頷いているあなたへ。
実は問題の本質は、プロ個人よりも「あなたの目的」と「レッスンのスタイル」が合っていないことかもしれません。
アイアン・ドライバーのアドレス|フェースの向きを変える応用技術

スクエアに構える基本をマスターしたら、次のステップはフェースの向きを意図的にコントロールし、球筋を操る応用技術です。ここでは、フェースを「かぶせる」「開く」といった操作の目的と正しい方法、そしてアイアンとドライバーでの考え方の違いについて掘り下げていきます。
- ゴルフのアドレスでフェースをかぶせる構えはスライス矯正の練習に有効
- アイアンのフェースをかぶせる際の注意点とダフリのリスク
- フェースを開くとどの向きに向ける?ボールを高く上げるための活用法
- ゴルフのフェースの向きと軌道との関係性でボールの曲がりが決まる
- ゴルフのフェースの向きの正しい形を習得できるおすすめ練習道具3選
- ドライバーとアイアンの構え方の違いとは
- ドライバーショットを安定させるための3つのコツとフェースの向き
ゴルフのアドレスでフェースをかぶせる構えはスライス矯正の練習に有効

意図的にボールを左に曲げる練習は、多くのゴルファーを悩ませるスライス癖を治すための非常に効果的なドリルとなります。アドレスで意図的にフェースを目標より左に向ける「かぶせる(クローズにする)」構えは、その感覚を掴むための第一歩です。
スライスが出てしまう主な原因は、インパクト時にフェースが開いて(右を向いて)ボールに当たってしまうことです。これは、体の回転不足や、アウトサイドインというカット軌道など、様々な要因が絡み合って起こります。スライスに悩むゴルファーは、無意識のうちにフェースを開いてインパクトする動きが癖になってしまっています。
そこで、練習の際に思い切ってフェースをかぶせて構え、ボールを打ってみましょう。
この練習で、もしボールが真っ直ぐ飛んでしまったら、それは普段どれだけフェースを開いてインパクトしているかの証拠です。逆に、狙い通りに左へ曲がるボール(フックボール)が打てれば、それはスイング中にフェースを閉じる(返す)動きが正しくできた証拠となります。このドリルを繰り返すことで、インパクトでフェースを閉じる感覚が養われ、頑固なスライス癖の改善に繋がります。
アイアンのフェースをかぶせる際の注意点とダフリのリスク

フェースをかぶせる構えは有効な練習法である一方、誤った方法で行うと新たなミスを誘発する危険性もはらんでいます。特に注意したいのが、ボールの手前の地面を叩いてしまう「ダフリ」のリスクです。
なぜダフリやすくなるのか?
フェースをかぶせる(閉じる)と、クラブの構造上、リーディングエッジが地面に対して鋭角になります。つまり、刃が立ちすぎてしまうのです。この状態でスイング軌道が少しでも手前から入ると、鋭くなったリーディングエッジが地面に突き刺さりやすくなり、結果として大きなダフリにつながります。
また、過度にかぶせすぎると、クラブのバウンス(ソールの膨らみ)が機能しなくなります。バウンスは、ヘッドが地面に潜りすぎるのを防ぎ、滑りを良くしてくれる重要な機能です。この機能が失われることも、ダフリを助長する一因となります。
これらの注意点を守り、目的意識を持って取り組むことで、フェースをかぶせる技術はあなたの強力な武器となり得ます。
フェースを開くとどの向きに向ける?ボールを高く上げるための活用法

この見事なバンカーショットのように、フェースを目標より右に向ける「開く(オープンにする)」構えは、ボールを高く上げたい、スピンをかけたいといった、主に特殊な状況下で用いられる高等技術です。フェースを開くことで、クラブのロフト角が実質的に増え、クラブの持つもう一つの重要な機能「バウンス」を最大限に活用することができます。
ゴルフのフェースの向きと軌道との関係性でボールの曲がりが決まる

ゴルフボールがどのように飛んでいくかは、単にフェースの向きだけで決まるわけではありません。クラブが振られる「スイング軌道」と、インパクト時の「フェースの向き」という2つの要素の組み合わせによって、ボールの曲がり(スピン軸の傾き)が決定されます。この関係性を理解することは、自分のミスショットの原因を正確に分析し、理想の球筋を打ち分けるために不可欠です。
自分の持ち球やミスショットの傾向が、どの組み合わせで発生しているのかを理解することで、修正すべきはフェースの向きなのか、それともスイング軌道なのか、練習の方向性が明確になります。
ゴルフのフェースの向きの正しい形を習得できるおすすめ練習道具3選

正しいフェースの向きは、感覚だけに頼って習得するのは非常に困難です。自分の感覚と実際の形とのズレを修正するためには、視覚的・体感的にフィードバックを得られる練習道具の活用が非常に効果的です。ここでは、正しい形を体に染み込ませるためのおすすめ練習道具を3つご紹介します。
- フェースアングルチェッカー(マグネット式指示棒)
- 特徴: 強力な磁石でアイアンのフェース面に直接取り付ける、伸縮式の指示棒です。アドレスしたときに、この棒がどの方向を向いているかで、フェースの向きが一目瞭然になります。
- 使い方: アドレスを取り、棒の先端が目標ラインと平行、あるいはわずかに左を向いていれば正しい向きです。テークバックやトップでのフェースの向きもチェックでき、スイング全体のフェース管理能力が向上します。
- おすすめポイント: 視覚的にズレがわかるため、初心者でも直感的に修正できます。多くのプロも愛用する定番アイテムです。
- ダイヤ PRO AIの手
- 特徴: グリップ部分に装着する、大きな手のひら型の器具です。この「手」がスイング中に正しい角度を保つように意識することで、フェースローテーションの感覚を体感的に学べます。
- 使い方: テークバックで「手」が開きすぎないように、トップで「手」が出前持ちの形になるように、インパクトで「手」が目標を向くように意識して素振りをします。
- おすすめポイント: スイング中のフェースの開閉が過剰な方に特に効果的です。正しい手首の使い方(アームローテーション)が自然に身につきます。
- アライメントスティック(2本)
- 特徴: シンプルな2本の棒ですが、非常に多くの用途があります。フェースの向きの確認にも絶大な効果を発揮します。
- 使い方: 1本をボールと目標を結ぶターゲットライン上に置き、もう1本をそのラインと平行になるように足元に置きます。この足元のスティックに、体のライン(つま先、膝、腰、肩)とフェースのトップブレードを平行に合わせることで、正確なアライメントとフェースの向きを同時に習得できます。
- おすすめポイント: 方向性の基本である「平行」を体に覚えさせる最高のドリルです。安価で応用範囲が広いのも魅力です。
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ドライバーとアイアンの構え方の違いとは

同じようにターゲットを狙うクラブでも、ドライバーとアイアンではその役割と構造が大きく異なるため、アドレスやフェースの向きの考え方も変える必要があります。地面の上にあるボールを上から打ち込むアイアンと、ティーアップしたボールを下から上に打ち上げるドライバー。この決定的な違いを理解することが、正しいアドレスへの第一歩です。
主な違いのポイント:
チェック項目 | アイアン (7番 기준) | ドライバー | 目的・理由 |
---|---|---|---|
打点 | ダウンブロー(下降軌道) | アッパーブロー(上昇軌道) | 地面のボールを打つか、ティーアップしたボールを打つかの違い。 |
ボール位置 | スタンス中央からボール1個分左 | 左足かかとの延長線上 | スイング軌道の最下点を過ぎた上昇軌道で捉えるため。 |
スタンス幅 | 肩幅程度 | 肩幅よりやや広く | 大きなスイングアークを支え、安定した土台を作るため。 |
体重配分 | 左右均等 (5:5) | やや右足寄り (右6 : 左4) | アッパーブローを促し、スムーズな体重移動を行うため。 |
肩のライン | 地面とほぼ平行 | 右肩が左肩より下がる | ボールを右後方から見下ろす形を作り、アッパー軌道を準備するため。 |
フェースの向き | トップブレードを基準にスクエア | アイアン同様、トップラインを基準にスクエアに合わせる意識が重要。 | ヘッドが大きいため、上から見ると被って見えやすい。リーディングエッジに惑わされないことがより一層大切になる。 |
このように、ドライバーではアッパーブローでボールを捉えるために、全体的に体を右に傾けたセットアップになります。この形を「ビハインド・ザ・ボール」と呼び、ボールを後方から見下ろすようなアドレスが理想とされています。アイアンと同じ感覚で構えてしまうと、軌道が鋭角になりすぎ、テンプラやスライスの原因となるため、明確に意識を切り替えることが重要です。
ドライバーショットを安定させるための3つのコツとフェースの向き

ドライバーは最も飛距離を出せるクラブですが、その分少しのズレが大きなミスにつながります。インパクトでフェースの向きを安定させるためには、アイアンとの違いを踏まえた上で、特に以下の3つのコツを意識することが効果的です。
コツ①:ティーの高さを常に一定に保つ
重要度:
ティーの高さが毎回バラバラだと、ボールとクラブフェースが当たる打点が安定しません。打点が上下にブレると、フェースの向きがインパクトでスクエアでも、ギア効果によって意図しないスピンがかかり、ボールが左右に曲がる原因となります。ドライバーのフェースは中心から外れるほど湾曲しているため、打点のズレは顕著に球筋に影響します。自分にとって最も芯に当たりやすい高さを決め、毎回同じ高さでティーアップすることを徹底しましょう。目盛付きのティーなどを使うのも非常に有効です。
コツ②:ボールを左足かかと線上に正しくセットする
重要度:
ドライバーの正しいボール位置は「左足かかと線の延長線上」です。これが少しでも中央に寄ると、クラブが最下点に到達する前にボールに当たってしまい、鋭角な軌道によるスライスの原因になります。逆に左に置きすぎると体が開きやすくなります。アライメントスティックを足元とボール位置に置いて練習するなど、毎回正確な位置にセットする習慣をつけることが、安定したスイング軌道とフェースの向きに繋がります。
コツ③:アドレスでしっかり右肩を下げ背骨を右に傾ける
重要度:
アッパーブローで打つためには、アドレスの時点で体を右に傾けた「ビハインド・ザ・ボール」の形を作ることが不可欠です。具体的には、グリップを通常通り握ると右手が左手より下に来るため、自然に右肩が少し下がりますが、ドライバーではそれをさらに意識的に行います。背骨の中心がボールよりも右側にあるようなイメージで構えましょう。この形が作れると、バックスイングで体重がスムーズに右足に乗り、ダウンスイングでクラブがインサイドから下りやすくなります。結果として、無理なくアッパー軌道で振ることができ、インパクトでのフェースの管理も格段に容易になります。
総括:アイアンのアドレスで正しいフェースの向きを習得しよう

この記事では、アイアンショットの安定に不可欠な、アドレスにおける正しいフェースの向きについて詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。
今回ご紹介したポイントを参考に、ぜひ次の練習からご自身のアドレスを見直してみてください。正しいフェースの向きが、あなたのゴルフを新しいステージへと導いてくれるはずです。
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