ウェッジのシャフト選びで「アイアンより硬く、重く」というのは、もはや過去の常識かもしれません。
アプローチの精度が上がらない、距離感が合わないといった悩みは、実はウェッジのシャフトをむやみに硬くすることが原因である可能性があります。
この記事では、現代のウェッジセッティングの主流である「重量フロー」の考え方に基づき、なぜシャフトを単純に硬くするのが推奨されないのか、その明確な理由とあなたに最適なシャフトの硬さや重さを見つけるための具体的な方法を徹底解説します。
アイアンより軽いウェッジが引き起こすシャンクの恐怖や、鉛を使った簡単な調整法、サンドウェッジの選び方にも触れていきます。
さらに、軽量アイアンを使っている方向けに、おすすめのウェッジモデルも専門家の評判や口コミを交えて詳しくご紹介します。
この記事を読めば、あなたのウェッジ選びに関する疑問がすべて解決し、スコアアップに繋がる確かな一本を見つけることができるでしょう。
- シャフトを硬くするメリット・デメリットがわかる
- ミスを減らすための「重量フロー」の重要性がわかる
- 軽量アイアンに合うおすすめウェッジモデルがわかる
- 鉛を使った簡単な重量調整方法がわかる
ウェッジシャフトを硬くするメリット・デメリットと重量の重要性

ウェッジのシャフトを硬くすることが、必ずしも良い結果に繋がるとは限りません。むしろ、多くのゴルファーにとっては逆効果になる可能性すらあります。このセクションでは、シャフトの硬さがスイングに与える影響と、それ以上に重要となる「重量フロー」という考え方について、その核心を深く掘り下げて解説します。
- ウェッジのシャフトは硬い方が良いとは限らない
- シャフトを硬くすると弾道は安定するが力みやすい
- 硬いシャフトが合う人はスイングテンポの速い人
- ウェッジ シャフトの硬さより「重量フロー」が重要
- ウェッジの重量フローでセッティングを整える
- ウェッジの「重量逆転」がミスの元凶
- アイアンより軽いウェッジはタイミングが合わずミスを招く
- ウェッジのシャフトを軽くするデメリットとは
- 軽いウェッジはシャンクを引き起こす危険性
ウェッジのシャフトは硬い方が良いとは限らない

この画像は、シャフト設計の精密さを示唆しています。「ウェッジのシャフトは硬い方が良い」という言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。
かつては精度を重視するあまり、アイアンよりも硬いシャフトを選ぶのが定説とされていました。
しかし、これは現代のゴルフ理論、特にアマチュアゴルファーにとっては必ずしも正解ではありません。
結論から言うと、ウェッジのシャフトはフィーリングやタイミングの取りやすさを重視し、「アイアンと同じか、少し柔らかめ」を選ぶのが現在の主流です。
なぜなら、ウェッジはドライバーのように毎回フルショットするクラブではないからです。100ヤード以内のアプローチショットでは、スイングスピードを抑えてコントロールすることがほとんど。
このような繊細なショットでは、硬すぎるシャフトは「しなり」を感じにくく、ボールをフェースに乗せて運ぶ感覚が出しにくくなります。結果として、距離感が合わなかったり、スピンが安定しなかったりするのです。
ウェッジ設計の巨匠であるボブ・ボーケイ氏も、タイガー・ウッズをはじめとする多くのトッププロがアイアンよりもワンフレックス柔らかいシャフトをウェッジに採用している事実を指摘しています。
これは、ゆったりとしたスイングでもシャフトがしっかり仕事をし、安定したリズムとフィーリングを生み出すためです。固定観念に縛られず、自分のスイングや目的に合った柔らかさを検討することが、アプローチ改善の第一歩となります。
シャフトを硬くすると弾道は安定するが力みやすい

インパクトの瞬間、シャフトの挙動が弾道を左右します。では、ウェッジのシャフトを硬くすると具体的にどのような変化が起きるのでしょうか。
メリットとデメリットを正しく理解することが重要です。
シャフトを硬くする最大のメリットは、シャフトの余計なしなりやねじれ(トルク)が抑えられるため、ショットの方向性が安定しやすい点にあります。
特に、フルショットに近い力強いスイングをした際に、インパクトでフェースがブレにくく、引っかけのミスを軽減する効果が期待できます。
弾道も低く抑えられる傾向があるため、風の強い日などには武器になるでしょう。
しかし、その裏には大きなデメリットが潜んでいます。硬いシャフトはしなりが少ないため、ダウンスイングで力みやすくなるのです。
シャフトのしなりを感じられないゴルファーは、無意識に腕力でクラブを振り下ろそうとし、体の開きが早くなる傾向があります。
これにより、アウトサイド・インのカット軌道が強まり、逆に引っかけやスライス、あるいはトップといったミスを誘発する原因になりかねません。
特にアプローチのような小さなスイングでは、この「力み」が顕著に現れます。硬い棒でボールを打っているような感覚になり、フィーリングが出しづらくなるのです。
弾道の安定性というメリットは魅力的ですが、それが力みによる新たなミスを生むリスクをはらんでいることを理解しておく必要があります。
硬いシャフトが合う人はスイングテンポの速い人

この画像のように、エネルギッシュなスイングをするゴルファーもいます。それでは、どのようなゴルファーが硬いシャフトの恩恵を受けられるのでしょうか。
それは、ずばり「スイングテンポが速く、パワーのあるゴルファー」です。
具体的には、切り返しからインパクトにかけての間が短く、ヘッドを鋭く振り抜いていくタイプのヒッター系ゴルファーが該当します。
このようなスイングタイプの人が柔らかいシャフトを使うと、インパクトでシャフトのしなり戻りが間に合わず、ヘッドが遅れて開いて当たったり、タイミングがずれてしまったりすることがあります。
硬いシャフトは、速いスイングスピードや強い切り返しに対してもシャフトが暴れず、しっかりとついてきてくれます。
これにより、インパクトでエネルギーを効率よくボールに伝えることができ、コントロールされた力強い弾道が打ちやすくなります。
自分のスイングが速い、あるいはインパクトで叩きにいく意識が強いと感じる方は、硬めのシャフトを試してみる価値はあるでしょう。
しかし、アマチュアゴルファーの多くは、プロのような速いテンポで常にスイングしているわけではありません。
特にグリーン周りのアプローチでは、ゆったりとしたリズムで振ることがほとんどです。そのため、一部のパワーヒッターを除き、多くのゴルファーにとっては、硬すぎるシャフトは宝の持ち腐れになるだけでなく、むしろミスの原因になる可能性の方が高いと言えるでしょう。
ウェッジ シャフトの硬さより「重量フロー」が重要

クラブセッティングの美しさは、見た目だけでなく性能にも現れます。これまでシャフトの「硬さ」について議論してきましたが、実はウェッジ選びにおいて、硬さ以上に優先すべき絶対的な原則があります。それが「重量フロー」です。
重量フローとは、クラブセッティング全体において、クラブが短くなるにつれて総重量が少しずつ重くなっていく流れのことを指します。
例えば、5番アイアンよりも6番アイアンが、6番アイアンよりも7番アイアンが、といった具合に、番手ごとに数グラムずつ重くなっていくのが理想的な状態です。
この流れを整えることで、どのクラブを持っても同じような振り心地、同じタイミングでスイングすることができます。
ドライバーからウェッジまで、スイングリズムに一貫性が生まれるため、ショットの再現性が格段に高まるのです。
ウェッジのシャフトを選ぶ際、硬さ(フレックス)ばかりに気を取られ、この重量フローを無視してしまうと、セッティング全体が台無しになってしまいます。
ピッチングウェッジ(PW)まではスムーズな重量フローだったのに、アプローチウェッジ(AW)やサンドウェッジ(SW)で急に重すぎたり、あるいは軽すぎたりすると、そのクラブだけタイミングが合わずにミスを連発する、
という事態に陥ります。硬さを決めるのは、この重量フローを整えた後の話、と考えるのが正しい順番です。
ウェッジの重量フローでセッティングを整える

精密な計測が理想のセッティングを生み出します。では、具体的にどのようにウェッジの重量フローを整えれば良いのでしょうか。
最も重要な基準となるのは、あなたのアイアンセット、特にピッチングウェッジ(PW)です。
理想的な重量フローの基本は、「ウェッジの総重量は、PWの総重量よりも重くする」ことです。
具体的には、アイアンに装着されているシャフトと同じ重量のシャフトを選ぶか、それよりも10g~20g程度重いシャフトを選ぶのがセオリーとされています。
以下に、アイアンシャフトの重量に応じた推奨ウェッジシャフト重量の目安を示します。
| アイアンシャフト重量の目安 | 推奨されるウェッジシャフト重量の目安 | 具体的なシャフト例 |
|---|---|---|
| 90g台 (例: N.S.PRO 950GH) | 100g~110g台 | N.S.PRO MODUS³ WEDGE 105 |
| 100g台 (例: Dynamic Gold 105) | 110g~120g台 | Dynamic Gold 115, MODUS³ WEDGE 115 |
| 120g台 (例: Dynamic Gold S200) | 120g~130g台 | Dynamic Gold S200/S400 |
これはあくまで一般的な目安です。例えば、アプローチウェッジ(AW)まではフルショットでの使用が多いためアイアンと同じシャフトを、サンドウェッジ(SW)やロブウェッジ(LW)はアプローチでのフィーリングを重視して少し重めの専用シャフトを選ぶ、といった使い分けも非常に有効です。
最もシンプルで失敗の少ない方法は、アイアンセットと同じモデルのシャフトをウェッジにも装着することです。
これにより、PWから下の番手まで一貫した振り心地が得られます。まずはご自身のPWのシャフトモデルと重量を確認することから始めましょう。
ウェッジの「重量逆転」がミスの元凶

この天秤のように、クラブセッティングのバランスが崩れることは致命的です。クラブセッティングにおいて、絶対に避けなければならないのが「重量逆転現象」です。
これは、重量フローの原則に反し、ウェッジがPWよりも軽くなってしまう状態を指します。
この現象は、ゴルファーが意識しないうちに陥りやすい罠です。例えば、アイアンセットには100g台の中量級スチールシャフトが入っているのに、単品で購入したウェッジに標準で装着されていたのが90g台の軽量シャフトだった、というケースは非常によくあります。
また、「振りやすいから」という理由で、意図的に軽いシャフトを選んでしまうことも原因となります。
この重量の逆転は、クラブセット全体の調和を乱し、スイングリズムを破壊する最大の要因です。
他のクラブと同じ感覚でスイングしたときに、軽いウェッジだけタイミングがズレてしまいます。体がスムーズに動かず、手先でクラブを操作しようとする「手打ち」を誘発し、ザックリ、トップ、シャンクといったアプローチにおけるすべてのミスの直接的な引き金となるのです。
もしあなたが「アイアンは調子が良いのに、なぜかウェッジだけがうまく打てない」という悩みを抱えているなら、この重量逆転を疑ってみるべきです。
スコアの9割を占めるとも言われるショートゲームで安定した結果を出すためには、この重量逆転現象を回避することが絶対条件となります。
アイアンより軽いウェッジはタイミングが合わずミスを招く

このゴルファーの落胆は、多くの人が経験したことがあるでしょう。アイアンより軽いウェッジを使うと、なぜタイミングが合わなくなり、ミスに繋がるのでしょうか。
そのメカニズムを理解することで、重量フローの重要性がより深くわかります。
人間の体は、一連のスイングの中で、クラブの重さを感じながらリズムを作っています。アイアンセットで培われた「この重さなら、このタイミングで切り返す」という感覚が、体に染み付いているのです。
ところが、そこでPWよりも軽いウェッジを手に取ると、脳と体が混乱します。いつもよりクラブが軽いため、切り返しのタイミングが早くなってしまうのです。
体がまだトップの位置にいるのに、手先が先に動き出してしまう「打ち急ぎ」の状態になります。
その結果、以下のようなミスが連鎖的に発生します。
- トップ: クラブヘッドが正しい軌道で下りてこず、ボールの赤道部分を叩いてしまう。
- ザックリ: 打ち急ぎを嫌がってスイングを緩めると、逆にヘッドがボールの手前に落ちてダフってしまう。
- 引っかけ: 手先でクラブをこねる動きが強くなり、フェースが被って左に飛んでいく。
これらのミスは、単にその日の調子や技術的な問題だけでなく、クラブセッティングの物理的な欠陥、つまり「重量逆転」によって引き起こされている可能性が非常に高いのです。
アイアンと同じ流れでスムーズに振れること。これが、安定したアプローチショットを生み出すための大前提となります。
ウェッジのシャフトを軽くするデメリットとは

風に負けるボールは、軽いシャフトのデメリットを象徴しています。重量フローを無視してウェッジのシャフトを軽くすることには、タイミングが合わなくなること以外にも、いくつかの明確なデメリットが存在します。
第一に、スイング軌道が不安定になることです。クラブが軽すぎると、腕や手先の細かな動きにクラブが過敏に反応してしまいます。
本来、クラブの重さを利用して体の回転で振るべきところを、手先で操作する「手打ち」になりやすいのです。
これにより、スイングの再現性が低下し、日によってショットの安定感が大きく変わってしまいます。
第二に、弾道がコントロールしにくくなる点が挙げられます。軽いシャフトはヘッドスピードが上がりやすく、ボールが高く上がりやすい傾向があります。
これは一見メリットに思えるかもしれませんが、風の影響を非常に受けやすくなります。アゲインストの風で大きく距離をロスしたり、横風で流されたりして、計算通りの場所にボールを運ぶのが難しくなります。
第三に、精神的な安定感を欠くことです。軽すぎるクラブは、特にプレッシャーのかかる場面で頼りなく感じることがあります。
「しっかり振らないと飛ばない」という無意識のプレッシャーが、スイングを力ませ、打ち急ぎを助長します。適度な重さは、ゴルファーに安心感を与え、ゆったりとした安定したスイングを導いてくれるのです。
これらのデメリットを考慮すると、安易に「振りやすいから」という理由だけで軽いシャフトを選ぶのは非常に危険だと言えるでしょう。
軽いウェッジはシャンクを引き起こす危険性
ゴルファーが最も恐れるミス、それがシャンクです。そして、アイアンより軽いウェッジは、このシャンクを引き起こす直接的な原因となり得ます。
シャンクは、インパクト時にボールがクラブフェースの芯ではなく、ネック(ホーゼル)部分に当たることで発生します。なぜ軽いウェッジがシャンクを誘発するのでしょうか。
その最大の理由は、ダウンスイングでクラブの重心を感じにくくなることにあります。適度な重さのあるクラブは、遠心力によって自然と正しいプレーン(軌道)上を動こうとします。
しかし、クラブが軽すぎると、この遠心力を感じにくくなり、ゴルファーは腕の力でクラブをコントロールしようとします。
その結果、ダウンスイングで腕が体から離れ、クラブが本来の軌道よりも外側(ボールから遠い位置)から下りてきてしまうのです。
インパクトゾーンでクラブヘッドが前に出てしまうため、フェースの芯よりも根元側にあるネック部分がボールに当たりやすくなります。
これが、軽いウェッジがシャンクを引き起こすメカニズムです。
一度シャンクが出始めると、恐怖心からさらに体が動かなくなり、悪循環に陥ります。もしあなたが突然シャンクに悩み始めたら、技術的な問題だけでなく、ウェッジの軽さが原因ではないかと疑ってみてください。
適度な重さは、スイング軌道を安定させ、シャンクという最悪のミスからあなたを救ってくれる重要な要素なのです。
ウェッジのシャフトを硬くする以外の調整法とクラブ選び

シャフト交換だけが解決策ではありません。この画像のように、わずかな調整でクラブの性能は大きく変わります。重量フローの重要性を理解した上で、シャフトを硬くする以外の具体的な調整方法や、アマチュアゴルファーが知っておくべきクラブ選びのポイントについて解説します。
手軽にできる鉛でのチューニングから、スコアに直結するサンドウェッジのロフト選び、そして最新のおすすめ軽量ウェッジまで、あなたのゴルフを次のレベルに引き上げるための実践的な情報をお届けします。
- ウェッジを重くする鉛を使った簡単な調整術
- ウェッジの鉛を貼る位置で弾道が変わる
- ウェッジのシャフトへの鉛の貼り方と効果
- サンドウェッジは56度と58度のアマチュア向けな選び方
- 軽量アイアン向けおすすめのウェッジシャフト
ウェッジを重くする鉛を使った簡単な調整術

リシャフトのような大掛かりな作業をしなくても、クラブの性能を微調整する方法があります。それが、この画像にある鉛テープを使ったチューニングです。ゴルフショップなどで手軽に入手できる鉛テープは、低コストでクラブの重量やバランスを調整できる、非常に便利なアイテムです。
ウェッジを重くする最も簡単な方法は、ヘッドのバックフェース部分に鉛テープを貼ることです。
特に「PWよりウェッジが少し軽い」「もう少しヘッドの重さを感じて、手打ちを防ぎたい」といった場合に非常に効果的です。
調整の手順はとてもシンプルです。
- 準備: 鉛テープ(通常1枚あたり1gや2gのものがある)とハサミを用意します。
- 貼付: ウェッジのバックフェースの、汚れや水分をきれいに拭き取った面に、鉛テープをしっかりと貼り付けます。
- 試打: 実際にボールを打ってみて、振り心地や打感の変化を確認します。
- 微調整: 物足りなければもう1枚追加する、重すぎると感じたら剥がす、といった微調整を繰り返します。
一般的に、2g程度の鉛を貼るだけで、スイングバランスが約1ポイント変化し、振り心地は大きく変わります。
まずは1枚から試してみて、自分が最も心地よくスイングできる重さを見つけるのが良いでしょう。この手軽な調整で、重量逆転の応急処置や、理想のフィーリングの追求が可能になります。
ウェッジの鉛を貼る位置で弾道が変わる

鉛をどこに貼るかによって、単に重さが変わるだけでなく、弾道の性質までコントロールすることができます。鉛を貼る位置は、クラブヘッドの重心位置に影響を与え、それによってボールの打ち出し角やスピン量が変わるのです。
この図解のように、貼る位置による主な効果の違いを理解しておきましょう。
- ヘッド上部(トップブレード側)に貼る:
- 効果: 重心位置が高くなります。
- 弾道: 打ち出し角が低くなり、スピン量が増える傾向があります。「低く出てキュキュッと止まる」ような、プロが好む弾道に近づけたい場合におすすめです。
- ヘッド中央(バックフェース中央)に貼る:
- 効果: 重心位置を後ろにずらし、ヘッドの効き(バランス)を重くします。
- 弾道: 弾道の高さやスピン量への影響は比較的小さく、純粋にヘッドの重さを感じやすくしたい、スイングを安定させたい場合に適しています。
- ヘッド下部(ソール側)に貼る:
- 効果: 重心位置が低くなります。
- 弾道: 打ち出し角が高くなり、ボールが上がりやすくなります。球が上がりにくい、もっとキャリーでグリーンを狙いたい、という悩みを抱えるゴルファーに有効です。
- トウ側(先端側)やヒール側(ネック側)に貼る:
- 効果: フェースの開閉をコントロールし、捕まり具合を調整します。トウ側に貼れば捕まりを抑え、ヒール側に貼れば捕まりを良くする効果があります。
自分の求める弾道や解決したいミスの傾向に合わせて、貼る位置を試行錯誤してみるのも、クラブチューニングの醍醐味の一つです。
ウェッジのシャフトへの鉛の貼り方と効果

鉛を貼る場所はヘッドだけではありません。この画像のように、シャフトに鉛を貼ることでも、クラブの振り心地を調整することができます。
ヘッドに貼るのとは異なる効果が得られるため、その違いを理解しておきましょう。
シャフトに鉛を貼る場合、一般的にはグリップのすぐ下の部分に巻きつけるようにして貼ります。これは「カウンターバランス」というチューニング手法の一種です。
- 効果:
ヘッドに鉛を貼るとクラブの総重量とスイングバランス(ヘッドの効き)の両方が重くなりますが、シャフトの手元側に貼ると、総重量は重くなる一方で、スイングバランスは逆に軽くなります。
つまり、「クラブ全体は重くしたいが、ヘッドは効かせすぎたくない」という場合に有効です。 - どのような人におすすめか:
この調整は、スイング中にヘッドが効きすぎて手元が浮いてしまう、あるいはタイミングが取りにくいと感じる人におすすめです。
手元側が重くなることで、切り返しでクラブがループしにくくなり、スイングプレーンが安定する効果が期待できます。
また、クラブ全体の重量が増すことで、手打ちを防ぎ、体の回転を使った安定したスイングを促します。
ただし、シャフトへの鉛の貼り付けは、ヘッドへの貼り付けよりもフィーリングの変化が繊細です。
まずはヘッド側での調整を試し、それでもしっくりこない場合に、次のステップとしてシャフトへの調整を検討するのが良いでしょう。
ごくわずかな重さの変化が、あなたのフィーリングに大きな影響を与えるかもしれません。
サンドウェッジは56度と58度のアマチュア向けな選び方

サンドウェッジ選びは、スコアメイクの要です。特にロフト角の選択は、アプローチやバンカーショットの成功率に直結します。
現在、市場の主流となっている56度と58度、アマチュアゴルファーはどちらを選ぶべきなのでしょうか。
結論から言うと、特にこだわりがなければ、多くのアマチュアゴルファーにとっては56度がおすすめです。
最も重要なのは、PWからのロフト角の流れ(フロー)です。PW、AW、SWと、クラブ間のロフト角が4度から6度の均等な間隔になるようにセッティングすることで、飛距離の階段をきれいに作ることができます。
ご自身のPWのロフト角を確認し、そこから逆算して選ぶのが最も賢明な方法です。
軽量アイアン向けおすすめのウェッジシャフト

アイアンは軽量シャフトで楽に振れるのに、ウェッジだけが重くて振り心地がバラバラ…アプローチの距離感が安定しないのは、その「重量フローの乱れ」が原因かもしれません。
結論から言うと、軽量アイアンには、それにマッチした振り心地の「軽量ウェッジ」を選ぶことがスコアアップへの最短ルートです。
このセクションでは、あなたのスイングや悩みに合った最適な一本を見つけるために、人気の軽量ウェッジを徹底比較し、それぞれのリアルな評価やどんな人におすすめなのかを詳しく解説します。
まずは知っておきたい「軽量ウェッジ」のメリット・デメリット

軽量ウェッジは多くのゴルファーの武器になりますが、特性を理解することが重要です。正直にメリット・デメリット両方を知っておきましょう。
- 3つのメリット
- 3つのデメリット(注意点)
【比較表】あなたに合うのはどれ?おすすめ軽量ウェッジ4選
数あるモデルの中から、特に評価が高く、タイプの異なる4モデルを厳選しました。一目で違いがわかる比較表で、あなたにピッタリの一本を見つけてください。
| 商品名 | シャフト例 | 特徴 | こんな人におすすめ! |
|---|---|---|---|
| クリーブランド CVX2 ZIPCORE | カーボン / 軽量スチール | とにかくミスに強い「超やさしい」キャビティウェッジ。 | 初心者~中級者、払い打ちでもスピンをかけたい人 |
| フォーティーン DJ-6 | DS-91w (軽量スチール) | ダフリに無類の強さを発揮する「グランドキャニオンソール」搭載。 | 100切りを目指す人、アプローチのダフリに悩む人 |
| キャスコ ドルフィンウェッジ DW-123 | N.S.PRO 950GH neo | 潜らない・刺さらないソールで「バンカーがとにかく楽になる」と評判。 | バンカーが苦手な全てのアマチュアゴルファー |
| ゼクシオ13 ウェッジ | MP1300 (カーボン) | 振りやすさを徹底追及。非力なゴルファーでも楽にボールが上がる。 | シニア・女性ゴルファー、とにかく楽に打ちたい人 |
【モデル別】人気軽量ウェッジのリアルな評判と本音レビュー
クリーブランド CVX2 ZIPCORE|ミスへの寛容性が抜群でとにかく優しい

ミスヒットに悩むアベレージゴルファーのために開発された、非常に「やさしい」モデルです。新素材「Z-ALLOY」による柔らかい打感と、キャビティ構造によるミスへの強さが特徴です。
- 口コミ・評判: 「払い打ちでもボールを拾ってくれてスピンもかかる」「フルショットでの距離のブレが少ない」といった声が多く、初心者でも安心して使える点が絶賛されています。
- こんな人におすすめ: アイアンが軽量カーボンの方や、とにかくグリーン周りのミスを減らしたい初心者~中級者の方に最適な一本です。
▼最新の価格や在庫をチェックする
フォーティーン DJ-6|ダフリの悩みから解放される「お助けウェッジ」

「ダフっても大丈夫」という安心感がスコアを劇的に改善してくれる、アマチュアの強い味方です。
バンカーのようなソール幅を持つ「グランドキャニオンソール」が、地面を滑ってダフリのミスを無かったことにしてくれます。
- 口コミ・評判: 「本当にダフってもソールが滑ってくれる」「これを使い始めてからアプローチの苦手意識がなくなった」など、その効果を実感する声が多数寄せられています。
- こんな人におすすめ: 100切り、90切りを目指す過程で、アプローチのザックリやダフリに苦しんでいるゴルファーにこそ試してほしい救世主です。
▼最新の価格や在庫をチェックする
キャスコ ドルフィンウェッジ DW-123|バンカーが苦手な人の救世主

イルカのヒレ(ドルフィン)のような独特のソール形状が、砂に潜りすぎず、刺さらない動きを実現。バンカーショットが苦手なゴルファーから絶大な支持を得ています。
- 口コミ・評判: 「バンカーから一発で楽々出せるようになった」「フェースを開かなくても簡単にボールが上がる」と、特にバンカーでの効果を絶賛する声で溢れています。
- こんな人におすすめ: 「バンカーに入れたくない」と常に怯えているゴルファーや、アプローチに自信が持てない初心者、女性・シニアゴルファーに最適です。
▼最新の価格や在庫をチェックする
ゼクシオ13 ウェッジ|振りやすさを追求した非力なゴルファーの味方

「楽に飛ばす」をコンセプトにする日本ゴルフ協会でも知られるゼクシオシリーズのウェッジは、軽量設計と振りやすさを徹底追及。非力な方でもシャフトのしなりを使って、簡単に高弾道のボールが打てるように設計されています。
- 口コミ・評判: 「今まで届かなかった100ヤードが楽に打てる」「とにかく振りやすい」など、その軽さと打ちやすさが高く評価されています。
- こんな人におすすめ: 力に自信のないシニアや女性ゴルファー、そして払い打つタイプのスイングの方に、最高のパフォーマンスを提供します。
▼最新の価格や在庫をチェックする
軽量ウェッジに関するよくある質問(FAQ)
- QアイアンがN.S.PRO 950GHの場合、ウェッジのシャフトは何が良いですか?
- A
アイアンとの重量フローを合わせるのが基本です。950GH(約95g)をお使いなら、ウェッジには同じ950GHか、少し重めの「N.S.PRO MODUS³ WEDGE 105」(約111g)などがおすすめです。
振り心地の好みで選びましょう。
- Qカーボンシャフトのウェッジはどんな人に向いていますか?
- A
アイアンがカーボンシャフトの方に最適なのはもちろん、スチールシャフトを使っていてアプローチが苦手な方にも試す価値があります。
シャフトのしなりでタイミングが取りやすく、体への負担も少ないのがメリットです。
- Q軽量ウェッジをおすすめ「しない」のはどんな人ですか?
- A
ヘッドスピードが速いパワーヒッターや、アイアンにダイナミックゴールドなどの重量級スチールシャフトを使用している方です。
クラブが軽すぎてスイングが不安定になり、逆効果になる可能性があります。
総括:ウェッジのシャフトを硬くする際の注意点

最後に、この記事で解説したウェッジのシャフトを硬くするかどうかを判断するための重要なポイントをまとめます。




