アイアンショットが、狙った方向ではなく意図せず左に曲がる…そんな悩みを抱えていませんか?「フック」や「引っ掛け」と呼ばれるこのミスは、多くのゴルファーが経験する壁であり、スコアメイクの大きな妨げになります。原因が分からず、ただ闇雲に練習してもなかなか改善は難しいものです。日本ゴルフ協会が報告しているようにアイアンショットは重要です。
今回は「アイアンが左に曲がる悩み解決!原因と直し方を徹底解説」と題して解説します。本記事では、アイアンが左に曲がる根本的な原因を、グリップ、アドレス、スイング軌道といった様々な角度から徹底的に解剖します。さらに、原因別の具体的な直し方や効果的な練習ドリル、フックしにくいシャフトの選び方まで、あなたの悩みを解決するための情報を網羅的に解説。この記事を読めば、安定したアイアンショットを取り戻し、自信を持ってグリーンを狙えるようになります。
- アイアンが左に曲がる現象(フック・引っ掛け)の根本原因がわかる
- グリップやアドレスなど、構えの段階でのチェックポイントがわかる
- 手打ちを防ぎ、体を使った正しいスイングを身につける方法がわかる
- フックしにくいシャフトの選び方など、クラブに関する知識が深まる
アイアンが左に曲がる8つの原因|グリップとスイングの基本修正法

アイアンショットでボールが左に曲がる原因は、一つではありません。グリップの握り方、アドレスの構え、そしてスイング中の体の動きなど、様々な要素が複雑に絡み合っています。ここでは、フックや引っ掛けを引き起こす代表的な8つの原因と、それぞれの基本的な修正法について詳しく解説します。まずは自分のスイングを客観的に分析し、どの原因に当てはまるのかを特定することから始めましょう。
- 左に巻くのはフェースの被りが直接的な原因
- フックする根本原因は強すぎるストロンググリップ
- ゴルフで左に曲がるのは「手打ち」スイングになっている証拠
- ゴルフで左に突っ込む癖は不適切な体重移動が元凶
- ゴルフで左に巻いてしまう3つのスイングエラーとは
- アイアンだけフックするなら過度なハンドファーストを疑おう
- フックの直し方はスクエアグリップへの修正が第一歩
- アイアンが捕まりすぎるならボール位置の再点検を
左に巻くのはフェースの被りが直接的な原因

アイアンショットが左に巻く(フックする)直接的な原因は、インパクトの瞬間にクラブフェースがスイング軌道に対して閉じている(左を向いている)ことにあります。
どんなに素晴らしいスイング軌道であっても、ボールに当たる瞬間にフェースが左を向いていれば、ボールには強い左回転(フックスピン)がかかり、空中を左に向かって大きく曲がっていきます。
フェースが閉じてしまう要因は多岐にわたりますが、根本的には「クラブヘッドを返しすぎている」状態です。
これは、ゴルファー自身の意図的な操作だけでなく、グリップ、アドレス、スイング中の体の使い方、あるいは使用しているクラブの特性などが複合的に作用して引き起こされます。
例えば、グリップが強すぎる(フックグリップ)、ダウンスイングで体を回転させずに手先だけで振ってしまう「手打ち」、インパクトで手首をこねる「フリップ」などの動作は、すべてフェースを閉じる動きを助長します。
まずは、自分のミスショットが「フェースが被っている」ことによって起きているという事実を認識し、なぜフェースが被ってしまうのか、その根本原因を探ることが改善への第一歩となります。
フックする根本原因は強すぎるストロンググリップ

アイアンがフックする根本的な原因として、最も多くのゴルファーに見られるのが、グリップの握り方が「強すぎるストロンググリップ(フックグリップ)」になっていることです。
ストロンググリップとは、左手をクラブの上から被せるように握り、右手は下から添えるような握り方を指します。この握り方は、スイング中にフェースが自然と返りやすくなるため、ボールを捕まえやすく、スライス防止には効果的です。
しかし、その度合いが強すぎると、インパクトでフェースが過剰に閉じてしまい、フックやチーピンの直接的な原因となります。
自分のグリップが強すぎるかどうかをチェックするには、アドレスした状態で自分から見て左手の甲のナックル(こぶし)がいくつ見えるかを確認します。ナックルが3つ以上見えている場合は、ストロンググリップが強すぎると考えられます。
スライスに悩んでいた時期に身につけたグリップが、上達とともにフックの原因に変わることも少なくありません。
無意識のうちにグリップが極端になっていないか、定期的に確認することが重要です。後述する「スクエアグリップへの修正」を参考に、適切な握り方に戻すことが、フック改善の最も効果的な対策の一つとなります。
ゴルフで左に曲がるのは「手打ち」スイングになっている証拠

ゴルフのスイングにおいて、ボールが左に曲がるミスは、体の回転を使わずに腕や手先だけでクラブを操作する「手打ち」になっていることの強力な証拠です。
本来、ゴルフスイングは下半身リードによる体幹の回転が主導し、腕とクラブはその回転に従って振られるべきものです。しかし、ボールを強く叩こうとしたり、飛ばそうとする意識が強すぎると、体の回転が止まり、腕の力が勝ってしまいます。
体が止まった状態で腕だけを振ると、クラブヘッドは体の正面を追い越し、急激にターン(ローテーション)します。
この結果、インパクトでフェースが大きく閉じ、ボールは左に飛んでいきます。特に、ダウンスイングからインパクトにかけて腰の回転が止まったり、右足に体重が残ったまま振ると、この傾向は顕著になります。「手打ち」はフックだけでなく、ダフリやトップなど様々なミスの原因にもなるため、体全体を使ったスイングを習得することは、ゴルフ上達において不可欠なステップです。
ゴルフで左に突っ込む癖は不適切な体重移動が元凶

ゴルフスイング中に上半身がターゲット方向に移動してしまう「左に突っ込む」癖は、不適切な体重移動が元凶となって引き起こされます。
本来、ダウンスイングでは左足へスムーズに体重を移動させながら、頭の位置(ビハインド・ザ・ボール)をキープし、体の軸を中心に回転します。
しかし、ボールを強く打ちに行こうとしたり、早く結果を見ようと顔が上がったりすると、上半身ごと目標方向へスライドしてしまう「突っ込み」が発生します。
体が左に突っ込むと、スイングの最下点が左にズレるだけでなく、体の回転がスムーズに行われなくなります。この状態からボールに当てようとすると、腕や手首を使って急激にフェースを返す動き(フリップ)が誘発され、結果として強いフックや引っ掛けになります。
また、突っ込むことでクラブが鋭角に入りすぎ、インパクトが不安定になることもあります。正しい体重移動を身につけ、しっかりとした軸回転で打つことが、突っ込み癖を解消し、方向性を安定させる鍵となります。
ゴルフで左に巻いてしまう3つのスイングエラーとは

ゴルフでボールが左に巻いてしまう場合、スイング軌道や体の動きに特定のエラーが生じている可能性が高いです。ここでは、フックを引き起こす代表的な3つのスイングエラーについて解説します。
エラー①:過度なインサイドアウト軌道
ボールを捕まえようとする意識が強すぎると、クラブを極端に内側(インサイド)から下ろし、外側(アウトサイド)へ振り出す軌道になります。この軌道に対し、インパクトでフェースがターゲット方向、あるいはそれより左を向いていると、ボールには強い左回転がかかり、右に出た後に大きく左に曲がるプルフックになります。
エラー②:アウトサイドイン軌道でのフェース被り
一般的にアウトサイドイン軌道はスライス(右曲がり)の原因とされますが、インパクトでフェースがスイング軌道に対して閉じている(被っている)場合は、打ち出しから左に飛び出し、さらに左に曲がる引っ掛けフックになります。これは、体の開きが早い場合や、手打ちでクラブを外から被せるように下ろしてしまった場合に起こりやすいエラーです。
エラー③:体の開きが早い・遅い
ダウンスイングで体の開き(回転)が早すぎると、クラブが遅れてアウトサイドから入りやすくなり、それを手先で調整しようとしてフェースが被ります(引っ掛け)。逆に、体の開きが遅く(回転不足)、右に残ったまま腕だけを振ると、フェースが急激に返って強いフック(チーピン)になります。適切なタイミングで体を開き、腕と同調させて振ることが重要です。
アイアンだけフックするなら過度なハンドファーストを疑おう

ドライバーやフェアウェイウッドは問題ないのに、アイアンだけフックするという悩みを抱えるゴルファーは少なくありません。このような場合、アドレスでの「過度なハンドファースト」を疑ってみる必要があります。
ハンドファーストとは、手元(グリップ)の位置がクラブヘッドよりもターゲット方向(左側)にある状態で構えたりインパクトしたりすることを指します。アイアンショットにおいて適度なハンドファーストは、ダウンブローに打ち、ロフトを立てて飛距離とスピン量を得るために不可欠な要素です。
しかし、アドレスの段階でハンドファーストの度合いが強すぎると(手元を左足の前に出しすぎるなど)、最初からフェースが左を向きやすい状態(被った状態)になってしまいます。このままスイングすると、インパクトでもフェースが被って当たり、低く左に飛び出す強いフックになりがちです。
特にショートアイアンなどロフトのあるクラブでは、この影響が顕著に出ます。アイアンだけが左に行く場合は、アドレスでの手元の位置を見直し、適切なハンドファースト(グリップエンドが左足太ももの内側を指す程度)に戻すことで、弾道が改善される可能性が高いです。
フックの直し方はスクエアグリップへの修正が第一歩

フックの直し方として、まず最初に取り組むべき最も効果的な対策は、グリップを「スクエア(ニュートラル)」な状態に修正することです。前述の通り、強すぎるストロンググリップはフックの諸悪の根源となり得ます。スイングをあれこれ変える前に、ボールと自分をつなぐ唯一の接点であるグリップを見直すだけで、劇的に改善するケースは非常に多いのです。
スクエアグリップの作り方
- 左手の位置: 左手を自然に下ろした状態で、そのままクラブを握ります。自分から見て、左手の甲のナックル(こぶし)が2個から2個半程度見える位置が目安です。親指と人差し指で作る「V字」が、右肩と首筋の間を指すように調整します。
- 右手の位置: 右手は、左手に対して平行になるように、横から添えるイメージで握ります。右手の平がターゲット方向を向くようにセットし、左手と同様に親指と人差し指の「V字」が右肩と首筋の間を指すようにします。
- 確認: アドレスした状態で、両手のひらが向き合っているか、フェースがスクエア(ターゲットに対して垂直)になっているかを確認します。
これまでストロンググリップに慣れていた人にとって、スクエアグリップは最初は強い違和感(頼りない、スライスしそう)を感じるかもしれません。しかし、これがフェースの過剰な開閉を抑え、方向性を安定させるための基本となります。練習場で少しずつ慣らしながら、正しいグリップを自分のものにしていきましょう。
アイアンが捕まりすぎるならボール位置の再点検を

アイアンショットでボールが捕まりすぎる(左に行く)場合、アドレスでのボールの位置が適切でない可能性があります。具体的には、ボールをスタンスの「左側に置きすぎている」ケースが多く見られます。
ゴルフスイングは円運動であり、クラブヘッドは最下点を通過した後、上昇しながら徐々にフェースが閉じていく(左を向いていく)軌道を描きます。ボールを通常よりも左側に置くと、スイングの最下点を過ぎ、フェースが閉じ始めたタイミングでインパクトを迎えることになります。その結果、意図せずフェースが被って当たり、ボールにフックスピンがかかりやすくなります。
適切なボール位置の目安
アイアンの番手によって適切なボール位置は変わりますが、基本の目安は以下の通りです。
自分の使用する番手に対してボール位置が左過ぎないか、アライメントスティックなどを置いて客観的にチェックしてみましょう。ボールをわずかに右(スタンスの中央寄り)に戻すだけで、インパクトのタイミングが適正化され、捕まりすぎが解消されることがあります。
アイアンが左に曲がる悩みを解決!応用テクニックとよくある質問

基本的なグリップやアドレスの修正だけでは改善しない、あるいは特定の状況でミスが出るという場合、よりスイングの本質的な部分に踏み込んだ対策や、使用しているクラブの見直しが必要になるかもしれません。ここでは、ストレートフックや引っ掛け、チーピンといった具体的なミスの種類に応じた直し方、そしてフックしにくいシャフト選びの知識など、応用的なテクニックとよくある質問について解説します。
- ストレートフックするなら過度なリストターンを抑制しよう
- アイアンで左にまっすぐ飛ぶ「引っ掛け」の直し方
- アイアンの最悪ミス「チーピン」を直すための練習法
- アイアンが左に曲がるのはシャフトが柔らかすぎる可能性も
- フックしにくいアイアンシャフトの選び方とポイント
- アイアンで左に飛ぶ原因やチーピンの直し方に関するQ&A
ストレートフックするなら過度なリストターンを抑制しよう

打ち出しはターゲット方向に真っ直ぐ飛ぶものの、途中から急激に左へ曲がっていく球筋を「ストレートフック」と呼びます。このミスが出る場合、スイング軌道自体は比較的良い(インサイドインに近い)ものの、インパクトエリアでフェースを返す動き、すなわち「リストターン」が過剰になっていることが主な原因です。
ボールをしっかり捕まえようとする意識や、飛ばそうとして右手に力が入りすぎると、インパクトで手首をこねるような動き(フリップ)が生じやすくなります。これにより、フェースが急激に閉じ、強いフックスピンがかかってしまいます。
過度なリストターンを抑制する対策
- 右手の使いすぎを抑える: インパクトで右手が左手を追い越す動きが強すぎるとフェースが返ります。右手のひらがターゲット方向を長く向くようなイメージを持ち、手首の角度をキープしたまま押し込む意識(ハンドファースト)で打ちます。
- 体の回転で打つ: 手先でフェースを返すのではなく、体のターンと同調させてクラブを振ります。インパクト後も体の回転を止めず、おへそがターゲットを向くまでしっかりと回りきることで、手首の余計な動きを抑えられます。
- スプリットハンド・ドリル: 両手の間隔を空けて握り(右手と左手を離す)、ハーフスイングでボールを打つ練習です。手首を使いすぎるとうまく打てないため、体の回転と腕の一体感を養い、適切なフェースローテーションを身につけるのに非常に効果的です。
アイアンで左にまっすぐ飛ぶ「引っ掛け」の直し方

ボールが曲がるのではなく、打ち出しから真っ直ぐ左方向に飛び出してしまうミスを「引っ掛け(プル)」と言います。これは、インパクトでフェースがターゲットよりも左を向いており、かつスイング軌道もアウトサイドイン(外から内)になっている場合に起こる典型的なミスです。目標よりも左に飛ぶため、OBやハザードにつかまりやすく、スコアを大きく崩す原因となります。
引っ掛けの主な原因と直し方
- アドレスでのフェース被り: 構えた時点でフェースが左を向いていれば、当然ボールは左に飛びます。まずはアドレスでフェースがスクエア(ターゲットに垂直)になっているか、アライメントを徹底的に確認しましょう。
- アウトサイドイン軌道の修正: ダウンスイングで上半身(特に右肩)が前に出るのが早いと、クラブが外から下りてきます。
- 対策: トップから切り返しで、下半身(左腰)から始動させる意識を持ちます。上半身の開きを少し我慢し、クラブを体の近くを通す(インサイドから下ろす)イメージを持つことで、軌道を修正できます。右足の前に障害物(ヘッドカバーなど)を置き、それに当たらないように振る練習も効果的です。
- 手打ちの解消: 体の回転が止まり、手だけでクラブを左に振り抜くと引っ掛けになります。フィニッシュまでしっかりと体を回転させ、左足に体重を乗せきるスイングを目指しましょう。
引っ掛けは、恐怖心から体を止めて合わせに行くとさらに悪化します。勇気を持って正しい軌道と体の回転で振り抜くことが改善の鍵です。
アイアンの最悪ミス「チーピン」を直すための練習法
「チーピン」は、打ち出しが低く、途中から急激に左へ曲がって地面を這うように転がる、フックの中でも最も悪質で飛距離も出ないミスショットです。一度出始めると止まらなくなることもあり、ゴルファーを精神的にも追い詰めます。主な原因は、極端なインサイドアウト軌道と、インパクトでの急激なフェースターン(手首の強烈な返し)が組み合わさることです。
チーピン撲滅のための効果的な練習法
チーピンを直すには、過度なインサイドからの軌道を修正し、手首の使いすぎを抑えて体の回転で打つ感覚を取り戻す必要があります。
- 片手打ち(特に左手一本):
左手一本でショートアイアンを持ち、小さな振り幅でボールを打ちます。左手主導でスイングすることで、右手の使いすぎ(こねる動き)を防ぎ、フェース面をコントロールする能力を養います。手先で上げるのではなく、体の回転でクラブを上げ、体の回転で打つ感覚を掴みましょう。 - アライメントスティックを利用した軌道修正:
足元にターゲットラインと平行にスティックを置き、さらにボールの少し先(ターゲット寄り)の内側にもう一本スティックを斜めに挿します。ダウンスイングからフォローにかけて、斜めのスティックに当たらないように振ることで、過度なインサイドアウト軌道を抑制し、インサイドインに近い軌道を意識づけできます。 - ハーフショットでのインパクト確認:
腰から腰までの振り幅(ハーフショット)で、正しいインパクトの形を作る練習を徹底します。インパクト後はフェースを返さず、スクエアな状態を保ったまま低く長く出すイメージを持ちます。ボールをしっかり芯で捉え、真っ直ぐ低い球を打てるようになるまで繰り返します。
チーピンの修正には根気が必要ですが、基礎的なドリルを反復することで、必ず改善の糸口が見つかります。
アイアンが左に曲がるのはシャフトが柔らかすぎる可能性も

スイングやグリップを修正してもフックが直らない場合、使用しているアイアンの「シャフト」が自分のスイング(特にヘッドスピードやテンポ)に合っていない可能性があります。特に疑うべきは、「シャフトが柔らかすぎる」あるいは「軽すぎる」ケースです。
シャフトには、スイング中にしなり、インパクト付近でしなり戻ることでヘッドスピードを上げ、ボールを捕まえる役割があります。しかし、自分のパワーに対してシャフトが柔らかすぎると、以下の現象が起こりやすくなります。
- しなり戻りが大きすぎる: インパクトでヘッドが想定以上に戻ってきてしまい、フェースが急激に閉じてフックになります。
- ヘッドの挙動が不安定になる: 柔らかいシャフトはタイミングが取りづらく、特に切り返しで力むとヘッドのコントロールが効かなくなり、暴れて左へのミスにつながります。
- トゥダウンが大きくなる: インパクトでヘッドの先(トゥ)が下がる現象(トゥダウン)が大きくなり、フェースが左を向きやすくなります。
特に、体力がある若手ゴルファーや、スイングテンポが速い人が、シニア向けや軽量すぎるシャフトを使っている場合にこの傾向が見られます。心当たりがある場合は、ゴルフショップやフィッティングスタジオで診断を受け、自分に合ったスペックを確認してみることを強くおすすめします。
フックしにくいアイアンシャフトの選び方とポイント

左へのミスを道具(シャフト)で軽減したい場合、どのようなシャフトを選べば良いのでしょうか。フックしにくいシャフトを選ぶ際のポイントは、主に「キックポイント(調子)」「硬さ(フレックス)」「重量」の3点です。
フック対策のためのシャフト選びの基準
項目 | フックしやすい傾向 | フックしにくい(左に行きにくい)傾向 |
---|---|---|
キックポイント | 先調子 (先端がしなる) | 手元調子 / 中元調子 (手元側がしなる) |
硬さ (フレックス) | 柔らかい (R, Aなど) | 硬め (S, Xなど) |
重量 | 軽い | 少し重め |
- キックポイント(調子):
- 先調子: ヘッド側がしなるため、ヘッドが走りやすくボールを捕まえやすいですが、フック傾向の人には捕まりすぎて左に行きやすくなります。
- 手元調子/中元調子: グリップに近い手元側がしなるシャフトです。ヘッドの挙動が穏やかで、フェースが急激に返りにくいため、左へのミスを抑えたいヒッタータイプに向いています。まずはこのタイプを試してみましょう。
- 硬さ(フレックス):
- ヘッドスピードに合わせて、現在よりも「ワンランク硬い」フレックスを試してみましょう(例:Rを使っているならSへ)。硬くすることで無駄なしなりが減り、フェース面のコントロールがしやすくなります。
- 重量:
- 軽すぎるシャフトは手打ちを助長し、軌道が不安定になります。振り切れる範囲で「少し重め」のシャフト(例えば軽量スチールから標準スチールへ、など)を選ぶことで、スイングが安定し、手先の余計な動きを抑制できます。
ポイント:フィッティングを受けるのが確実
シャフトの感じ方は人それぞれで、スイングタイプ(テンポが速いか遅いかなど)によっても合うものが異なります。カタログスペックだけで判断せず、実際に試打し、できればプロのフィッターに診断してもらうのが、自分にとって「左に行かない魔法の杖」を見つける最短ルートです。
アイアンで左に飛ぶ原因やチーピンの直し方に関するQ&A
ここでは、アイアンが左に曲がる悩みに関して、多くのゴルファーから寄せられるよくある質問とその回答をまとめました。
- Qショートアイアンだけ左に飛ぶ原因は何ですか?
- A
A: ロフト角が大きく、捕まりやすい構造だからです。
ショートアイアン(9I, PW, AWなど)は、ロフト角が寝ているため、元々ボールが捕まりやすく、左に行きやすい性質を持っています。さらに、クラブが短いためアップライト(縦振り)な軌道になりやすく、少しでもフェースが被ったり、インサイドから入ると、その影響が強く出てフックや引っ掛けになります。
対策: アドレスでフェースが被っていないか(少し開くイメージでもOK)、ボール位置が左過ぎないかを厳重にチェックしましょう。また、大振りせず、コンパクトなスイングでラインを出していく意識を持つことが大切です。
- Qゴルフで左に曲がってしまう原因は?
- A
A: インパクトでフェースが閉じていることが根本原因です。
本記事で解説した通り、グリップが強すぎる、手打ちになっている、スイング軌道のエラー、アドレスのズレなど、様々な要因が複合してインパクトでのフェース被りを引き起こします。まずはグリップとアドレスの基本を見直し、それでも直らない場合はスイングの動画を撮るなどして、体の動き(手打ち、突っ込み、開きなど)をチェックしてみてください。
- Qアイアンのチーピンの直し方は?
- A
過度なインサイドアウト軌道と手首のコネを修正しましょう。
チーピンは、ボールを捕まえようとする意識が強すぎ、クラブを極端に内側から下ろして、手首で急激にフェースを返すことで起こります。
対策: 体の回転(特に下半身リード)を意識し、手先を使わずに体のターンで打つ練習(片手打ちやスプリットハンドなど)を行ってください。また、ボールを少し右に置いたり、ターゲットラインに対して少しオープンスタンスに構えることで、軌道を修正するきっかけを作るのも有効です。
- Qゴルフで左に突っ込む癖はなぜつくのでしょうか?
- A
A: 「飛ばしたい」「ボールに当てたい」という意識が強すぎるためです。
ボールを遠くに飛ばそうと力んだり、確実に当てようとしてボールを迎えに行ってしまうと、スイング軸である頭や上半身がターゲット方向に移動してしまいます(突っ込み)。
対策: 「ビハインド・ザ・ボール(インパクトで頭がボールより後ろにある状態)」を強く意識しましょう。ボールを打った後も、しばらくボールがあった場所を見続けるようなイメージでスイングすると、突っ込みを抑制できます。また、右足のかかとをインパクトまで浮かせない意識を持つのも効果的です。
総括:アイアンが左に曲がる原因を理解し安定したショットへ

アイアンが左に曲がる悩みは深く、ゴルフの楽しさを半減させてしまうこともあります。しかし、原因は必ずあり、正しい手順で取り組めば改善できる問題です。
この記事で解説したポイントをまとめます。
まずは、グリップやアドレスといった基本のチェックから始め、自分のミスの傾向(フック、引っ掛け、チーピン)に合わせた練習ドリルに取り組んでみてください。そして、どうしても改善しない場合は、クラブのスペックを見直してみるのも一つの手段です。
左への恐怖心がなくなれば、思い切ってピンを狙えるようになり、ゴルフがもっと戦略的で楽しいものになるはずです。今日からできる対策を一つずつ実践し、自信のあるアイアンショットを取り戻しましょう!
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