バンカーやアプローチが苦手で、「ドルフィンウェッジは簡単」という評判を聞いたものの、「本当に自分に合うのか?」「逆に難しいという声も聞くけど…」と悩んでいませんか?
ドルフィンウェッジは、オートマチックにバンカーから脱出できる革新的なクラブですが、その特性ゆえに「難しい」「合わない」と感じるゴルファーがいるのも事実です。
特に、操作性を重視する上級者にとっては、そのやさしさが逆にデメリットとなることもあります。
この記事では、「ドルフィンウェッジは難しい」という噂の真相を、利用者のリアルな評判や口コミ、そしてDW-123やDW-125Gといった人気モデルのデメリットまで踏み込んで徹底解説します。
さらに、松山英樹プロが使用するウェッジとの違いや、本当にスピンがかかるモデルについても触れながら、あなたに最適な一本を見つけるための「どれがいいか」という疑問に答えます。
この記事を読めば、ドルフィンウェッジが自分に合うかどうかが明確になり、スコアアップへの最短ルートが見つかります。
ドルフィン ウェッジは本当に難しい?7つの評判とデメリット

「アベレージゴルファーを救う魔法の杖」とも言われるドルフィンウェッジですが、一部では「難しい」「合わない」という声も聞かれます。
そのやさしさの裏に隠された特性が、特定のゴルファーにとっては扱いにくさの原因となるのです。
ここでは、ドルフィンウェッジが難しいと言われる理由から、実際の評判、そして「ダサい」という噂の真相まで、7つの側面から徹底的に掘り下げていきます。
- 難しいと感じる3つの理由とは?
- 評判は本当?利用者のリアルな口コミ評価
- ダサいは本当?機能性を追求したデザイン
- 欠点は操作性の低さと特定のライでの弱さ
- DW-123のデメリットとシビアな評価
- 合わない人は弾道を操りたい上級者
- 上級者が使わないのはオートマチックすぎるから
難しいと感じる3つの理由とは?

ドルフィンウェッジが「難しい」と感じられる主な理由は、その最大の特徴である「やさしさ」の裏返しにあります。具体的には、以下の3つの点が挙げられます。
- オートマチックすぎて操作性が低い
ドルフィンウェッジの最大の長所は、フェースを開かなくてもソールが滑り、簡単にバンカーから脱出できるオートマチックな性能です。
しかしこれは、フェースの開閉によって球筋(高い球、低い球、スピンの効いた球)を意図的にコントロールしたい上級者にとっては、逆に「意図通りに操作できない」というデメリットになります。
クラブが自動的に仕事をしすぎてしまうため、「自分で打っている感覚が薄い」「思ったより球が上がってしまう」と感じることが、難しいという評価に繋がります。 - 特定のライコンディションに弱い
ソール幅が広く設計されているのも特徴の一つです。この幅広ソールが砂や芝の上を滑ることでミスを軽減してくれるのですが、地面が硬いライや、芝が薄いベアグランドのような状況では弱点となります。
幅広のソール(バンス)が地面に跳ね返されてしまい、ボールの上を叩くトップのミスが出やすくなるのです。
特に日本の冬場のゴルフコースなどでは、この傾向が顕著になることがあります。 - 「抜けすぎる」ことによる距離感の問題
ソールが砂や芝を滑るように抜けていく性能は、時に「抜けすぎる」と感じられることがあります。
特にグリーン周りの短い距離のバンカーショットで、フワッと上げてピタッと寄せたい場面。
ここでドルフィンウェッジを使うと、意図した以上にボールが飛んでしまい、グリーンをオーバーしてしまうケースがあります。
「ダフっても飛距離が落ちにくい」というメリットが、繊細な距離感のコントロールを難しくさせてしまうのです。
この特性に慣れるまでは、感覚のズレに戸惑うかもしれませんね。
これらの理由から、特に自分の技術でボールを操りたいと考えているゴルファーにとっては、ドルフィンウェッジが「難しい」と感じられることがあるのです。
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評判は本当?利用者のリアルな口コミ評価

ドルフィンウェッジの評判は、まさに賛否両論です。使用者によって評価が大きく分かれるのがこのクラブの面白いところ。実際の口コミを調べてみると、その特徴がよくわかります。
【ポジティブな評判・口コミ】
肯定的な意見のほとんどは、バンカーショットとアプローチのやさしさに集中しています。特にスコア100切りを目指すアベレージゴルファーや、グリーン周りに苦手意識を持つゴルファーからの絶賛の声が非常に多いです。
【ネガティブな評判・口コミ】
一方で、否定的な意見は「操作性の低さ」「特定のライへの弱さ」そして「デザイン」に関するものが目立ちます。
これらの口コミからわかるのは、ドルフィンウェッジは「ゴルファーを選ぶクラブ」だということです。バンカーやアプローチをシンプルに、ミスなくこなしたいゴルファーにとっては最高の味方になりますが、多彩なショットを打ち分けたいゴルファーにとっては、その性能が足かせになってしまう可能性があるということですね。
ダサいは本当?機能性を追求したデザイン

「ドルフィンウェッジはダサい」という評判、耳にしたことがある方もいるかもしれません。この評価の背景には、その独特な形状と「初心者向け」というイメージが大きく影響しています。
まず、デザイン面です。ドルフィンウェッジの最大の特徴である、イルカの尾びれを模した幅広の「クアッドソール」。
この機能性を最優先したソール形状は、伝統的でシャープなブレード型のウェッジを見慣れたゴルファーから見ると、野暮ったく、「おもちゃのようだ」と感じられてしまうことがあります。
特に、クラブの見た目にこだわるゴルファーや、所有する喜びを重視する方にとっては、このデザインが受け入れがたい場合があるようです。
次に、イメージの問題です。「バンカーから簡単に出せる」「アプローチがやさしい」という性能は、裏を返せば「クラブに助けてもらっている」というイメージに繋がります。
そのため、自分のスキルにプライドを持つゴルファーの中には、「初心者向けのクラブ」というレッテルを敬遠し、「ダサい」と感じてしまう傾向があります。
しかし、実際にドルフィンウェッジを愛用しているゴルファーの多くは、「見た目よりも結果が大事」と考えています。
どんなにかっこいいウェッジを持っていても、バンカーから出なければ意味がありませんよね。スコアが良くなるならデザインは二の次、という実利を求めるゴルファーにとっては、これほど頼りになるクラブはないのです。
結論として、「ダサい」かどうかは個人の価値観によります。しかし、そのデザインがスコアを劇的に改善するための機能性を追求した結果であることは間違いありません。
欠点は操作性の低さと特定のライでの弱さ
ドルフィンウェッジの欠点をまとめると、これまで述べてきた「操作性の低さ」と「特定のライでの弱さ」の2点に集約されます。
第一の欠点である「操作性の低さ」は、このクラブがオートマチックであることを追求した結果です。フェースを開いてロブショットを打ったり、フェースを閉じて低い球で転がしたりといった、繊細なボールコントロールは想定されていません。
どんな状況でも同じように構え、同じように振ることで、安定して同じ結果(=脱出)を得ることを目的としているため、引き出しの多さを求めるゴルファーにとっては大きな欠点となります。
第二の欠点である「特定のライでの弱さ」は、その独特なソール形状に起因します。バンカーや深いラフでは絶大な効果を発揮する幅広のソールですが、フェアウェイが硬い場所や、グリーン周りの芝が薄い場所では、ソールが滑るのではなく地面に弾かれてしまうことがあります。
これにより、ボールの赤道より上を打ってしまう「トップ」というミスが起こりやすくなります。
つまり、ドルフィンウェッジは「万能クラブ」ではないということです。得意な状況と不得意な状況がはっきりと分かれているため、その特性を理解せずに使うと、思わぬミスに繋がってしまいます。
この「得意・不得意の明確さ」が、ドルフィンウェッジの最大の欠点と言えるでしょう。自分のよくプレーするコースのコンディションや、自分が求めるプレースタイルと照らし合わせて、導入を検討する必要がありますね。
DW-123のデメリットとシビアな評価

ドルフィンウェッジ DW-123は、シリーズの10周年記念モデルとして登場し、「もはやバンカー専用ではなく正統派」と評されるほど、あらゆるライからの抜けの良さと操作性を追求したモデルです。
しかし、その進化がゆえのデメリットや、シビアな評価も存在します。
最大のデメリットは、「これまでのドルフィンウェッジほどのオートマチックなやさしさを感じにくい」という点です。
DW-123は、従来のモデルよりも操作性を高め、上級者でもある程度ボールをコントロールできるように設計されています。
その結果、これまでの「ただ振れば出る」という極端なまでのオートマチック感が少し薄れています。
そのため、ドルフィンウェッジシリーズに究極のやさしさを求めてDW-123を手に取ったゴルファーからは、「思ったよりシビア」「以前のモデルの方が簡単だった」という声が聞かれることがあります。
特に、シリーズの初期モデルから使っているユーザーにとっては、少し物足りなさを感じるかもしれません。
また、操作性が向上したとはいえ、あくまでドルフィンウェッジの範疇です。タイトリストのボーケイやクリーブランドのRTXといった、ツアープロが使用する本格的なウェッジのような、多彩な球筋を打ち分けるほどの操作性はもちろんありません。
結果として、DW-123は「やさしさを求める初心者」と「操作性を求める上級者」の、どちらからも少し中途半端だと評価されてしまう可能性があるのです。
とはいえ、バンカーやラフからの抜けの良さは健在で、幅広いレベルのゴルファーが扱いやすいバランスの取れたモデルであることは間違いありません。
この「バランスの良さ」をメリットと捉えるか、デメリットと捉えるかが評価の分かれ目と言えるでしょう。
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合わない人は弾道を操りたい上級者

ドルフィンウェッジが合わない人は、非常に明確です。それは、「自分の技術でフェースを開閉し、弾道を意図的にコントロールしたい上級者」です。
ゴルフ上級者や競技ゴルファーは、グリーン周りの状況に応じて、多彩なアプローチショットを打ち分けます。
- ピンが手前にある時は、フェースを大きく開いてボールを高く上げるロブショット。
- ピンが奥にある時は、フェースを被せ気味にして低い球で転がしていくピッチエンドラン。
- 速いグリーンでは、スピンを効かせてキュキュッと止めるショット。
これらのショットはすべて、フェースの向きや入射角を繊細にコントロールすることで成り立っています。しかし、ドルフィンウェッジは、こうした操作を行うことを前提に設計されていません。むしろ、難しい操作をせずとも、誰でも一定の結果が出せるように設計されています。
そのため、自分のフィーリングや技術をボールに伝えたい上級者が使うと、クラブのオートマチックな性能が邪魔をしてしまい、「思った球が出ない」「フィーリングが合わない」という状況に陥ります。
また、スイングタイプで言うと、ヘッドを鋭角に下ろしてボールをクリーンに捉える「ダウンブロー」タイプのゴルファーも、ドルフィンウェッジには合いにくい可能性があります。ソールが滑るように設計されているため、払い打つタイプのゴルファーには最適ですが、打ち込むタイプだとソールがうまく機能しないことがあるからです。
もしあなたが、アプローチの引き出しを増やしてゴルフの奥深さを追求したいと考えているなら、ドルフィンウェッジは最適な選択ではないかもしれません。
上級者が使わないのはオートマチックすぎるから

プロゴルファーやトップアマチュアといった上級者がドルフィンウェッジを使わない理由は、これまで述べてきたことの総括になりますが、「オートマチックすぎるから」という一言に尽きます。
彼らにとって、ウェッジはスコアメイクの生命線であり、最も繊細な感覚が求められるクラブです。
1ヤード刻みの距離感、スピン量の調整、弾道の高低、ライへの対応など、あらゆる状況で最適解を導き出すために、クラブを自分の意のままに操る必要があります。
ドルフィンウェッジの「誰が打っても、ある程度同じ結果になる」という性能は、この上級者が求める繊細なコントロールとは対極にある思想です。
クラブがゴルファーのミスを助けてくれる一方で、ゴルファーの高度な技術をクラブが吸収してしまい、意図した通りのパフォーマンスを発揮させないのです。
例えるなら、オートマチック車(AT車)とマニュアル車(MT車)の違いに似ています。誰でも簡単に運転できるAT車は非常に便利ですが、レーシングドライバーは、自分の意のままにエンジン回転数やギアを操れるMT車を選びますよね。
それと同じで、上級者はウェッジに「究極の操作性」を求めるため、ドルフィンウェッジを選択肢に入れないのです。
もちろん、中にはアプローチイップスに悩む上級者が、藁にもすがる思いでドルフィンウェッジを試すケースもあります。
しかし、競技の場で主力として使用されることは極めて稀です。これはクラブの優劣の問題ではなく、ターゲットとするゴルファーが明確に異なるということに他なりません。
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【解決策】難しいを克服するドルフィン ウェッジの選び方

「ドルフィンウェッジは難しい」と感じる側面がある一方で、正しく選べばこれほど頼りになるクラブはありません。
その「難しさ」は、クラブの特性とゴルファーのミスマッチから生まれることがほとんどです。ここでは、あなたにとっての「難しい」を克服し、スコアアップの武器に変えるための具体的な選び方を解説します。
歴代モデルの比較から、最新モデルの特徴、そしてプロの使用状況まで、これを読めばあなたに最適な一本が必ず見つかります。
- どれがいいか分かる!歴代モデル徹底比較
- DW-123と125の明確な違いと選び分け
- 最新DW-125はつかまりを重視する人向け
- バンカー脱出に人気のロフト角は56°と58°
- プロの使用は少数派!アマチュア向け設計が理由
- 一番スピンがかかるのはミズノ「Pro T-3」
- 松山英樹選手の使用モデルはクリーブランド
どれがいいか分かる!歴代モデル徹底比較

ドルフィンウェッジは2013年の初代モデル登場以来、進化を続けています。「どれがいいかわからない」という方のために、主要な歴代モデルの特徴を比較し、選び方の指針を示します。
| モデル | 発売年 | ネック形状 | 主な特徴とターゲットゴルファー |
|---|---|---|---|
| DW-113 | 2013 | ストレート | 【元祖】とにかくバンカーが苦手な人向け。フェースを開かずに打つことを前提とした、最もオートマチックな設計。 |
| DW-116 | 2016 | ストレート | 【操作性向上】ソールを改良し、フェースを開いても構えやすくなった。軟鉄鍛造で打感が向上し、中級者も視野に。 |
| DW-118 | 2018 | ストレート | 【抜けの良さUP】抜けの良さをさらに追求し、構えやすさも向上。やさしさとオーソドックスさのバランスが良い定番モデル。 |
| DW-120G | 2020 | セミグース | 【つかまり重視】アイアンからの流れを重視するゴルファー向け。セミグースネックでボールのつかまりが良く、スライサーに◎。 |
| DW-123 | 2023 | ストレート | 【万能型】バンカーだけでなく、ラフなどあらゆるライに対応。操作性も向上し、アベレージから上級者まで幅広くカバー。 |
| DW-125G | 2025 | セミグース | 【最新セミグース】DW-123よりさらにボールのつかまりを追求。より低弾道で攻めたいゴルファーにもフィット。 |
【選び方のポイント】

- とにかくやさしさ最優先なら → DW-118 or DW-120G
「難しいことは考えたくない」「絶対にバンカーから一発で出したい」という方は、やさしさに定評のあるDW-118(ストレートネック)がおすすめです。
アイアンがグースネックで、つかまりを重視したい方はDW-120G(セミグース)が良いでしょう。 - やさしさに加えて、ある程度の操作性も欲しいなら → DW-123
「バンカーは楽にしたいけど、アプローチでは少しボールを操作したい」という欲張りなあなたには、バランスの取れたDW-123が最適です。 - アイアンからの流れとつかまりを重視するなら → DW-120G or DW-125G
現在お使いのアイアンがグースネックの場合、同じセミグースのDW-120Gや最新のDW-125Gを選ぶと、構えた時の違和感がなく、スムーズにセッティングに組み込めます。
このように、ネック形状(ストレートかセミグースか)と、自分がどれだけ「やさしさ」を求めるかを基準に選ぶと、最適なモデルが見つかりやすいですよ。
どちらも価格が変動するので確認必須。
DW-123と125の明確な違いと選び分け

最新シリーズであるDW-123とDW-125G。この2つのモデルのどちらを選ぶべきか悩む方は多いでしょう。この2つの明確な違いは「ネック形状」とそれに伴う「つかまり性能」です。
一番の違いは、ボールのつかまりやすさです。
リーディングエッジが引っ込んでいるセミグース形状のDW-125Gは、インパクトのタイミングが少し遅れるため、フェースが返りやすく、ボールをしっかりとつかまえてくれます。
アイアンでスライスに悩んでいる方や、アプローチでボールが右に抜けることが多い方には、DW-125Gが強力な武器になるでしょう。
一方、ストレートネックのDW-123は、アイアンからの流れで違和感なく構えたい方や、自分でボールをつかまえる技術がある方、少しフェースを開いて使うなど、操作もしたい方に向いています。
結論として、
- オートマチックにつかまえて、ミスを減らしたい → DW-125G
- 抜けの良さをベースに、自分で操作も加えたい → DW-123
という選び分けが基本になります。ご自身のアイアンのネック形状や、ミスの傾向と照らし合わせて選んでみてくださいね。
最新DW-125はつかまりを重視する人向け

2025年モデルとして登場したドルフィンウェッジ DW-125Gは、歴代モデルの中でも特に「ボールのつかまり」を重視して開発されたモデルです。
アイアンはうまく打てるのに、なぜかウェッジになるとスライスしたり、ボールが右にすっぽ抜けたりする…そんな悩みを抱えるゴルファーにとって、まさに救世主となり得る一本です。
その秘密は、前述の通り「セミグースネック」にあります。シャフトの中心線よりもリーディングエッジが後ろに下がっている(オフセットが大きい)ため、インパクトでフェースが閉じる時間的な余裕が生まれます。
これにより、スイング中にフェースが開きやすいゴルファーでも、自然とスクエアなインパクトを迎えやすくなり、ボールをしっかりつかまえることができるのです。
特に、以下のようなゴルファーにはDW-125Gが強くおすすめです。
ドルフィンウェッジシリーズが持つ「抜けの良さ」という基本性能はそのままに、「つかまりの良さ」という新たな武器を手に入れたのがDW-125Gです。もしあなたがアプローチの方向性に悩んでいるなら、試してみる価値は十分にありますよ。
楽天は型落ちや中古も選べる。
バンカー脱出に人気のロフト角は56°と58°

ドルフィンウェッジを選ぶ上で、モデルと並んで重要なのがロフト角の選択です。特にバンカーショットでの使用を主眼に置く場合、最も人気があり、多くのアマチュアゴルファーに推奨されるのが56度と58度です。
【56度の特徴とメリット】
【58度の特徴とメリット】
【60度や64度のハイロフトは?】
さらにロフトの寝た60度や64度もラインナップされています。これらは、フェースを開かなくても簡単にロブショットが打てるというメリットがあります。
ボールを上げるのが極端に苦手な方や、バンカー越えなど特殊な状況で武器になりますが、その分、距離感のコントロールが難しくなるため、最初の1本としては56度か58度がおすすめです。
あなたのピッチングウェッジ(PW)のロフト角から、4〜6度間隔でウェッジを揃えるのが基本です。PWが44〜46度の場合、「50度、56度」や「52度、58度」といった組み合わせが人気ですよ。
プロの使用は少数派!アマチュア向け設計が理由

「これだけやさしいなら、プロも使っているの?」という疑問を持つ方もいるかもしれませんが、結論から言うと、ドルフィンウェッジをツアーで使用しているプロゴルファーは極めて少数派です。
その理由は、ドルフィンウェッジが開発された設計思想そのものにあります。このクラブは、一貫して「アベレージゴルファーのアプローチ&バンカーをとにかくやさしくする」というコンセプトのもとに作られています。
つまり、ターゲットは明確にアマチュアゴルファーなのです。
プロゴルファーがウェッジに求めるのは「やさしさ」よりも「操作性」と「再現性」です。
彼らは、100ヤード以内をミリ単位でコントロールし、スピン量を自在に操り、あらゆるライから多彩な球筋を打ち分ける技術を持っています。
その技術を最大限に発揮するためには、クラブが余計な動きをせず、プレイヤーの意図を忠実にボールに伝えてくれる必要があります。
ドルフィンウェッジのオートマチックな性能は、プロが求めるこの繊細な操作性を妨げてしまいます。そのため、ほとんどのプロは、よりシャープで操作性に優れた、いわゆる「アスリート向け」のウェッジ(タイトリストのボーケイシリーズなど)を選択するのです。
これは、どちらのクラブが優れているかという話ではありません。F1カーとファミリーカーのように、目的とターゲットが全く違うということです。
ドルフィンウェッジは、アマチュアゴルファーがスコアアップするための最適な解を追求した結果の形であり、その分野においては他の追随を許さない性能を持っていると言えるでしょう。
一番スピンがかかるのはミズノ「Pro T-3」

ドルフィンウェッジも、フェース面に精密なミーリング加工を施すなど、スピン性能には十分な配慮がされています。
実際に使用者からも「よくスピンがかかる」という評価は得られています。しかし、「市場で一番スピンがかかるウェッジはどれか?」という問いに対しては、別のモデルが挙げられます。
独立したテスト機関であるMyGolfSpyが実施した2025年のウェッジテストにおいて、総合的に最も優れたウェッジ、そしてスピン性能で1位に輝いたのは、ミズノの「Pro T-3」でした。
このモデルは、ウェットな状況でもドライな状況でも、非常に高いスピン量を安定して発揮する点が評価されています。
その他、テーラーメイドの「MG5」やフォーティーンの「FRZ」なども、スピン性能で非常に高い評価を獲得しています。これらのモデルに共通しているのは、
- ノーメッキ(ノンメッキ)フェース:メッキ層がないため、溝のエッジが鋭く、ボールとの摩擦を最大化する。
- 最先端の溝加工技術:各メーカー独自の精密なスコアライン(溝)が、芝や水分を効果的に排出し、安定したスピンを生み出す。
といった、スピン性能を最大化するためのテクノロジーが投入されている点です。
ドルフィンウェッジは、「やさしさ」と「スピン性能」を高いレベルで両立させている優れたクラブです。
しかし、「スピン性能」という一点に特化して極限まで追求したい競技志向のゴルファーにとっては、ミズノやテーラーメイドといった、よりアスリート向けのモデルが選択肢に入ってくるでしょう。
松山英樹選手の使用モデルはクリーブランド

世界のトップで戦う松山英樹選手。彼のショートゲームを支えるウェッジに憧れるゴルファーも多いですが、彼が使用しているのはドルフィンウェッジではありません。
松山選手が長年愛用しているのは、クリーブランドゴルフ公式サイトのプレーヤー情報にもある通り、クリーブランドのウェッジです。
具体的には「クリーブランド RTX 4 Forged Prototype」という、彼の要望に合わせてカスタムされた特別なモデルを使用しています。
松山選手のウェッジで最も特徴的なのが、60度のウェッジに見られる極めて特殊なソール形状です。
これは「台形ソール」とも呼ばれ、ソールの前側(リーディングエッジ側)と後側(トレーリングエッジ側)が大きく削り落とされています。
これにより、フェースを大きく開いてもソール(バンス)が地面に干渉せず、ボールをクリーンに拾うことができるのです。
この特殊なソールは、PGAツアーで見られるような、粘り気が強くボールが沈みやすいバミューダ芝のラフや、硬いバンカーなど、あらゆるタフな状況から多彩なショットを打ち分けるための、松山選手の技術と感性の結晶と言えます。
このウェッジは、ダンロップのクラフトマンがミリ単位で調整を施した、まさに松山選手のためだけの一本です。
そのため、市販されているモデルとは全くの別物であり、アマチュアゴルファーが使いこなすのは非常に困難です。
松山選手のようなトッププロが使うクラブは、彼らの超人的な技術があって初めて性能を発揮できるものです。
私たちアマチュアは、自分のレベルに合った「やさしさ」を提供してくれるドルフィンウェッジのようなクラブを選ぶことが、スコアアップへの一番の近道だと言えるでしょう。
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総括:ドルフィン ウェッジが難しいと感じた時の対処法

この記事のポイントをまとめます。
もしあなたがグリーン周りでスコアを崩しがちで、難しい操作なしに安定した結果を求めるなら、ドルフィンウェッジはあなたのゴルフを大きく変える可能性を秘めています。
この記事を参考に、ぜひ自分に合った一本を見つけてください。
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